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現場から、 ~TBS NEWS~

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TBSテレビ報道局が運営するnoteです。記者個人noteやNEWS23スタッフnoteなどをまとめています。公式WEBサイトはこちら→http://news.tbs.co.jp
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2020年8月の記事一覧

新型コロナは“第二波のまっただ中” 医療現場では重症者増加に危機感

新型コロナウイルスの国内の感染状況について、日本感染症学会は「第二波の真っただ中にいる」との認識を示した。一方で感染症学会からは医療が崩壊するといった最悪のシナリオが起きる可能性は低くなってきたという見解も出された。しかし、実際に患者の治療にあたっている医療現場では最近の重症者の増加に危機感を募らせている。 ○今が本格的な“第二波”なのか これまでの取材では感染症の専門家の多くが「本格的な第二波」は秋以降に来るという見方を示してきた。その理由は寒くなると家に籠るようになるた

2020年8月30日「風をよむ~ 7年8か月 ~」

安倍晋三 内閣総理大臣「バイ マイ “アベノミクス”」「“戦後レジームからの脱却”とは…」「“積極的平和主義”こそが…」「“アンダーコントロール”!」 様々なフレーズを生み出し、およそ7年8か月と歴代最長の在任期間となった第2次安倍政権。その歩みを改めて考えます…  安倍晋三 内閣総理大臣 就任会見(2012年12月)「大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略。この3本の矢で経済政策を力強く進めて結果を出し

再生

2020年8月30日放送 「ポスト安倍」解説:与良正男【サンデーモーニング】

安倍総理の突然辞任表明から動き出した”ポスト安倍”への動き 次期総裁を巡る人間関係を、与良正男さんが解説します。 石破茂氏、岸田文雄氏、菅義偉氏らが軸となると見られていますが その他にも注目する動きをまとめます。

2020年8月16日「風をよむ~ 先人たちの声」

映画「三島由紀夫vs東大全共闘~50年目の真実~」 今年、一本の映画が公開されました… 三島由紀夫氏「僕は戦争中に生まれた人間でね…」 当時の若者らに語りかける作家・三島由紀夫氏。彼は亡くなる9か月前、こう語っていました。 三島由紀夫氏「僕は憲法9条ってのは全部いけないといっているんじゃないんです。つまり人類が戦争をしないということは立派なことですよ。ですんで(戦力を保持しないという)第2項がいけない。逆解釈して自衛隊を認めているでしょ。そのようなことをやって日本

「押収物」が語る、事件や社会の真相「こちら!押収ブツ係」をプロデュースして

はじめまして。TBS報道局の山崎直史です。普段は、夕方のニュース番組「Nスタ」(月~金曜15:49~19:00 ※一部地域除く)や、選挙当日の開票特番などを制作していますが、このたび、8月30日(日)14時から放送する(※一部地域除く)、「こちら!押収ブツ係」という、少し変わった(?)番組をプロデュースしたので、その番組制作の裏話などについて書かせて頂きます。 ◆事件のある所に「押収ブツ」あり、「押収ブツ」から事件や社会が見えるもともと私は、警視庁捜査一課、東京地検特捜部、

2020年8月23日「風をよむ~ コロナ禍の民主主義 ~」

20日、緊急着陸した飛行機の中で、突如響いたうめき声。 その声の主とされるのは、反プーチン派でロシアの野党勢力指導者、ナワリヌイ氏です。 ナワリヌイ氏は、空港で飲んだ紅茶に毒を盛られたのではないかとの見方がでています。この後、意識不明に陥ったナワリヌイ氏は、治療のため、ドイツ・ベルリンに運ばれました。 反プーチン派の有力者を巡る不可解な出来事が、相変わらず繰り返される、ロシア。 今年7月にも、極東のハバロフスク地方では、2年前に政権与党の候補を破って当選したフルガル知

GDP戦後最悪マイナス27.8% その裏側にあるものは・・・

内閣府が発表した2020年4月から6月期(2020年度第1四半期)のGDP=国内総生は年率換算でマイナス27.8%とリーマンショック直後の2009年1月から3月期の17.8%を超える戦後最悪の落ち込みとなった。その裏側を読み解く。 〇新型コロナが個人消費を直撃 この数字が表すものは、まず新型コロナウイルスの感染拡大による影響がいかに大きいかだ。リーマンショックは言わば人災だったが、今回はウイルスのパンデミックがもたらしたもの。グローバル化が進む中、コロナで人の往来がなくなり

2つの危機が深める〝分断〟 ~どうなる?トランプ再選〜

激しい怒鳴り合いが起きていた。 場所は、ニューヨーク・マンハッタンの五番街。56と57ストリートの間にある、あのトランプタワーの前だ。その路上には、全長75メートルという巨大な文字、「Black Lives Matter」が黄色でペイントされている。トランプ氏は、計画を知った時点で、「トランプタワー/ティファニーのすぐ前にある名高く美しい五番街に…」と不快感を示していた。 ここに2つのグループが集まっていた。 「TRUMP2020」「Keep America Grea

コロナ禍の「終戦の日」はいつも以上に戦争と平和を考える機会に・・・

明日、8月15日は「終戦の日」。今年は新型コロナで毎年行われている様々なイベントがオンライン化されるなど異変が起きている。コロナ禍の今、戦争と平和を考える。 〇戦没者追悼式は19府県が欠席 東京の日本武道館で開かれる政府主催の全国戦没者追悼式には19府県が新型コロナウイルスの感染拡大を懸念して遺族などの参列を取りやめる方針という。その内訳をみると北は青森、宮城、秋田、山形、南は熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄と東京から遠いところが欠席を決めているようだ。遺族の多くは高齢者で感

2020年8月9日「風をよむ ~“コロナ禍の原爆の日”~」

カボチャのようなずんぐりとした形の物体。こんなモノが、突然、空から降ってきたら・・・。そんなことが実際、75年前に起きていたのです。 通称「パンプキン」と呼ばれるこれ、実は、原子爆弾の模擬爆弾。長崎に投下された原爆とほぼ同形で、中には通常火薬が入っていました。 春日井の戦争を記録する会・金子力代表 「(原爆は)どういう弾道特性があるのか、まだ米国にとっても未知というか。落とすときのシミュレーションとしての爆弾ですね」 広島・長崎に原爆が落とされる前から米軍は模擬原爆

「いま、デザインにできること」 in the UK ~再開したデザイン・ミュージアム、そして電動キックボード~

新型コロナで休館していたデザイン・ミュージアムが再開。このパンデミック下でデザインにできることは何なのか?館長に聞いてみた。 電子音楽×デザイン「エレクトロニック: クラフトワークからケミカル・ブラザーズまで」という特別展がデザイン・ミュージアムで始まる、と今年はじめに知った時、「これは行くべし」と反射的に感じたのだった。 少年時代にYMOと喜多郎(NHK「シルクロード」のテーマ曲限定)を通過しながら友達の家で聴いたクラフトワークの「電卓」に笑いながらびっくりし、プログレ

「打倒、トランプ大統領」のカギに?〜民主党副大統領候補選び大詰め〜

 アメリカ大統領選挙まで3か月を切りました。今月下旬には、民主党、共和党がそれぞれ党大会を開催し、民主党はバイデン前副大統領、共和党はトランプ大統領を、正式に「大統領候補」として指名します。 その党大会では「副大統領候補」も指名されるのですが、民主党バイデン氏を支える副大統領候補選びが大詰めを迎えています。各種世論調査ではバイデン氏がトランプ氏をリードする展開が続き、「バイデン大統領」の誕生も十分にあり得る状況だけに、最終的に誰を副大統領候補に選ぶのか、大きく注目されていま

「あの時、原爆投下は止められた」原爆開発科学者と被爆者の初対話 全内容

今年8月6日、NEWS23「綾瀬はるか 戦争を聞く」の特集で、2005年の特別番組『ヒロシマ~あの時、原爆投下は止められた』の「原爆開発科学者と被爆者の対話」が放送されました。撮影は2005年6月。これを機会に、対話の全内容とともに、取材秘話も加えて掲載します。 アグニュー博士への来日提案 「広島に行ってみませんか。いや、あなたは、広島を見るべきだと私は思う」 気分を害することも覚悟して、インタビューの最後に提案した。驚いたように、博士は、妻の顔をのぞき込んだ。 その

コロナ禍でお盆は“オンライン法要”に 墓参り自粛で生花店は経営悪化も

新型コロナの感染拡大で3密回避や自治体によっては帰省自粛が求められる中、今年のお盆に異変が起きている。法要・法事のキャンセルが相次いだりオンライン化されたり。コロナ禍のお盆を考える。 ○3密回避で葬儀は簡素化 今や葬儀は簡素化せざるを得ない状況になっている。通夜や告別式は故人を偲ぶために密閉された空間に人が集まる。特にこうした場には重症化のリスクのある高齢者が多く集まる。個人の思い出を語るため接触する時間も長くなる。実際、今年3月に愛媛県松山市の葬儀でクラスター感染が発生し