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東京マンガレビュアーズ厳選おすすめ漫画レビュー

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東京マンガレビュアーズの三桁を超えるレビューの中でも、面白い!これは売れた!など、特徴的なレビューを編集部で厳選してまとめていきます。ぜひご覧ください。
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2020年12月の記事一覧

【Netflixで話題】「クイーンズ・ギャンビット」でチェスに興味を持った人におすすめ!国内外のチェス漫画8選

【レビュアー/兎来栄寿】 Netflixで2020年10月23日に公開されるやいなや、超絶な人気を博している「クイーンズ・ギャンビット」。 公開から1ヶ月で6200万世帯が視聴し、Netflixの歴代新記録を樹立したそうです。 冷戦時代のアメリカで養護院に引き取られた少女・ベスが酒や薬に溺れながらもチェスの道で大成していく物語で、全7話とそこまで長くもないこともあり気軽に見始めて高い満足感を得られる作品です。 当時は、完全な男性社会であったチェス界で天才少女が男たちを

平凡な脇役・鈴木と佐藤に学ぶ、天才と肩を並べる「凡人の生存戦略」 『DAYS外伝』

すごい誰かとすごくない自分Twitterを眺めていると、到底たどり着けない深みのある言葉に出会います。いったい何を食べたらこういう表現を生み出せるのかと、自分にがっかります。 同じ現象を見ているはずなのに、思いもよらない角度から鋭い考察を突き刺すひとを目の当たりにします。その発想の源泉はどこで育まれるのかと、自己嫌悪に陥ります。 43歳にもなると、「これだけ年上だったら仕方がないよね」という言い訳もできず、才能ある10代、20代の行動が目から脳に流れ、いままで何をして

【「このマンガがすごい!2021」1位獲得】混沌とした世界に輝く愛が尊い…どメジャー漫画誌・ジャンプに突如現れたサブカルアンチヒーロー『チェンソーマン』

【編集部/タカハシ】 ダークヒーローファンタジー。 と聞くと、なんとなく「アングラ」な、「サブカル」な空気をまとい始めます。 アンチヒーロー(英: antihero)あるいは 漢字で反英雄(はんえいゆう)、ダークヒーローは、フィクション作品における主人公または準主人公の分類のひとつ。常識的なヒーロー像である「優れた人格を持ち、社会が求める問題の解決にあたる」という部分から大きく逸脱していることが多い。典型的なヒーローの型とは異なるが、ヒーローとして扱われる。 (Wik

憧れのマドンナか眼前のサバエか。全男子大学生に警告したい人生でもっとも無駄な悩み『サバエとヤったら終わる』

【レビュアー/澤村 晋作】 もう今回は表題の通りなんですが、『サバエとヤったら終わる』です。 サバエに行きなよ主人公は20歳の大学生・宇治。 ということで、もうお酒も飲めます。 彼の飲み友達は、同じサークルの女の子サバエです。 飲みの席で彼がいつもサバエに相談しているのは、これまた同じサークルに所属するマドンナ的存在の桜井さんのこと。 桜井さんの親友であるサバエに、恋の相談をしているわけです。 下ネタ大好きなサバエにからかわれながら、しょっちゅうサシ飲みしていま