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デジタルデバイドの解消に向けて~東京都内のデジタルデバイドに関する調査結果と高齢者向けデジタルデバイド解消事業のご紹介~

 こんにちは!デジタル共生推進担当です。今回は、都内のデジタルデバイドに関する調査と今年度実施する高齢者向けスマホ体験会・相談会について、お伝えしたいと思います。


■デジタルデバイドがあるとなにが問題なの??


 皆さんはこの記事を何を使って読んでいますか?
 パソコンでしょうか。あるいは、スマホで読んでいるという方も多いかもしれません。
 私たちは、普段から、パソコンやスマホといったデジタル機器を自然に使いこなしながら生活をしています。
 一方で、高齢者や障害のある方をはじめ、こうしたデジタル機器に不慣れな方々も多くいらっしゃいます。デジタル技術を扱うことができる人とできない人との間に生じる格差のことを「デジタルデバイド」と呼びます。
 現在、社会のデジタル化が急速に進み、また、都全体で行政手続のデジタル化が推進されています。こうした中、デジタル機器に不慣れな方々が相対的に不便になってしまうことがないように、東京都ではデジタルデバイドの解消に向けて取り組んでいます。

■東京都内のデジタルデバイドに関する調査


 令和5年10月から11月までの間、都民の皆様のスマホの利用状況を把握し、デジタルデバイド解消に関する施策展開の参考とするため、調査を実施しました。

 この記事では、その結果の概要をご紹介いたします。

1.質問:あなたは、スマホを所有していますか。

 こちらは年代別のスマホ所有率となっています。棒グラフの青色部分がスマホを持っていない人となっており、60代・70代のスマホ未所有者は少数であるものの、80代以上に限ればスマホ未所有者はまだ半数程度いることがわかります。

2:未所有者(n=144)へ質問
スマホを所有していない理由を教えてください。(複数回答)

 スマホを持っていない方に限定して、スマホを所有していない理由をお伺いしました。棒グラフの青色部分が60歳以上の回答となっています。
 グラフにもある通り「必要性を感じていない」「操作や設定がわからない」「何ができるかわからない」「きっかけがない」という理由が多くなっていますが、その割合は、60歳以上がいずれも95%以上となっています。
 この結果から、スマホを所有していない高齢者の方に向けては、スマホを持つ必要性を感じてもらうきっかけや、スマホの操作や設定方法を教えてもらえる環境づくりが必要であるということがわかります。

3:未所有者(n=1,384)へ質問
スマートフォンを利用していて困ったこと、不安に思ったことはありますか。(複数回答)

 次に、スマホを所有している方に限定して、困ったこと、不安に思ったことをお伺いしました。前のグラフと同じく、棒グラフの青色部分が60歳以上の回答となっています。
 「操作や設定がわからない」「新しいアプリが入れられない」など、操作に関する困りごとを挙げる方が多く、特に60歳以上の方で割合が高い結果となりました。
 この結果から、スマホを所有されている高齢者の方に向けては、アプリのインストールなど基本操作を教えてもらえる場や、身近な場所で使い方の相談ができる環境づくりが必要であるということがわかります。

■高齢者向けスマホ利用普及啓発事業 R6年度の取組

 こうしたデジタルデバイドの調査結果を踏まえ、都が令和6年度に行う高齢者向けデジタルデバイド解消事業をご紹介します。

・スマホ体験会

 主にスマホをお持ちでない方を対象に、教室形式で操作方法などの講義を行っています。
 主な講義内容は、基本操作、LINEやビデオ通話などのコミュニケーションアプリの使い方、インターネットや動画などでの情報収集、キャッシュレスなどの申請・決済です。スマホをお持ちでない方に対しては、試用スマートフォンの貸出しも行っています。

体験会の様子①
体験会の様子②


・スマホ相談会

 主にスマホをお持ちの方を対象に、マンツーマン形式で、日ごろスマホを使用する中で生じた困りごとの相談に応じています。
 参加者の方からは、個別に自分の知りたいことを知ることができるという点で好評をいただいています。

相談会の様子①
相談会の様子②


・令和6年度事業の実施にあたって

 今年度は、昨年度よりも相談会の実施規模をさらに拡大し、より多くの高齢者のスマホ活用をサポートしていく予定です。
 デジ局HPから開催日時や場所が確認できますので、スマホに不慣れな高齢者の方が身近にいらっしゃったらぜひHPをご案内ください!