谷口泰星

短歌を詠んで、詩を書きます。駆け出しコピーライター。第57回宣伝会議賞シルバー受賞。

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『花束みたいな恋をした』感想文【ネタバレあり】

先週末、職場の先輩に勧められて観てきました。今年、劇場で観た1作目がこの作品でよかった。ネタバレありの感想なので、まだ観ていない方はくれぐれも自己責任で。ぜひ劇場へ行ってくださいね。 公式サイトのあらすじはこんな感じ。 東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然に出会った 山音麦(菅田将暉)と 八谷絹(有村架純)。好きな音楽や映画が嘘みたいに一緒で、あっという間に恋に落ちた麦と絹は、大学を卒業してフリーターをしながら同棲を始める。近所にお気に入りのパン屋を見つけて、

    • 2018年下半期短歌まとめ(時系列順)

      短歌をはじめて約一年が経ちました。 2018年上半期のまとめに引き続き、下半期に取り上げていただいた短歌をまとめました。 ===== 66点のテストを逆さまに見せるみたいに来てよ明日が(うたらばネットプリント『願』) かなしみがとけないうちにコンビニで買ったパピコを分け合うふたり(毎日歌壇 7/16) 歌詞のない曲が好きだと言ったけどぼくにはきみが必要だった(NHK短歌『音楽』) せんそうを知らぬ大人に戦争を説かれ僕らを避けて降る雨(全国短歌大会

      • 夢の輪郭

        言葉になって薄れていく風景の中に わたしはわたしを少しずつ失っていく 窓枠の中で描いた夢の輪郭を まだこの指が覚えている 誰かの落としたキーホルダー 街は静かに笑うだけ 使い捨てのコンタクトレンズ やさしさが浮遊する 99回駄目だったとして 100回目もまた駄目にするような 日常に染み付いた生活から できるだけ遠くに行きたいだけ バイバイ足跡 綺麗だったよ サヨナラ爪痕 どうか元気で 言葉にならない言葉たちが 奇跡みたいにわたしを呼ぶから 奇跡なんてないと教えてやるた

        • 本音

          何も手に入れてない この空虚を 埋め合わすために 何か忘れている気がする なんて言葉を つぶやいては消していく そんな日常が続いている 間違っていたとは 思わないけど かといって正解とは 言えない でも この道は 他の誰にも歩けない 誰かのせいとは 思わないけど かといってそれだけとも 思えない 上書き保存で 日常はまた新しくなる 許されるより 許したいよ 本音はいつでも笑っていたいよ

        『花束みたいな恋をした』感想文【ネタバレあり】

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        • 短歌
          4本
        • 2本

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          2018年上半期短歌まとめ(時系列順)

          短歌を本格的にはじめて早くも半年が経ちました。 平成最後の2018年も折り返しということで、これまでに新聞歌壇やネットなどで取り上げていただいた短歌をまとめてみました。 ===== もしもしとコツコツとペラペラと真夜中の警察署は生きていた(日経歌壇 3/10) 「きみ」という映画はブルーレイよりもVHSで再生希望(うたらばネットプリント『再』) 新入りの目覚まし時計は先輩に気を遣ってか数秒遅れる(うたらばフリーペーパー『時間』) 傷の舐め合いならマシで

          2018年上半期短歌まとめ(時系列順)

          短歌まとめ①(Twitter, うたの日など)

          既にTwitterやうたの日などで発表している短歌で、特に気に入っているものを中心にまとめてみました。 ===== 銃声で世界がまばたくその間に頬を伝ったあれは青春 半分に切ったつもりが少しだけ大きい方を譲れる幸せ 左手に残ったページの重たさでこの物語の終わりを悟る このままで終わるのかもな ラスサビの転調みたいにきみと出会いたい 振り出しに戻るのマスの直前で6の目が出る 嗚呼いつもそう 重くなる瞼の上で踊り出す活字が夢の脚本な夜 トー

          短歌まとめ①(Twitter, うたの日など)

          SIREN (5首連作)

          SIREN / 谷口泰星サイレンが鳴る前に行くね 不意にもう君を思い出せないように 散ってこそ美しいとかもういいよ、散らないでいて、散らないでいて 1/70億人のためだけに降ってる雨だ 号泣日和 SIRENを試練と読んだきみだから乗り越えられる壁がきっとある 圏外と分かるためにも携帯が必要になる どうか元気で

          SIREN (5首連作)