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情シスで大切にしていること

本記事はcorp-engr 情シスSlack(コーポレートエンジニア x 情シス)#1 Advent Calendar 2021のアドベントカレンダーの記事となります。


現在、「情シス」として企業のIT全般の管理であったり、業務のIT化や見直しといったことに携わらせていただいております。
前職はSIerとして「外部」から関わっていたのに対して、「内部」の人と仕事をしていくのは新鮮であり、違った大変さをたくさん実感しました。たくさん…
そして、情シスとは一言にいっても、企業の業界や事業によっては、全く異なる勤務内容になることもあります。
もし1つでも参考になれば幸いです。


信頼関係を築く


これは情シスに限らない事ですし、人と働く上で大切なことだと考えております。
「人」と働く以上、人との信頼関係は大切にしていきたいですね。
信頼関係を築くことで、気軽に雑談ができ、思わぬ耳寄り情報が得られたり、他部署からの協力を得られてプロジェクトが円滑に進められるといったことも多くあります。
そのため、レスポンスの速さや対応の質、雑談などやり方はそれぞれ自分にあった方法がいいと思いますが、
ただシステムと向き合うのではなく、ヒューマンスキル的なものも意識するよう心がけています。

IT介護を工夫する


介護とは「日常生活の自立を目指す行為」です。ただ生活の助けをすることではありません。
つまり、情シスにおけるIT介護も、ただユーザーからの質問に答える、依頼に応えるのではなく、将来的にユーザーが自立してITを活用していける様に支援する事が本来のあるべき姿だと考えております。
そして、いかにユーザーが自立できるかによって、問い合わせ件数を抑えることができたり、システム導入が円滑にできたりします。
そのため、日々の問い合わせ対応でも、少し考える時間を持って、ユーザーが自立できる様な対応を工夫してみる様にしています。また、後述のITリテラシー、スキルを高めていくための活動も地道にしていく必要があると感じています。

技術(システム)だけに拘らない


現場の困りごとを解決するとき、IT介護をするとき、エンジニアである私はどうしても技術(システム)で解決してしまおうとすることがありました。
「新しいシステムを導入したとき、問い合わせが多いなら画面のUIを変える」とか
「紙からシステムへの面倒な入力作業はRPAで解決する」とか。
たしかにこれらの活動が正解なときもあります。
しかし、それが本当に根本的な解決手段ではない場合もあります。
そもそも「その業務フロー」がおかしかったり、「社会の変化にあっていない仕組みや環境」が原因の場合もあるからです。
SIerの頃は、お客様から頂いた依頼を実現するためのシステムを作ることが仕事でした。
そのため、提示された課題の根本を考えたり、それをシステム以外の方法で解決するというのはあまり考えたことがありませんでした。
情シスというポジションは、ここが一番の強みだと思っています。
外からではなく、内から課題にアプローチを掛けることができるため、現場に溶け込み根本的な課題を把握し、技術(システム)に拘らず仕組みや就業規則すら変えて業務を、組織をいい方向に運べる。
まあその分、こじれるとタイヘンですが。

自走できるように後押し、マインドや仕組みづくり


上述のようにITリテラシーが高いと、情シスにメリットがありますが、それだけでなくユーザー側にも当然メリットがあります。
いちいち情シスに問い合わせるよりも、自分で解決できる早いことも多いですし、ITツールを使いこなす・使い慣れれば、新しい利用方法や要望も浮かび、業務を効率化していく足がかりにもなります。
そのため、ITリテラシーを高められるような後押し、マインドや仕組みづくりは欠かせないと思っています。
ただ、自分の業務に直接関係が無いと消極的だったり、興味をもってくれることは少ない人が多いです。
また、興味を持つ、理解が深まるきっかけも人それぞれだと感じています。
そのため、「ドリルを買いにきた人が欲しいのはドリルではなく『穴』である」(著書『マーケティング発想法』)のように、問い合わせをしてきたユーザーはその答え(対応)だけを求めていると思いますが、ケースによってはITリテラシーを高めるきっかけにできることとなりうるかもしれないので、常にアンテナを張っているようにしています。
そして、iDaaSによりログイン操作を省略するとか、システムを極力シンプルでわかりやすくする、PCのメモリを増やして操作を快適にするなど、ITがその人にとって煩わしいものではなく「仕事を快適にさせてくれるもの」という考えに転換できるように、小さな努力の積み重ねも必要に感じています。

また、「仲間を増やす」というのも1つの手です。
他部署の若い人だったり、ITに明るい人には意識的に丁寧なフォローや積極的なコミュニケーションを取り、その部署のフォローをしてもらうことで、情シスの負荷を下げることができますし、上手く行けばその人から伝播していくこともあります。
情シスは1人かもしれませんが、情報システムはチーム(みんな)で使うものと言うことを意識して考え方を柔軟にするとプラスに動くこともあると思います。

そして、教育やハンズオンの機会を設けられたらチャンスです。
特に、任意参加のものに参加してくれる人は既に 顕在顧客(自身のニーズを自覚している顧客層)なので、丁重に扱いましょうw
そうゆう機会がつくれなければ、人事と協力して、社内の必須研修にExcel基礎を組み込むとか、新入社員研修や5年目研修、管理職研修に組み込んでもらうという手もあります。
情シスが開催するのには負荷が高いようであれば、無理にやらず外部の講師を招いたり、動画のチュートリアルやハンズオンのものを流用しても良いと思います。

何でも屋にならない


上述ではあれこれやることを書いてきましたが、やることを増やしすぎるとリソースが足りなくなり、本当に注力すべきことに時間を避けなくなります。
そのため、安易に「こちらでやりますよ」と言ってしまわないように気をつけています。
それを言ってしまい、だんだんと情シスが他部署の仕事をするのが当たり前になると大変です。ホントタイヘン。
なので、「安易に仕事を引き取らない」ことや、業務規程や就業規則といった、企業内での部署ごとの役割を明記しているドキュメントがあればそこで明確な線引をしておくことがおすすめです。
それがなければ、キックオフ資料やシステムの運用マニュアルに明記して言った言わない問題は避けるようにしています。
歩み寄る姿勢は大切ですが、支援と介護は違うということを意識すると良いのかもしれません。

徹底的に属人化させない


自分の仕事は自分しかできない。といのは極力なくしています。
自分しかできないと休日に連絡が来てしまったりしますので。
そのため、ドキュメントやチケットへのコメントで作業履歴や手順はしっかりと残すようにしています。
そして、現場のIT担当育成したり、「人事システム」であればある程度の管理機のは人事部も扱えるようにしておくなど、
1人情シスでも、情報システムを「チーム」で使う、管理することができるようになれたら理想的ですね。

事業に貢献することを意識する

当然ですが、ただ業務を効率化して工数を削減すればいいわけではないです。業務は事業があるから存在し、その事業は株式会社であれば利益や顧客のために存在します。なので、どうすればより良い事業活動になるか、顧客へのサービス品質向上になるか、利益率があがるかなんてことを考え目の前の課題や問題だけにとらわれないように意識しています。

成長を止めない


IT業界は変化が早いので、情報収集や利用している技術の学習は日々行えると良いですね。
組織によってシステムやITインフラの最適解は異なります。
そして、一度辿り着いたとしても、SaaSの多様化やセキュリティ、社会情勢によって求められるものが日々変化していきます。
詰まるところ、「これをしたらお終い」と言うのは無い仕事だと私は考えています。
そのため、会社や従業員の方を常に最適な形で支援し続けるために、日々情報をキャッチして自己研鑽をし続ける必要があると思います。

色々と書かせていただきましたが、これはあくまで個人の見解ですので、他にも大切なことはあるかも思いますし、この中に大切では無い間違った事が含まれているかもしれません。

記事の中でも書いたように、事業や組織、人によって、情シスに求められている事、情シスに必要かなことは変わってきます。

そして、人それぞれ働く上での考え方や大切にしていることは異なると思います。

そのため、皆様が働く上で、何を大切にし、どのように働く事が1番良いのかを考えていく上でこの記事が少しでも参考になると幸いです。

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