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読書日記〜宗像明将「72年間のTOKYO、鈴木慶一の記憶」

 今回、どの本を持っていくかに関して、一番最初に決めたのがこの本でした。
文字量や情報量の多さであるとか、読んだ上でどれだけイメージをふくらませることができるかということで判断しましたね。
今回はとりあえず10冊程度ですが、なかなかいい選択をしているように思います。
じゃ、行ってみよー。

・宗像明将「72年間のTOKYO、鈴木慶一の記憶」(blueprint)

 この本は昨年末に購入してから、ことあるごとに読み返していますね。
ムーンライダーズやはちみつぱい、あがた森魚さんなど周辺の音楽を聴いた場合などに確認し直す意味で、とか。

 はっぴいえんどと慶一さんが初共演された際に演奏されたという「敵 タナトスを想起せよ」についてなんですが、「定本はっぴいえんど」の慶一さんインタビューでも触れられているので、演奏されたという知識はありました。
気になるのはそれ以降、4人でのライヴで演奏されたことがあるのか?ということと、されたとしたらその録音は残っているのか?ということですね。
確か大瀧詠一さんがヴォーカルを担当して、慶一さんはギターとサイド・ヴォーカルが担当したとありますから、演奏された確率は低い?と想像しております。
はっぴいえんどのアルバムの中でもかなり異色な曲なのでメチャクチャ聴いてみたいのですが。
もちろん、慶一さんが参加した5人でのライヴは部分的にでも聴いてみたいです。
個人的に聴きたいはっぴいえんどのライヴは松本裕さんが参加(これまた「定本はっぴいえんど」で知りました)してツイン・ドラムだった演奏ですね。

 そして、はちみつぱいの成立過程はかなり興味深いものでしたし、あがた森魚さんとの関係はあがたさんの発掘音源シリーズや『蓄音盤』の再発盤に感動した私にとってかなりエキサイティングな内容です。
はちみつぱいが解散以降にあがたさんとの活動は継続した結果、ムーンライダーズへの移行がああいった形になってしまったのも、「ミュージック・ステディ」によって知ったのですが、こうしてまとまった形で読むと更に深く感じます。
ちなみに37年前の今日はあがたさんと慶一さん出演のアートコンサートなのでした。
カーネーションと駒沢裕城さんが演奏でゲストが鈴木博文さんだったというライヴでした。
当時の私でもかなり感動したのですが、もし現在の知識の上でライヴを体験していたら人生変わっていたでしょうね。真面目な話。
この次の年にはちみつぱいのライヴを観て更に感動したのです。

 ムーンライダーズに移行してからについても、かなり初めて知る情報もありますから、何度読んでもテンションが上がってしまいますね。
活動で表面に出ない部分についても深く掘り下げた宗像さんの素晴らしい仕事です。
宗像さんの名前を知ったのは「ムーンライダーズの20世紀」だったかな?
なりすレコードの平澤直孝さんと博文さんのインタビューを担当された記憶があります。
長年のムーンライダーズファンで日本のアイドルシーンから幅広く精通している方だからこその仕事ですね。

 昨日一昨日と記事にした水道橋博士が「ユアヒットしないパレード」のリスナーだったり、ムーンライダーズ『カメラ=万年筆』やPANTA&HAL『マラッカ』を熱心に聴いたと知っている私には、博士と慶一さんの対談も見てみたいです。
もちろん、北野武監督作品についてや、博士にしかできない話題はまだまだあるので実現してほしい、と。
明日、明後日も更新しますのでよろしくお願いします。

 ではまたー。

 

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