見出し画像

長年のコレクションを全て手放した日

先日の日記で書いた通り、3月に緊急入院して1ヶ月ほど病室から出られないほど重症の状態が続いた末、5月に一時退院したところ。

今後は手術を控えているなど長期的な治療が続くので、現在の仕事もいったん引き上げる。その際に、大量の荷物を引き取らなければならなくなった。

でも、私が現在利用しているトランクルームには、80年代から長年集めていたゲーム、パソコン、CD、書籍など趣味のもので埋め尽くされていて、それらを置くスペースはない。
さてどうするか…、と考えたところで、ふと思った。

本当にこれ、一生置いておくの?

ほとんどのものは何年も使っていないし見てもいない。それに、私がこの世からいなくなったら家族に捨てられるだけ。そんなものは自己満足にもならない。
といっても、別に死の宣告を受けたわけでもないので、治療が済んでからも普通に生活しているだろうけど、入退院を繰り返して自分の体や命などを意識するようになった今、死ぬまで置いているだけというこの状態がバカバカしくなった。
そう思ったら、あっさり「もう物に執着するのはやめよう」と諦めがついて、処分しようと決めた。


コレクションの行き先を決める

でも、これらがそれなりに価値のある物なのは分かっているので、一度Twitterで呼びかけた。

本音としては、知り合いもしくは信用のある方から声がかかった場合に譲って、役に立ってもらえたら嬉しい。それがなければ処分と考えていたが、まさか1000RTを越えるとは思っていなかったわけで。
このツイートで多くの方から反応をいただいて、中には入院や手術について声もかけていただいて、それについてはこの場でお礼申し上げます。

結果的に、ご連絡いただいた方の中から受取先としてお願いしたのは、ゲームを文化として保存する活動を進めているNPO法人「ゲーム保存協会」。
こちらに全て「寄贈」としてお願いした。

今回のTwitterでの呼びかけにより、理事長であるルドン・ジョゼフ氏からご連絡をいただいたことがきっかけ。
ゲーム保存協会とジョゼフ氏の活動については、メディアなどで知っているだけではなく、知り合いで協会に在籍する方がいたのでよく話を聞いていた。だから信用の面では全く問題なかったので、全てお任せしたということ。

ゲームは「遊んでなんぼ」

全て売却などではなく寄贈した理由について。後にTwitterでその考えを語らせてもらった。

私は今までTwitterでも何度か言ってたけど、ゲームは「遊んでなんぼ」。遊んで楽しむからこそ価値があるというのが個人的な考え。

小学生の時に遊んだこのゲーム&ウオッチも、ハイスコアという目標を見ながらプレイしたかったので貼ったと記憶している。しかも『ファイヤ』は「GAME A」より難易度の高い「GAME B」の方が面白くてよくプレイしたので、ハイスコアもそちらの方が高い。
よくこんなの残してたなと自分でも感心しているが、これも遊んだ象徴で、スコアと共に記憶にもはっきり残っている。

ゲームの価値とはそういうものだと思っているけど、これを金銭として換算することに抵抗があったので、売ることをためらっていた(どのみち売りに出す体力も気力もない)。そう言いながら、遊ばないまま貯めた結果がこれだし、誰かの手に渡ったところで保管されるだけなのか…と、思うことは色々とあった。

だから今回、このような形でゲームとして誰かの役に立つとか楽しんでもらえるのが最も理想的かなと思ったことが、寄贈した理由。
でも、さすがにこのスコアは剥がされるだろうし、場合によっては処分や売却するものもあるなど、全てが理想的になるわけではないことも聞いている。それらも含めて全てお任せした。

最後に

結果的にトランクルームは全て空になって、自分としても文字通り、荷を下ろしたという気持ち。
でもゲームは、今はPCなど最低限のものだけで楽しめる時代ではあるので、これからも、恐らく死ぬまで続けているだろうとは思う。

最後に、ご協力いただいたゲーム保存協会の方々、お声をかけていただいた方々には、改めてお礼申し上げます。

サポートは大変ありがたいですが、Twitterを始めとするSNSなどで記事をご紹介いただければ、それも大変嬉しいサポートです。