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私を支えてくれたマネージャーは愛を越えた友情をプレゼントしてくれました! 前編

私には忘れられない1人のマネージャーがいた



真面目な話もバカげた話もすべて、真剣に考えてくれる
お父さんみたいな存在。


あの人との日々は恋の季節をいつまでも過ごしているようだった



初めての選抜発表のときも....

ーーー


美月:グスッ.... グスッ...



初めての選抜発表で悔し涙を流していた私に....


〇:美月さん...惜しかったね

美月:惜しい..?


〇:いやだからほら、ここ最近の美月さんは選抜を意識してレッスンやってたからさ

美月:レッスンはたしかに選抜を意識してました


美月:でも....どこが惜しいんですか?

〇:目の色が変わるタイミングだよ

美月:目の 、、 色?


若い美月にとっては目の色と聞いてもカラコンしか浮かんでこない


〇:うん。今回センターをやる2人は目の色が変わるのが早かったんだよ

美月:目の色ってなんですか?どうやって変えれるんですか!?


早く、一足でも早く選抜に入りたい美月にとってはいち早く目の色について知りたかった

だから〇〇に強く訴えかけた


〇:それだよ。その目だよ

美月:え?

〇:選抜に入るために私はやってやるって目をするんだよ

〇:もちろん美月さんもその目を選抜発表前からやってた

〇:だけどあの泣き虫に見える大園さんの目の奥は明らかにメラメラしたものがあった。与田さんにもね

美月:じゃあ私は!ずっとこの目をしていればいいんですね..?

〇:うん。約束するよ



傍から見たら22歳の「約束する」なんて何も説得力はないだろう

しかしこの年齢の5歳差というのは美月からしたらかなり歳上に見えることもあり「約束する」という言葉はなにかすごく説得力があった


美月:わかりました。約束ですよ?

〇:うん、約束




それからというもの美月はレッスン量を増やし、
理解(わから)された選抜の与田たちとの差を少しでも縮められるようにやれることをやっていた



〇:最近すごいね

美月:いやいや、まだこれからですよ


〇:あんまり無理しちゃダメだよ?

美月:無理なんてしてないです!

〇:それならいいんだけど....

美月:それじゃあレッスン行ってきます!

〇:行ってらっしゃい


そうしてレッスンへ向かう足は芯がなくボロボロであった


〇:(そういうタイプね....これは大変だ




こうしてこの日は無事に(若干危なげはあったが)レッスンを終え



〇:どう?疲れた?

美月:まだまだです!

〇:そっか..笑 (そうとう悔しかったんだな

〇:送るから車に乗って

美月:いや、まだ練習したいんで大丈夫です

〇:ダメだよ。今日は帰ろ?

美月:ここで帰ったら....かえったら...



この焦っている様子....やはり選抜に入りたい気持ちだけが美月さんの体を動かしているのだろう

〇〇にはそう感じた



〇:美月さん

美月:はい?


〇:この立ってる状態で目をつぶってみて

美月:は、はい....


言われた通り目をつむる美月


〇:その状態で足に集中してみて

美月: ….

美月:(あ、あれ..足が....

〇:どうかな?だいぶ足に痛み感じるんじゃない?

美月:痛いです....

〇:その状態でまだ練習したら悪化しちゃって怪我したら元も子もないよ

美月:はい

〇:だから今日は帰ろ?

美月:はいっ

〇:わかってくれてよかったよ (休むのも仕事のうちだからね



こうして休みを半強制的に入れ込み、怪我の防止を徹底した。





美月:〇〇さーーん!

〇:ん?

美月:練習したーい

〇:だからダメだってば..笑



レッスンの後は大抵この調子だ




美月:ほんと融通きかなーい

〇:タメでこられても怒らないだけでも寛容な方だと思うぞ?

美月:自分で寛容っていう人に寛容な人はいませーん


〇:うぜぇ (さすが高校生って感じだな

美月:あ!そういえば今日ヒマ?

〇:うん。この後は何も予定ないよ

美月:ならさ!ちょっと家きてよ!

〇: …は?

美月:お母さんが〇〇に会いたがってるからさ!

〇:僕はいいけどいきなり行って大丈夫?

美月:大丈夫だいじょうぶ!

〇:美月の「大丈夫」は信用ならんからちゃんと連絡とっといて

美月:むぅぅ....はぁい





そうして連絡を取りおえ、美月のお家へ向かうと






〇:ここで合ってるの?

美月:うん

〇:結構デカイとこ住んでんだな

美月:そうなんだよね笑





そしてリビングらしき所へ向かうと




美月:たっだいま~

美母:おかえり~あ、あなたが〇〇さんですね

〇:どうも初めまして。〇〇といいます

美母:美月がいつもお世話になってます

美母:こんな子のマネージャーなんて大変でしょう?

〇:いえいえ、楽しいですよ

〇:高校生の流行りも知れますしね

美父:大変じゃないならよかったですよ

美月:お母さんご飯まだ〜?

美母:もうできてるよ

美月:やった!〇〇も食べよ!

〇:え?僕の分もあるんですか?

美母:もちろんありますよ

〇:それじゃあありがたくいただきます





そして食卓に行き、


「いただきます」


と共に1口食べると....




〇:(な、なんだこれ....白米に塩が振ってある...柳原さんか

〇:(じゃあこの角煮は....

〇:(うん...めっちゃ濃い....

美月:〇〇どうかした?


〇:いや、何もないよ(味が薄いものが)

美月:そっか

美母:すいませんウチの子敬語使えなくて...

〇:全然いいですよ!それだけ距離を縮めるのが上手いってことですし

美月:うんうん!そうだそうだ!

美母:美月は社会に出る人として足りてないところが多くて...

〇:そこをカバーしていくのもマネージャーの役割なので心配しなくて大丈夫ですよ

美母:親がやらないといけないことまでやらせてしまってすいません。これからもよろしくお願いします

〇:こちらこそ至らないところもあると思いますがよろしくお願いします

美月:(なんか家庭訪問みたいになってる





そしてその日は帰宅し数日経った頃



〇:ついにだな

美月:うん....



この日は20枚目シングルの選抜発表の日である





〇:めちゃくちゃ顔がかたいぞ〜

美月:だって選抜いけるかわかんないし.....

〇:そんな弱気になるなよ..笑

〇:止められるくらい練習したんだから大丈夫だって

美月:でも....

〇:初選抜なら番組のインタビューも長めにあるだろうからそのためにも笑顔にならないとさ

美月:うん..

〇:ほら、息吸って

美月:スゥゥ...

〇:はいてぇ~

美月:フゥゥ



〇:どう?ちょっとはマシ?

美月:マシ.....んーあ〜やっぱりダメだ

〇:笑笑

〇:これもダメだったか笑

美月:〇〇助けてぇ...




そういって珍しく〇〇に抱きつく美月


〇:大丈夫だいじょうぶ。あれだけやってきた美月なんだから


首の据わっていない赤ちゃんを抱くように首を支え脱力を促す



〇:福神に入れるかとかはわからないけど....この期間1番努力してた美月が選ばれないわけないから自信もっていけ!

美月:うん..!





それから選抜メンバーが順に発表されていき...


〇:(マジか....3列目の発表終わっちまったよ....

美月:(やっぱりダメだったか....



そして2列目へと移ると


福神11番、山下美月


美月:えっ...

〇:(よっしゃっ


信じられない様子の美月。しかしそれ以降も選抜発表は続いていき


センター 白石麻衣



〇:(こりゃ〜だいぶ力入れた曲になるな





その後発表は終わり....


美月:〇〇!私やったよ!

〇:ちゃんとみてたよ。おめでと

美月:へへ。ありがとっ

〇:やっぱり福神はいれたな

美月: …ん?やっぱり?

〇:うん

美月:さっきは福神入れるかは分からないって言ってたじゃん!


〇:いやほら、フラグになっちゃったらマズイしさ

美月:それなら選抜入りするってこともフラグになるんじゃないの?

〇:なにもいえません....

美月:あ!そういえばさ!

〇:ん?

美月:ご・ほ・う・び  は?

〇:はぁ..?

美月:こーいうときはマネージャーさんからご褒美があるって飛鳥さんから聞いた!

〇:あいつ....

飛鳥:あいつ?

〇:お前よくめんどうなこと言ってくれたな

飛鳥:事実だもーん

飛鳥:私のマネージャーはゴディバのチョコくれた

美月:いいな〜✨️

〇:俺からは100均のチョコでいい?笑

飛美:いいわけないでしょ!

〇:え〜じゃあ何がいい?

美月:ん〜焼肉とか?


〇:焼肉かぁ

飛鳥:山!こういうときは 『焼肉』じゃなくて “食べたことないような”焼肉っていうんだよ

美月:やっぱり先輩だっ!

美月:じゃあ食べたことないような焼肉で!

〇:厄介なこと教えるな!

白石:え?〇〇君私たちに奢ってくれるの!?

〇:なんでそうなるんですか白石さん!

白石:ちがったかぁ..笑

〇:でも美月頑張ってたしなぁ....行くか

美月:いいの!?

〇:おう。連れてってやる

美月:やった!いこー!



ーーー


飛鳥:山下って絶対これから乃木坂引っ張ってくよね


白石:そうでなくちゃ困るよ

白石:しかもあの〇〇君が近くにいるならよけいにね

飛鳥:1番人気のマネージャーだからね

白石:私も〇〇君がマネージャーになってほしかったな〜

飛鳥:しーさん。。。すぐそこにしーさんのマネージャーいる

白石:あっ....。







その一方美月たちは


美月ね、ねぇ....こんなお店来たことないよ....


落ち着いたシックな印象の室内に、常に手入れをされてるであろう網が敷かれていた


〇:美月が行きたいっていったんだろ?

美月:そうだけどさ....大丈夫なの?

〇:金は気にするな。実はちゃんと美月の祝い事のために貯金してんだよ

美月:〇〇ってやっぱカッコイイよね

〇:どこがだよ..笑

美月:だって彼女でもない私のために貯金してるなんてありえないよ?


〇:まぁ俺は彼女とか出来ないから使う先が美月しかないだけだよ

美月:うわっ..カッコつけた

〇:あ、やっぱバレた?笑

美月:女の子にはバレバレでーす

〇:かっこよくプロポーズとかできる人の気持ちがよくわからんわ

美月:それは美月ちゃんへの告白?

〇:どうだろうな

美月:あれ?否定しなかった

〇:気のせいじゃないか?

美月:気のせいじゃない!


〇:じゃあシンプルに聞き間違えだろ




そんなこんなでお祝いムードというよりかはただの談笑になりつつ

”食べたことないようなお肉”  を堪能した

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