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【チーム組成編】メンバー採用活動 実行編1

BizOpsチーム組成までの軌跡をお届けする、【チーム組成編】。
今回は、チームメンバー確保のため具体的に行っていたことをご紹介しようと思います。

第一回の「【チーム組成編】なぜBizOpsチーム立ち上げたのか」をお読みいただけると、より背景理解がしやすいと思います。
こちらもぜひご覧ください。


チームメンバー採用に向けて

前回の記事で紹介した通り、社内公募の結果は、惨敗でした。

前回のおさらい・・・
まずは社内採用を目指し、募集をかけるもエンジニア部門、マーケティング部門、企画部門は応募ゼロ。
ビジネス部門は2名応募があるも、適格者ゼロ。

原因分析を踏まえて、チームの人員確保に向けた動きを再スタートしたわけですが、そもそも私が当時チームにどのような人が必要だと考えていたかをお伝えしておこうと思います。

誰を引き入れるか

以前の記事で紹介したように、BizOpsはこのような存在だと思っています。

BizOps(Ops全体)
経営や事業を支援し、バリューチェーンを支えるアプリケーション及びデータを整備し、データドリブン経営を支援するために全体の業務アプリケーションやプロセス、データ等を統括する。
経営や事業における意思決定を支援が目的。

BizOpsの存在意義や大枠について

当時は「BizOps」という言葉には出会っていませんでしたが、私の中で「総合力が問われるぞ・・・」という感覚は持っていました。

分解すると、チームメンバーに必要な知識、スキル、視点のイメージとして、こんなものが必要になると考えていました。

  • 現場知識

  • 事業解像度の高さ

  • 定着化への泥臭さ

  • プロジェクトマネジメント

  • ファシリテーション

  • システムアーキテクチャ

  • システム設計・構築力

「チーム」であることの素晴らしさは、これを1人が全て持っていなくても、相互に補完しあえば良いという点。

これらの知識、スキル、視点をどの部門の人がより強く持っていそうか、ということをマッピングしたところ、こんなイメージになりました。

必要スキルと持っていそうな部門の人をマッピング・・・

これを更に自分のスキルと照らし合わせ、

業務コンサルタントとしての経験や、PMとしての経験を踏まえると、初期のうちなら私自身のスキルである程度カバーできそうな部分があることが見えてきました。

よって、私自身のスキルでは不足していた「システムアーキテクチャ」「システム設計・構築力」を有しているエンジニアの方を、採用ターゲットとしては最優先とすることにしました。

どうやって引き入れるか

前回の記事で、社内公募について触れましたが、社外から人を引っ張って来るよりは、社内から人を引っ張れるに越したことはありません。

社外から人を採用すれば、当然採用にコストがかかりますし、面接のプロセスに最短でも2週間~1ヶ月、離職中の人でもない限り入社までに最低1ヶ月待って、そこからオンボーディングするまでにも1ヶ月程度がかかります。

その点社内の人であれば、採用コストが押さえられるのはもちろん、来月異動してきてもらうというようなことも可能ですし、現在の業務を続けつつ30%ぐらいの時間をこちらのチームに使ってもらう兼務が可能など、スピーディに柔軟にチームに加わってもらうことができるのです。

ですからまずは社内公募・・・とスタートしたわけですが、結果は惨敗です。
そこで採用指針を変えていくことにしました。

【エンジニア部門】 社内採用を目指す!
魅力を分かってもらえていないだけで、異動してきてもらえる可能性がありそう!
すぐにでも力がほしい!
➤BizOpsの魅力を知ってもらい、手を挙げてもらう啓発活動を実施

【ビジネス部門】 社内<<<社外の採用
応募理由が後ろ向きだったり、適格者と思える人に応募してもらえない…
初期のうちは自分のスキルでカバーしてもなんとかなりそう。
➤社外からのダイレクトリクルーティングで採用する
➤啓発活動も実施しない
➤ただし社内からキャリアに関して相談を受けた場合は、真摯に対応し行動を見極める(この社内相談ルートでの採用がマガジン執筆メンバーのマリモン)

【マーケティング/企画部門】社外の採用に振り切る
そもそも社内に母数が少なすぎる。
初期のうちは自分のスキルでカバーしてもなんとかなりそう。
➤社外採用で考える

実際にはもっと細かい分析をしていたのですが、文章に書き起こすととんでもなく細かったので、どこかで話す機会があればお伝えしようと思います。

地道な採用活動の道のり・・・

簡単にメンバーを集められるだろう!
そんな甘い考えが打破され、打ちのめされるも、七転び八起き。

新たな行動指針を携えて、社内のエンジニア、そして社外の様々な魅力的なキャリアをお持ちの方へ、地道で地味で泥臭い啓発活動&採用活動をスタートしました。

社内BizOps勉強会forエンジニア

「BizOpsの魅力を知ってもらい、手を挙げてもらう啓発活動を実施」という行動指針をたてた、社内からのエンジニア採用。

啓発活動を行うにしても、まずは少しでも興味を持ってくれる人を探さなければなりません。

一緒に仕事をしたことのある人に久々のDMで連絡し、飲み会で気が合った人を改めて飲みに誘い、当時のエンジニアトップに頼み込んで声掛けしてもらうなど、地道に自分からアクションをかけていき、なんとか8名の方が手を挙げてくれました。

せっかく手を挙げてくれた8人に何を伝え、何を体験してもらい、BizOpsの仕事の魅力を伝えるか。

モノ作りを生業とするエンジニアの性。
やはり便利なモノ、喜ばれるモノを作るところに興味を持ちます。

ということで、利用していたSalesforceというシステムの必要性と設計、設定及びコーディング、実務を一緒に実施するのが良さそうだと考えました。

開催頻度は週1回1時間。
説明を終えたら、演習を行い、最後に次回に向けた宿題が出るというシンプルな流れ。
※ちなみに業務ではなく、自主的に参加している勉強会なので、宿題を忘れても何も言わないスタイルです。

具体的にはこんなコンテンツを行っていました。

  • Salesforceをベースとした人材の必要性

  • Salesforceのエンジニア、足りてません!

    • Salesforceを利用している企業数(需要)

    • スカウトDBで「APEX」「Visualforce」と検索して対象者数(供給)
      ➤供給が圧倒的に不足しており、需要と供給が釣り合っていない。そのためSalesforceを使った仕組みを作れるエンジニアは市場価値が高まっていることを説明。
      作ることに価値はなく、使うものを作って利用することで最終的にお客様へ価値提供することが重要。システム構築力に加えて、使うものを見極める課題解決力、現場の利用定着までを追いかけられる泥臭さを厭わないことやコミュニケーション力を身に着けられれば、さらに市場価値が高まることを説明。

  • BizOps(当時は営業企画)で取得できるスキルや技能

    • ビジネスモデル、オペレーションの流れの理解、システムで人が動く重要性の理解

    • エンジニアの素養も大いに役立ち、バリューチェーンがシステムやオペレーションを通じて、データが蓄積。そして可視化することにより全体の理解が可能になる。
      ビジネスやオペレーションをシステムのモデル(ERなど)に落とし込む楽しさ。
      業務実施ではプロジェクトマネジメント能力が重要視。

  • Salesforceの環境構築(Developer Edition)

  • PlaybookやCookbook(現在のTrailheadの原型)を利用した演習

    • 講義(2割)

    • 演習(8割)

  • 【OJT】人事採用業務における負の解消 
    ※当時人事採用の業務システムとしてSalesforceを利用していた(( ;゚Д゚))ブルブル

    • 採用部からの相談内容の要件定義、実現策のデモンストレーションによる仕様決め

    • 設計、及び実装、テスト

      • 標準機能

      • コーディング(LEXではなくClassicのみ。そのためVisualforce 及び APEX)

      • 簡単なデータ連携

      • 権限設定

    • リリース、定着化モニタリング

とてもありがたいことに、8名の参加者全員が完走してくれました。
至らない部分もあったと思うのですが、本当に心から感謝…

さらにさらにありがたいことに、チーム組成時に8名の内何名かが手を挙げて異動してくれました。

とにかく全員と面談!・・・マーケティング、企画、ビジネス職社外採用活動

社外からの採用活動に重きを置くことに決めたマーケ、企画、ビジネス職の採用は、人事担当の力を借りながら実施。

求人サイトや人材紹介から応募者の質と比べて、ダイレクトリクルーティングによる人材の質の高さは群を抜きます。
このチーム組成に当たっての採用活動も、「リファラル」と「スカウトDBによるスカウト」をメインにしていました。

基本的にカジュアル面談を含め会ってくれる!と意思表示をしてくれた方とは全員喜んで面談を実施。
本当に様々な方と面談をさせていただきました。
感謝しかありません。

そして、自社の採用の強さを実感するとともに私自身は面談の難しさも痛感しました。

相手にわかりやすく、会社の全体像を伝えたうえで、ただでさえ分かりにくいBizOpsの職種の内容を説明して、興味を持っていただく...

言うが易し 行うが難し。

もちろん最初からはできないので、人事協力のもと模擬面談でのトレーニングをしつつ、実際の面談をとにかくたくさんこなすこと数ヶ月…徐々に意向上げやクロージングがうまくなっていきました。

沢山の方と面談をさせていただくなかで、自分なりに職種軸と安定/変化軸の2軸分析をすると、社外からの応募者/候補者には下記のような傾向があることがわかってきました。
(他にも分析の軸はあると思いますし、私の観測範囲でと理解していただけると助かります。)

社外からの応募者のマッピング

当時の自社の状況を考えると、毎月のようにある大幅な組織変更、月ごとの変化していく売上目標など、とにかく変化変化変化の連続。
何も変化のない単調な1ヶ月など、なかったように思います。

それを踏まえると、より変化に強そうな事業会社の経験者の方がマッチしそうだということが分かってきました。
最終的には事業会社経験者+私のスキルで不足している部分を補えるようにということを軸において採用活動を進めていきました。

そうは言いますが…

なにはさておき無視できない、採用においての最重要ポイントとなるのがカルチャーフィット

特にBizOpsは、自チームだけでなく他部署との関りが非常に多い。
他部署の人と関わる中で、価値観の合わない人同士だと会話が成り立たなくなり、業務が進みません。
その結果、成果が出る仕事ができなくなり、お互いが不幸になってしまいます。

他部署の人たちと関係構築していくためにも、言外のニュアンスをキャッチし課題抽出するためにも、仕組み定着化の有効なコミュニケーション戦略を練るためにも…BizOpsの仕事のどこを切り取っても、カルチャーフィットは非常に重要なのです。

そんなわけで、社外からの採用活動の軸は

カルチャーフィット>>>事業会社出身×スキル

で進めていきました。

予期しない嬉しい出来事。半期に一度の組織変更で・・・

通常業務に加え、地道な啓発活動&採用活動に文字通り身も心も捧げて◯ヶ月が過ぎたころ、予期せぬ号令が。

各部署で業務改善している人を集めて1つのチームにするぞ。

事業成長の激しい会社あるあるかもしれませんが、組織変更は毎月のように行われてました。
毎月毎月、「もしかしたら来月からは違う部署かもしれない…」と人によっては不安な、人によっては嬉しい月末最終営業日の夕方を迎えるのが恒例行事。

毎月そんな調子なのですから、半期末の組織変更は組織生成、昇降格、異動・・・などトンデモびっくり展開が待っているのが当たり前。

そんな半期に一度のトンデモびっくり展開の一つで、BizOpsチームが組成できることになったのです。
社内外からリクルーティングをした人たちも新設された組織に入ることができ、BizOpsチーム組成と相成りました。

地道な活動飛び越えて、トンデモ展開でできるんかい・・・!と思わないこともないですが(笑)、地道に積み重ねてきた採用努力、繰り返し訴えてきたBizOpsチーム組成の重要性が、経営陣に声として届いたのだと、信じ・・・たいなぁ(笑)。

本編で書いてきた採用活動について

今回チーム組成に向けた具体的なアクションということで書いてきましたが、採用に当たっての地道な取り組みはチーム組成前も組成後も変わらず行っていました。

チーム組成ができたあとも、War for talent!
優秀な人がいたら意向を上げして興味を持っていただき、一緒に働く誘いをしておりました。

事業は日々拡大し、求められる仕事の質も量も右肩上がり。
そんな中、チーム組成できたから採用ストップね!ということではなく、とにかく優秀な人がいれば誘い続ける。
こうして事業の成長に合わせて、人員を拡充し、様々な課題に取り組み続けてきました。

まだまだ続くよBizOpsチーム組成編・・・!

チーム作りの際に私が重要視していたこと、取り組んだことをまとめてみました。

今回はエンジニア採用社内編やチーム組成を中心にお届けしました。次からはチーム組成後の社外採用について書いていきます。

こうして改めて書き起こして見ると、本当に地道に地味で泥臭いことしかしていないなぁと思うのですが、この地道で地味で泥臭いことを厭わずやり続けることが最重要エッセンスだったようにも思います。
何かしらの参考となれると嬉しいなと思っています。

皆さんからの反響を励みに、是非とも記事やマガジンに「スキ!」「コメント」そしてTwitterの「いいね!」、「フォロー」をお願いします!
(10年の歴史が長くて濃くて・・・モチベーション維持して書き続けるの、けっこう大変です笑)

「BizOps戦略室」では引き続きBizOps全体にまつわる内容をお送りします!
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さて、記事の内容としては以上となります。

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