コント交換note②

『コント交換note』とは、リレー形式でいろんな芸人がコント台本を書き進めていく交換ノートです。先輩であるニュークレープのナターシャさんが発起人で、きのう第1話が公開されました。第2話はトンツカタン森本が担当します。

https://note.mu/polanakata/m/me431e3bc9b22


上記のマガジンにまとめられていくので、よろしければ前日のナターシャさんによる第1話をご覧ください。

第2話 トンツカタン森本

設定:上京する息子の見送りを終えた父親。自宅の居間で東京へ行った息子に想いを馳せる。父親、暗転板付。

明転

父親「あいつ、そろそろ東京着いたころかな?」

SE:インターホンが鳴る

父親「ん?誰だろう。(下手に向かって)空いてますよー!」

下手から息子、飛び出し。

父親「え!?お前どうした!?なんか忘れ物でもしたのか!?」

息子「いや、なにも忘れてないよ」

父親「具合でも悪くなったか!?」

息子「ううん、めちゃくちゃ元気」

父親「じゃあどうして戻ってきたんだ!?」

息子「いや、父さんが『たまにでいいから、ウチにも帰って来いよ』って言うから」

父親「もう来たの!?スパンが短すぎるぞ!」

息子「俺が東京行って寂しがってないか心配で」

父親「まだ上京すらしてないだろ!お前がしたのは…おでかけだ!」

息子「父さん…なんだか前会った時より小さくなったな」

父親「なってねーよ!10年ぶりに帰ってきてから言え!」

息子「とにかく、元気そうでよかった。そろそろ俺、東京帰るね」

父親「よく『帰る』っていう言葉をチョイスできたな」

息子「じゃあね…」

父親「おう。今度こそ東京行くんだぞ」

息子「またね…父さん…」

父親「おう」

息子「…」

父親「…ん?」

息子、ポケットからICカードをチラチラ見せる

父親「え、マジかこいつ」

息子「(涙ぐみながら)父さん…うっ…できればピン札…うぅっ…」

父親「『できればピン札』って言った!こいつバイト感覚で戻ってきやがった!」

息子「うぅっ…諭吉…うぅ…」

父親「やかましいよ!悪いけど、さっき1万円渡したばっかだから手元には5000円しかないぞ」

父親、5000円を息子に渡す。

息子、それを受け取りすこし悩ましい表情を見せたあと、渋々うなずいて下手にハケる。

父親「当分帰ってくんな!!」

暗転

次回はヤーレンズ出井さんです。お楽しみに。

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