ここはとある銀行のコールセンター

その中で高山恵子は管理者をやっていた

もともとイラストレーター志望の足かけのつもりで入ったコールセンターだったが

１０年経ち・・恵子にとってコールセンターが本業となってしまった

大手銀行のコールセンターという事もあり

本日もお客からの問い合わせ、クレームが殺到し皆忙しく動いていた

そんな中

高山恵子は

激しくさぼっていた

コールセンターの管理者の仕事はクレーム対応で変わったり、シフトを作成したりといろいろだが

その中の仕事に音声チェックというのがある

恵子の管理者での仕事は主に音声をチェックする事が多かった

オペレーターの顧客対応を録音された音声で確認しあそこが悪い、あの対応はまずいとダメを出すのだ

恵子は最初、適当にオペレーターのIDを打ち込み、適当な音声を流して、隠れてイラストを描いてさぼっていた

しかし、上司にバレ、その行為は禁ぜられた

それからは適当な音声を聞きながら夢想するというのが

もっぱらのさぼる方法だった

しかし

ある日たまたま聞いたオペレーターのある日の音声を見つけてからは

そのオペレーターのその日の音声だけを聞くようになった