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非IT企業でIT化を進めた工夫

このnoteは、コーポレートエンジニアSlackのAdvent Calendar #2の12/24分です。

はじめに

この記事は、非IT企業で情シスを務める私が、業務のIT化、効率化(自動化)を進めた際に工夫したことをまとめてみました。
今後、通常業務を進めながらITツールやサービスを導入する、IT化をする方の参考になればと思って記事を書いています。
※1.執筆時間の関係で、細かいニュアンスや一部の表現が分かりにくかったり割愛されていますのでご了承ください。
※2.ITリテラシーの高い組織ではあまり有効なさくではないかもしれません。

自己紹介

私は都内非IT企業に勤める情シス3年目の20代男性です。職場は、製品の修理や点検保守をするサービスエンジニアリング会社です。この会社で私は情シス(コーポレートエンジニア)として勤務しています。→詳しい自己紹介はこちら

概要

弊社では未だに紙での情報管理をしていたり、ITに疎い人(苦手意識が高い人)は紙に書き込み事務員がPCに打ち込むというアナログ作業、課題が蔓延していました。そこで、IT技術の活用、ITリテラシーの向上が急務でした。そのため、今回記載した工夫はそれらを満たしつつ、通常業務や大きな改善プロジェクトと並行しつつ情シスの負荷を極力増やさないことを意識して行ったものになります。

Point
・情シスの負荷を極力増やさない
・通常業務とは別に、現場の課題を解決していく
・現場に自走してもらう(IT技術を活用してくれる人を増やす)

やってみた工夫

工夫

業務のIT化、効率化(自動化)、新サービス導入時に行ってみた工夫は具体的には下記のとおりです。

工夫①:課題や要望に全て拾っておき、プラスαの情報を加えて整理しておく
工夫②:小さな課題解決を繋げていく
工夫③費用対効果より投資対効果(使いやすさや普及率)を優先して解決する
工夫④ツールを試用(検証)と称した課題解決
工夫⑤個別指導でトライ
工夫⑥周知活動、勉強会へ

簡単に工夫の説明をすると、現場の要望や課題を一覧表にまとめておき、そこに自分なりの解決方法や利用するツールを当てはめてグルーピングしておきます。そして、スキマ時間を見つけた時に片手間に解決したり、ツール導入・検証の話が出た時に便乗して解決、現場にITへのハードルを下げ、IT活用を伝搬、自走してもらう取り組みです。

工夫①:課題や要望にプラスαの情報を加えて整理

工夫表

まず初めに、ヒアリングで聞いた課題や要望をシートにまとめます。この時、何が課題かを明確に書くだけでなく、
・自分なりの解決方法
・使えそうなツール
・どれくらい解決に時間がかかるか
・依頼者は自走できる人か

も併せて記載しておきます。理由は、今後他の課題を聞いた時、何かツールを入れる時、まとめて解決できる課題をグルーピングしやすくなるからです。そして、自走できる人を優先する事で、現場で自ら解決する動きも出てくるからです。また、この表には雑談で聞いた課題や要望なども追加しておき、蓄積し、部内でシェアしておくと、会社全体としてどんな課題が多いのか、社員の要望はどんなものが多いか傾向を知ることも出来るシートになります。

工夫②:小さな課題解決を繋げていく

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次に、工夫①で整理した課題や要望がある程度蓄積されたら、グルーピングしてから着手していきます。このとき着手するものは、課題の影響度や効果は一旦無視して、「今あるリソースやツール(システム)でできる課題」や、「1つのツールでまとめて解決できるもの」を選んで進めます。
(そうすることで、ツールの使い方や活用法の問い合わせが、情シス1本にならず、同じツールを使っている横の組織同士でも解決したり情報共有する流れが生まれるかもしれません。情シスよりも現場同士の方が仲も良かったりしますし。それに簡単なものから作っていくことで、早く効果を現場に見せることができ、ITへのハードルも下げやすくなります。)

工夫③小さな課題解決は費用対効果より投資対効果(使いやすさや普及率)

このとき、着手する課題や要望の選ぶコツは、大きな費用対効果を出す<使いやすいツールでできる、使いやすい環境を作れるかどうかで選ぶことです。いくら効果の大きなものでも、しっかりしたシステムを構築したりすると保守作業などが発生し、後に面倒を見ることになると負荷が増えてしまいます。そのため、kintone」や「Forguncy」のようなローコード(ノーコードツール)や「AIよみとーる」のような使い勝手が比較的簡単で導入した先の部署内で伝播して行くようなハードルの低いツールで解決できる課題を選ぶのがおすすめです。

工夫④ツールを試用(検証)と称した課題解決やIT化

そして、小さな課題を解決す時に意外とやりやすかったのが、ツールやサービスの検証がてら解決することです。使おうか悩んでてほぼほぼ使うことが決まってるツールや既に導入済みだがまだ活用し切れてにないツールを使って検証がてら、工夫①のシートを見ながら課題を解決するといい感じの検証になります。ツールの習得もでき、ちゃんと使ってみることもできるので、新たな活用方法も見えてくることがあります。

工夫⑤個別指導でTRY

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そしてに、課題を解決できたら、その成果物を現場の担当に伝えます。
その時、基本的には個別でしっかり伝えることが大事ですが、相手の性格に合わせて伝え方を変えるようにしましょう。
例えば、若手で仕事に熱量のある相手の場合は「解決できたよ!」ではなく、目の前で一緒にツールの設定をしながら事前に完成させておいた成果物の最終調整を行います。それにより、ツールの指導も併せて行うことができ、今後の微調整や微修正は相手が自分でできると判断してくれればトライ成功です。
最初から「私には難しい」「私にはできない」という感じの方には特段の注意が必要です。そういった方の課題は本来後回しにしたいところですが、キーマンだったりすることも多いので、今やっている作業と同じような流れで、作ったシステムの説明をしたり、担当業務の用語に置き換えて操作イメージ資料を作るなどの工夫をすると良いかもしれません。変化を嫌がる人には、いかに変化が少なく見せるかが重要でしす。
いちいち人に合わせて準備したり、環境を作るの面倒くさいよ。と思われるかもしれませんが、最初に手回しや充分な準備をしておけば、後は自走して手間が掛からなくなるので最初は本当に肝心です。逆にちゃんとやらないで作ったものを渡すだけだと、問い合わせが増えたり、ツールが使われなくなったりしてプラスにならないので踏ん張りどころです。

工夫⑥周知活動、勉強会へ

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最後に、課題・要望解決が上手く行ったら外へのアピールを行います。
具体的には、社内向け導入事例として、「どんな課題をどんなツールで解決してどう便利になったか」を社内の多くの人に知ってもらいます。これをやらないと、せっかく成功してもそれを他部署が知ることができず、ITへのハードルは低いままなうえに、情シスは何をやっているか知ってもらえません。こういった広報活動をすることで、情シス自体に「うちもこうゆうことしたい」と声をかけてもらったり、情シスに壁を感じる人は、導入が成功した部署の人に聞いたり教えてもらって、横展開されていく可能性もあります。最終的に部署にとらわれない勉強会なんかに繋がるようにしたいですね。
そのため、広報活動なんて情シスの仕事ではないかもしれませんが、インフォメーションや全社通知、社内掲示板などを活用してバンバン宣伝することをおすすめします。

最後に

非IT企業で昭和体質の企業では、とにかくパソコンに強い人が少なく、少ない情シスだけではとても大きな改善の流れは作れませんでした。そのため、まず地道にコツコツと信頼関係を築いて行くための活動をして仲間を増やし、伝播して行くためキッカケを作ることがオススメです!

これからは皆様の職場が、少しでもIT技術によって少しでも楽になりますように!


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