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東京と田舎

いつも拝読している林さんの最新記事より思っていることを書きます。
勝手に引用してごめんなさい。

私は『店員さんに顔を覚えられて距離が近くなる』のが苦手だ。
例外は洋服屋さん、こればかりは馴染みの店員さんがよい。

美容院も、一見は怖いので、多少不満があれど馴染みの店に行くという知人が多いように思う。
私は美容院は馴染みでない方がよい。

いろいろな店に行ったときに、自分はジプシーだと言ってしまう。
再び来なかったり常連にならないのは、決して店が気に入らないとか技術に問題があるからじゃない、私は髪を切りたい時に思いついて目についた美容室にふらっと入るのが好きなのだ。

今はまったく訪れることのなくなったお酒を飲む店でも、カウンター席でバーテンさんと話したりするのは苦手だ。
周りの客と仲良くなりたいとも思わない。
サービス精神が旺盛なので、話しかけられると愛想良く受け答えするが、それで結局疲れてしまう。

自ら積極的に話しかけたりコミュニケーションする人がサービス精神があるのではなく、実はそれに応えている側だと私は思う。
どっちがいいとか悪いとかじゃありませんよ!

結婚と同時にこちらに住んで40年が経とうとしている。
来て間もない頃に自宅から500mくらい離れた歩道で、すれ違いざまに見知らぬ人に「おはようございます」と声をかけられた。

不意を突かれて、キョロキョロと前後左右を見渡したが誰もおらず、どうも私に言われたのにまちがいがなかった。
慌てて「おはようございます」と返した。
すると相手は天気がいいとか、なんとかさらに話しかけてこられたが、特に答えを聞こうともせず立ち去った。

私はそれまで、それほど都会で暮らしていたわけじゃないけれど、道で出会った見知らぬ人と挨拶を交わすほどではなかった。
週のうち5日は都心で働き自宅は寝に帰るだけで、生まれ育った土地でなかったので近所とも馴染みがなかった。

東京の人は、田舎の人と違って挨拶も交わさないという意見や考えには首を傾げていた。
結婚前勤めていた百貨店は、都内や近郊の高校に求人を出していたので、当時の同期や同僚のほとんどは都内や私のようなベッドタウンに実家があってそこから通っていた。
世田谷や目黒や小岩や三多摩地区に住んでいる同僚や先輩の、家での暮らしぶりを聞き齧った限りでは、東京の人が特に近隣付き合いをせず挨拶を交わさないということはなく、向こう三軒両隣みたいな付き合い方をしているように感じた。
あくまで私の狭い観測範囲であるけれど。

だから、挨拶をしないでツンツンしているのは、どちらかというと、地方から移り住んできた人たちじゃないのかなあ?なんて思っていた。
それが大多数なら、東京の人ということになるのだろう。

まああれから半世紀近くも経ったから事情は変わっているだろうが、私たちの親世代に都内に住み始めた家族はもう三代目、四代が育っているわけで、すっかり定着した。
ますます東京土着の人が増えていって、そのうち東京も場所によっては"田舎"っぽくなるのかなあ?なんて想像する。
田舎のいいところと都会のいいところをミックスさせて、案外暮らしやすくなっているのかな?

そんなふうに思ったのを、林さんの記事から思い出しました。
ありがとうございます♪


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