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現代忍者界のニンジャプレイヤーを分類してみた

忍者を取り巻く世界を「忍者界」と呼んでいるのですが、忍者界は様々な種類のプレイヤーで構成されています。彼らのことを「ニンジャプレイヤー」と呼んでみることにしますが、僕は忍者とは何かを追求するために、数年前からあらゆるニンジャプレイヤーに会いに行ったりインタビューしたりを続けてきました。ニンジャプレイヤーのカテゴリがだんだんわかってきましたので、ココで一回整理したいと思います。

ニンジャプレイヤーをカテゴライズすると、以下の忍者達に分かれるのではないかと考えています。

** ① 求道忍(EXPLORLER)
**② 研究忍
(RESEARCHER)
③ 創作忍(CREATER)
④ 演技忍(PERFORMER)
⑤ 事業忍(BUSINESSMAN)
⑥ 悦楽忍(PLEASURE)
⑦ 伝導忍(AMBASSADOR)
⑧ 一般忍(GENERAL NINJA)
⑨ ガチ忍(REAL NINJA)

①求道忍(EXPLORLER)

忍者が何たるかを修行や実験などを通じて、道を探し極めようとする者をいいます。武術の道場に通い自己研鑽に励み、山に籠もってみたり、忍具を作ってみたり、昔の人が行ったことを同じように体験することで、過去の忍びの実像を身体で感じようとします。このタイプの方は日常生活も和服であることが多いです。

②研究忍(RESEARCHER)

忍者が何たるかの真実を学問によって追求しようとする者をいいます。現在においては歴史学・文学の観点から研究を行う方が多いですが、忍者・忍術は文系理系問わず幅広いジャンルの切り口から突き詰めることができるため、まだまだ白地があるタイプのニンジャプレイヤーということができるでしょう。

③創作忍(CREATER)

忍者を素材として、人々の感性を刺激する新たな忍者作品を創造する者のことをいいます。現在にまで忍者という存在をここまで残すことができたのは、このタイプの忍者さん達が多かったからでしょう。マンガ・アニメ・映画・小説・ゲームなど数々のジャンルで魅力的な忍者像を生み出し、日々進化しているカテゴリだといえます。

④演技忍(PERFORMER)

忍者を題材としたショーや演舞を通じて人々に驚きと興奮を与える者をいいます。昔は片手で数えるほどの団体しか存在しませんでしたが、最近の忍者気運の高まりを受けて今では数十を超える演技忍やその団体が活動しています。生身の人間が行える限度で最大のパフォーマンスを目指すので、忍者のカッコよさを一番リアルに表現できるタイプのニンジャプレイヤーです。

⑤事業忍(BUSINESSMAN)

忍者や忍術の要素を使い、世の中に存在する隠れた課題を解決しようとする者をいいます。忍者商品の販売、忍者体験サービスの提供や忍者のネーミングを使ったサービス・商品・飲食などの提供を行います。世の中にはたくさんの忍者事業が行われており、いつか市場規模を調査してみたいと思っています。中には利潤追求のためだけに忍者を割り切って利用する事業者もいます。

⑥悦楽忍(PLEASURE)

自らが忍者になりきり、忍者の世界に想いを馳せることで愉悦を求める忍者をいいます。自前の忍び装束を作り、人とは違った個性的な忍者の表現を行って自分だけの忍者像を確立するだけでなく、その忍者像に自らを重ねるタイプのニンジャプレイヤーです。仲間とのつながりを重視し、仲間と一緒にイベントに参加したりしてコミュニティを楽しむのが特徴です。忍者のアクティビティを行うことを「忍活」と言ったりします。

⑦伝導忍(AMBASSADOR)

忍者の魅力を引き出し、大衆に対してあらゆる忍者の事象を伝える者をいいます。観光によって忍者の地の魅力を紹介する自治体の方や、忍者界の動向を伝える新聞記者、忍者関連書籍の編集者などがこれに該当します。一般の方に対して、このニンジャプレイヤー達の活躍を広報する役割を担い、より効果的に伝えられるよう、時に自らも忍者コンテンツを開発したりします。

⑧一般忍(GENERAL NINJA)

①〜⑦の忍者によるアウトプットを享受して純粋に忍者を楽しむ者をいいます。世の中の大半がこのニンジャプレイヤーです。「一般だから忍者ではないのでは?」と思いますが、みなさん必ず人生において一度は忍者に触れており、括弧たる忍者像を持っています。あとはそれが何かの刺激によって①〜⑦のいずれかのタイプに花開く素養は持っているため、ある種の予備軍という意味で、このような整理とさせていただきました。

⑨ガチ忍(REAL NINJA)

忍者の血を引く末裔や正統後継者、現代で諜報活動を行う者をいいます。①〜⑧については自らの選択と努力で誰でもなれるニンジャプレイヤーですが、この⑨だけは非常に限られた人しかなることができません。脈々と受け継がれた忍びの血と技を受け継いでる人も、世には知られていないけれど存在するかもしれません。また、外交官やCIA、軍の情報部の人間などはこれにあてはまりますが、ほとんど世の目に触れることはないでしょう。ガチの忍者ですね。

あなたはどのニンジャプレイヤーか?

属性として①〜⑨の中で自分はどのニンジャプレイヤーの要素が近いのかは、なんとなくご自身でもわかると思います。ただどれか一択ではなくて、例えば忍者研究をしながら忍術の稽古も行っていたり、忍者関連ビジネスを行いながら忍者ショーにも出演していたりなど、どの忍者も複数の要素をかけ合わせて持っています。それをレーダーチャートのようにしてみると、自分がどんな忍者なのかがわかっちゃいますね。

試しに僕のニンジャプレイヤータイプをチャート化してみました。それぞれのプレイヤースキルとして、相対的でなく絶対的な基準で0〜4(0:全くやってない←→4:他の人に負けないほどやってる)でスキル度合いを設定してみると、バランス感がわかると思います。

「ふむふむ、自分はここが弱いんだなぁ」なんて自己分析になんとなく役立った気はしますが、これ作ってみて思いましたけど、忍者界じゃない人にとっては誰にも参考にならないですね...!!ってか僕の書くこと今後全部そうだと思いますが(笑)もし将来、忍者界に足を踏み入れたらこのコラムをそっと思い出してみてください...

ただ一つ言えることは、今の忍者界はこういう人たちの集まりで成り立っていて、それぞれが相互に影響を与え合い、過去の忍者を発掘し、継承し、創造して、楽しむ人達がいるから、忍者の現代(いま)を作り、未来へと繋げて行っているのです。これらの要素がどれか1つでも欠けると忍者界は発展しません。こんな忍者界が面白くて大好きです!もっともっと盛り上げていきたいなと思います!

最後まで御読み頂き忝く存じ奉り候。 忍者のことしか書いてなくてすみませぬ。 更に忍者の詳しい情報はこちらでどうぞ〜 https://ninjack.jp