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東京マンガレビュアーズ厳選おすすめ漫画レビュー

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東京マンガレビュアーズの三桁を超えるレビューの中でも、面白い!これは売れた!など、特徴的なレビューを編集部で厳選してまとめていきます。ぜひご覧ください。
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#集英社

異才・藤本タツキの読切漫画が気づかせてくれた、天才の劣等感を救うもの。『ルックバック』【堀江貴文の月イチ漫画レビュー】

【堀江貴文の月イチ漫画レビュー】は、漫画を愛する堀江貴文氏が超多忙を極める合間に読んでおもしろかった作品を毎月レビューするコーナーです。長文レビューもあれば超短文レビューもありますが、そこはご愛嬌。本当におもしろいと思ったものしかレビューしませんので、どうぞお付き合いください。(編集部) 【レビュアー/堀江貴文】 ふとしたきっかけで自分の才能に気付くことがある。 というか、自分で自分の才能を見出すことは出来ない。そして引き出すことは困難だ。特に幼い時分には相当に困難なこ

あの国民的漫画「ドラえも○」のジャイア○とスネ○が令和の価値観にアップデートされたら多分こうなる『僕とロボコ』

【レビュアー/上原 梓】 寒さもすっかり厳しい毎日となりましたが、皆様はいかがお過ごしですか?アラフォー独身レビュアーの上原です。 突然ですが、皆さんにご報告があります。 私、好きな人ができました…!! 今日は、そんな彼をご紹介させてください。 ガチゴリラくん(11)です!! 『僕とロボコ』(宮崎周平/集英社)1巻より引用 彼は、週刊少年ジャンプに連載されている『僕とロボコ』の登場人物。主人公ですらありません。 ちょっと未来が舞台のこの作品。小学5年生の主人公

20年間一切ブレずにボケ続ける増田こうすけ、じつはAI説『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和』

2000年から連載が始まり、タイトル変更後を含め19巻のコミックスが出版されている『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和(以下:ギャグマンガ日和)』。11/4に待望の新刊が発売されました。私は中学生の頃から大好きな漫画なのですが、周りからはこんな声を耳にします。 「え?ギャグマンガ日和ってまだやってるの?」 「名前は知ってるけど読んだことない」 「絵が個性的でちょっと無理・・」 「ギャグマンガ日和の"GB"って何?何が変わったの?」 そんなあなたに捧げる、今更聞けない『ギャ

井上雄彦との日常会話で感じた登場人物たちと作者の関係性『SLAM DUNK(スラムダンク)』

こんにちは。株式会社コルクの佐渡島です。 今日は、漫画『SLAM DUNK(スラムダンク)』について話そうと思います。 『SLAM DUNK』は漫画史に残る名作中の名作ですが、「作品は知っているけれど、読んだことがない」という10代や20代の人と出会うことがあります。 『SLAM DUNK』を読んでいないなんて、とてももったいないことですが、同時に「これから一気読みできる最高の幸せが待っている」とも思います。 『SLAM DUNK』は僕が小学校5・6年の頃に週刊少年ジ

漫画で苦手な人続出の”アノ”シーンに見る、アニメ『呪術廻戦』の読者獲得戦略

週刊少年ジャンプで好評連載中の『呪術廻戦』のテレビアニメの放送がスタートしました。 テレビアニメの第1話をご覧になった方は、既にそのクオリティの高さに驚かれたことと思いますが、今回はそのテレビアニメ第1話の演出と漫画原作の違いを解説することによって、本作の魅力を紹介したいと思います。 『呪術廻戦』という作品は週刊少年ジャンプで連載している少年漫画です。が、やや王道とはかけはなれた部分があるのが特徴です。普通の漫画に出て来ないようなキャラクターが多く…いや、ほぼまともな人間