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現場から、 ~TBS NEWS~

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2018年7月の記事一覧

マカオのギャンブル依存症対策    ”自己隔離”とは?

先週、国会で成立したカジノや会議場、 ホテルなどが一体となった施設 「IR=統合型リゾート」の整備法。 カジノが解禁されることから 与党内からも “ギャンブル依存症”などへの 懸念の声があがり 実効性のある対策が必要です。    「世界一のカジノタウン」と言われるマカオでは 『ギャンブル依存症』と どのように向き合っているのでしょうか。 (NEWS23 2018年7月27日放送) マカオのIR施設に 先月オープンした豪華なホテル。 仕掛けたのは マカオの“カジノ王 ” ロ

【現場から、】西日本豪雨 地元消防団が奔走 見えた"課題"

愛媛県・西予市野村町。今月7日、町を流れる肱川(ひじかわ)は、 上流にある野村ダムで大規模な放流が行われ、一気に増水しました。 避難指示からダムの放流までわずか1時間あまり。 住民への情報伝達は適切だったのか検証が続けられています。 (NEWS23 18年7月27日放送) 肱川が氾濫したあの日、 被害の拡大を防ぐため奔走したのが 地元の消防団です。 野村町の消防団で 指揮をとる二宮淳一さんは 7日の午前4時ごろから、団員に招集をかけました。 団員らは氾濫直前まで 肱

「ザリガニ、サッカーW杯へ出征」

【ホット検索ワードから見る中国 vol.3】中国版Twitter“微博(ウェイボー)”で話題になっているホット検索ワード“热搜(rè sōu)”をもとに、「中国の今」を紹介していきます。 今回のホット検索ワード 「小龙虾出征世界杯(ザリガニ、W杯へ出征)」 4年に1度のW杯、日本のお隣、中国でも大変盛り上がっています。しかし、肝心の中国のチームは不参加。その代わりに、多くのサッカーファン、中国の広告会社、そして「ザリガニ」がロシアへと乗り込んで行きました。 なぜ「ザリガ

殺人実行者との対話 記者として、 障害児の父として(後編②)

「調査情報」2018年7-8月号 no.543より 神戸金史 RKB毎日放送 報道制作局次長兼東京報道部長 生産性の論理と〝時代の子〟 北九州でホームレス支援を続けている東八幡キリスト教会の奥田知志牧師と会う約束は、その日の午後だった。私は「ごく普通の青年で、むしろひ弱な、気弱な感じを受けた」と言い、植松被告とのやり取りを口頭で伝えた。 奥田さんは「ホームレス支援を30年以上やっていて、『いつかこういう時代が来るんじゃないか』と思っていた。ついに来たか、嫌な予感が当たっ

殺人実行者との対話 記者として、 障害児の父として(後編①)

「調査情報」2018年7-8月号 no.543より ※後編もnoteで無料公開します。 神戸金史 RKB毎日放送 報道制作局次長兼東京報道部長 前編では、記者であり、障害児を持つ筆者が、相模原障害者施設殺傷事件の植松聖被告に面会するまでの葛藤が綴られた。植松被告と2回対面し、時に怒り、啞然とし、徒労感を伴いながらも、向き合うことから逃げない筆者。事件が覆う闇から一筋の「光」となって我々に真実を投げかける。 植松被告との対峙巨大な白い壁が長々と続く。植松聖被告のいる法務

【NEWS 23】二酸化炭素を“夢の技術”で利用、欧州での取り組み

 地球温暖化対策と言えば、温室効果ガスである二酸化炭素の排出をいかに減らすかということに目がいきますが、逆に、大気中にある、この二酸化炭素を大量に取り込んで利用してしまおうという取り組みがヨーロッパで進んでいます。  スイス北部・チューリッヒ郊外。一見、どこにでもある野菜の温室栽培施設ですが、ナスやキュウリは大きく育ったものばかり。 この温室には時折、こんな音が響き渡ります。  「シュー」 「このシューっという音・・・、野菜の間を通っている管から二酸化炭素が室内に放た