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初恋の墓場

もしこれが神様あなたのせいならば 恨む、散らばる心を踏んだ

誰よりも優しい君の優しさが私以外に伝わらなきゃいい

ほんとうは用なんてない うそつきの私は今日も君を呼び出す

「あの人のどこがいいのよ?」(そんなもの全部に決まっているよ)「骨格」

いいんです 明日は君に会わないし 夜更かししてもチョコを食べても

信号でいつも見かけるあの人と目が合うことはないのだけれど

ほんとうは嫌いな恋愛映画さえ君のためなら見に行けるのよ

もう君は起きてるはずで、携帯も見てるはずです 途切れたメール

自己卑下が激しく腰が低い人自分がきらいな君がすきだよ

女の子みたい 細さに息を吐く 腕に触れたらそのまま宇宙

細い指 折れそうだねと呟いた 噛んで砕いて折ってやりたい

教室で君の話を人に聞きこっそり心に並風たてる

狡猾な私は今日も知らぬ振り 君が失恋していることも

本当に諦めるなら今すぐにあなたがすきと伝えれるのに

相変わらず盛り上がらない会話だな なのにどうしていとしいのかな

2時間目化学を教えて貰ってた〇〇君に嫉妬している

昨日から既読がつかない LINEとか作ったの誰、だいきらいです

電車にてあの日一緒に座ってた座席に知らぬ恋人がいて

偶然にすれ違っても君にだけ話しかけると不自然だもの

不本意に君と歩いた場所が増え日々の暮らしに支障が出ます

優しくもないし格好よくもない君の全部を愛しちゃってる

移動中重い荷物を持つ僕に「持つよ」と言わない君がすきだよ

朝早く登校しては突っ伏して机で寝てる なんで?(すきだよ)

褒められて謙遜しすぎて落ち込んで素直になれない君がすきだよ

初恋は実らないって知っていた なみだもでないかなしみは何故

目を合わせ笑いたいけど もししても 君は困って目を逸らすでしょ

「すごいね」に「全然そんなことないよ」「ある」「ない」頑固な君がすきだよ

お土産にするよ。親への。 寝る前はおやすみっていうタイプなんだね

あの本の返却期限は過ぎたのに君は来ません どうしてですか

眠そうないつもはコンタクトの君の眼鏡姿を想像してる

電車内無言で隣に座るから 触れた肩とは逆側を見る

ちょうどいい身長差とか興味無い でもあと2センチ 伸びろ、伸びろよ

図書館で小声で話すふたりきり シチュエーションに殺されている

「良かったら行かない?」「俺でいいのなら」本当に馬鹿 君がいいんだ

歩く時私が車道側になる そういうところだめだよね、すき

ぼそぼそと聞き取りづらく話す声 身を寄せ耳を傾ける(すき)

野良猫に律儀に頭を下げるとこ いみわかんない、超愛してる

待ち合わせ ほんとは気付いているけれど 見つけられないふりで見回す

愛がもし消せるものなら筆箱の欠けた消しゴム使い切るのに

不思議です どうやら視力も落ちていて似た人を見てどきまぎしてる

一度だけ触れたことある君の髪 震える指でもう一度だけ

おそろいのキーホルダーはいらないよ 君の心の欠片をくれよ

困ってる人を咄嗟に助けては後で困った顔をしてるね

メニュー表見つめぴたりと静止して五分悩めるきみがすきだよ

一度だけ君が使った顔文字は謝罪の言葉と泣き顔だった

ファミレスで「お二人ですか」頷いた君の心の中が知りたい

どうすれば君が貰える?文学になれない言の葉こぼしてないた

待ちわびてとうとう返事の来なかった送信メールを履歴から消す

昼休み 私が薦めた小説を読んでるの見て心臓が鳴る

「好きな人とかいないよね」同意する ごめん最近出来たんだけど

君にもし彼女が出来たらそのときは髪を切るからきっと褒めてね

遠目から眺めることが出来なくて君がこちらを見るはずもなく

いつまでひどく頭の悪い問い 考えてるよ 君はどうして、

知らないの?私男子と軽率に仲良くなったりしない人だよ

甘党の君とみたらしソフト舐め 「あまい」私はわざとゆっくり

君がいう「妹っぽい」なんだそれ どういう意味だ わかりたくない

恋人になりたいだとかそれよりも許しを貰い君に触れたい

これ以上好きになっても困るから連絡しないで(嘘だよ、してよ)

告げられた未来の話 なんでそれ私に言うの 期待しちゃうよ

惰性でも途切れていない会話から知らない隙に好きになってよ

世界一好きな恋愛小説の感想語る君がいとしい

そのくらい許してほしい君のこと目が覚めてすぐ想うくらいは

浸りきる 恋は盲目本当で 例えば私は暗闇にいる

外見は関係ないの もし君がスライムだったとしても愛せる

嘘つきな君の真っ赤な舌を抜き いちにのさん、で噛み付きたくて

古紙回収しながら走り去っていく君のつまらなさそうな瞳

目が合って、心拍停止 嗚呼眼鏡外してたら逸らさずにいられた

そういえば 業務連絡かこつけて話しかけるの 今日は不真面目

毎朝の日課だ 駅の構内に君がいないか見てから降りる

もし君が欲しいといってくれるなら私の青春全部あげるよ

思い出の中で殺されたくはない 君に消えない痕を付けたい

幸せな君を想像するたびに私じゃない子と笑い合う君

君はまだ彼女のことが好きなのね あとどれだけで忘れられるの

愛しさは手を伸ばしたら届く距離 触れられぬまま目を伏せている

銀縁にそっと優しく触れてみる 君に似ている折りたたみイス

すれ違う人の持ってたキーホルダー 君に似てると思って末期

君の居ぬ世界で生きていくことを想像して手に食い込んだ爪

今すぐに告っちゃいなよ 唆す 友の悪意に負けたりしない

クリスマス過ぎたらきっと、年賀状出していい?って聞くんだ、きっと

貴方との未来予想図編んでいる 殺人計画みたいに甘く

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