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2024/2/12週|営業組織構造についてのmemo

まず組織論を学んでも実務を通じても、組織構造はどんな形にしてもメリットやデメリット?があるものだと理解しています。マーケティングは機能別に分かれていることが多いので、そうするとその領域の専門性は育まれやすい反面、横の連携や全体最適の部分をマネジメントroleがより意識的に動く必要があります。(ここでの横の連携はマーケティング機能の中もそうですが、どちらかというとマーケティング以外の機能との関係の方が課題になりがちです)

営業組織においても典型的な構造やポイントを改めて理解しておきたく、下記のような記事を読みましたので要点をまとめ、率直に感じたことをメモしておきます。

参考

3つの営業組織体制とその長所短所、検討におけるポイントについて

ポイントをまとめると下記のような内容です。

・営業組織構造とは、チーム内の役割、責任、関係の概要を示す。この組織構造は、ビジネスの全体的な目標と目的を反映することが多く、これらの目標を達成するための道筋を形作る。
・明確な営業組織構造を持つことは、チームがいかに効果的に活動し、戦略を練り、取引を成立させるかに影響するため、極めて重要。
・最も一般的な3つのセールス・チーム構造は、アイランド・セールス構造、アセンブリー・ライン・セールス構造、ポッド・セールス構造である。これらのモデルにはそれぞれ長所と短所がある
アイランド・セールス:各セールス担当者は他のメンバーからほぼ独立している。彼らは互いに独立して仕事をする。このモデルは、1つの企業内で複数の製品やサービスを異なるチームが販売する場合に有効である。主な長所は、個人の才能を伸ばすことができる。自立を促すことで、営業担当者は独自の販売スタイルや戦術を磨くことができ、多くの場合、モチベーションの向上や個人の成長につながります。また、チーム間の調整や協力の必要性が最小限に抑えられるため、管理プロセスが簡素化される。短所は、孤立主義的な性質があり、協力的な環境というよりはむしろ競争的な環境を助長する可能性がある。交流やコミュニケーションが不足する。各担当者が異なるメッセージを伝えることで、顧客とのやりとりに一貫性がなくなり、ブランドイメージ全体が損なわれる可能性がある。
アセンブリー・ライン・セールス:各チーム・メンバーはそれぞれのスキルに沿った特定の仕事を割り当てられ、リードはセールスが成立するまでラインを伝わっていく。自動車製造の組立ラインを想像してほしい。各人が1つの部品を担当し、最後には完成した自動車が出来上がる。この構造における主要業績評価指標(KPI)は、営業サイクルの長さである。チームがより専門的になれば、営業サイクルが短縮され、リードから顧客への転換率が高まることが期待される。顧客維持率もKPIのひとつで、満足した顧客はリピーターとなることが多い。長所は、専門化の促進。組織の拡張性の高さ。短所は、非個人化につながる可能性がある。販売プロセスの異なる段階を異なる担当者が担当するため、顧客はたらい回しにされたと感じ、顧客満足度やロイヤルティが低下する可能性がある。ステージ間のコミュニケーション不全が発生する可能性。大規模なチームが必要になること。
ポッド・セールス:より大きなエコシステムの中にある、小さな自給自足のユニットだと考えてください。ポッドは通常、セールス担当者、チームリーダー、マネージャーで構成され、カスタマーサービス、マーケティング、テクニカルサポートなど、補完的な部門のメンバーも含まれることが多い。各ポッドは、特定の市場セグメントや顧客層にサービスを提供するミニビジネスとして運営される。長所は、異なる役割を1つのユニットにまとめることで、ポッドは営業プロセスへの全体的なアプローチを促進する。各メンバーがそれぞれの専門性を発揮し、一丸となって販売目標を達成する。このモデルは、部門間の理解を促し、コミュニケーションを合理化することで、迅速な意思決定と効率の向上につながる。顧客体験を大幅に向上させることができる。ポッドは専用の市場や顧客セグメントで事業を展開しているため、顧客の特定のニーズに合わせた取り組みを行うことができる。このような専門性の高さは、より的を絞った販売戦略と顧客に対する深い理解につながり、結果として顧客満足度と顧客維持率の向上につながる。短所は、このモデルはチームワークに大きく依存するため、ポッド内の不和や摩擦はパフォーマンスに大きな影響を与えかねない。特定の市場セグメントに関する深い知識を得ることができる反面、さまざまな市場層に対する理解の幅が狭まる可能性がある。ポッドがサイロ化し、ビジネス全体の視野が狭くなる可能性がある。
・今日、最も重要な営業組織のトレンドのひとつは、ハイブリッド型営業部隊への移行である。マッキンゼーによると、B2Bの顧客は現在、サプライヤーに対して、より多くのチャネル、より高い利便性、よりパーソナライズされたエクスペリエンスを求めている。これに対応するため、ハイブリッド営業部隊モデルは、複数のチャネルを組み合わせて活用し、複数のタッチポイントにまたがるカスタマージャーニーを編成する。このモデルは、物理的なテリトリーベースの販売に限定されるものではなく、リモートセールスやeコマースも含まれ、顧客が購入したい場所でサービスを提供する。
・並行して、営業チームにおけるデータの役割はますます大きくなっている。現代の営業担当者は、もはや製品を販売するだけのエージェントではなく、データを扱い、洞察を導き出す能力を含む幅広いスキルが必要とされている。データ主導型の営業職に対するこのような要件は、現代の営業環境におけるパーソナライゼーションと予測販売の重要性を反映している。
・上記に加えて、営業組織の構造を考える際に検討する要素として下記のようなものがある、地理的に分けるのか?製品ごとに分けるのか?顧客規模で分けるのか?産業ごとに分けるのか?営業組織にかける予算はどの程度なのか?あなたの会社の企業文化とはなにか?

感じたことのmemo

  • 組織デザインの思想を上記のような典型的なモデルやポイントをもとに言語化し、明示することは相互理解の上での助けになりそうです。

  • 最終的にどの形であれ、何かしらの短所があるものと理解することと、その短所を補うのかもしくは諦めるのかを決め、補うのであればどう補うのかをセットで考えておく、ここまでが重要そう。

  • ハイブリッド型営業部隊への移行期間はさらに複雑性を増すのでどう考えるか。外部環境に応じて移ろいゆくものと心得る。マーケ組織含めて柔軟性という文化は一つのキーワードになるのでは。

  • 記事の中ではあまり言及されていなかったように見えますが、実務上は過去の経緯やコンテクストも理解をしてリスペクトを持って考えるべきであろう(常に一からつくるわけではないので)

📓この記事について

株式会社タイミーで執行役員CMOを務めている中川が、マーケティング関連の仕事をしている中で感じたことを綴り、コツコツと学びを積み重ねる『CMO ESSAY』というマガジンの記事の一つです。お時間あるときにご覧いただければ幸いです。オードリーのオールナイトニッポン 📻 で毎週フリートークしているのをリスペクトしている節があり、自分も週次更新をしています。
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