私がフリーランスになった5つの理由

こんにちは、ふくだです。

私は会社員デザイナー5年を経験したのちにフリーランスになりました。独立して、今年で5年目です。
フリーランスって「自由」の代名詞みたいで憧れる方もたくさんいると思いますし、独立を目指している方も大勢いるでしょう。

今回は私がフリーランスになった5つの理由を書いていきたいと思います。

今回はフリーランスになろうかどうか迷っている会社員デザイナーさん向けの記事になっています。

皆さんの「フリーランスになりたい」と思った理由はなんですか?
もし、これをお読みの方でフリーランスを目指している方…読みながら自分自身の思いにも目を向けてみてくださいね。


ターニングポイントは退職勧奨

のっけから、なかなかインパクト抜群(笑)

ある意味、独立のキッカケとなった会社にいたころ…
入社初日から毎日続く終電コース&片道1時間〜1時間半かけて通勤という状況。
さらに社内でのいろいろなこと(オブラートに包んでみる)が私の心身にダメージを与え、1年も経たない間にボロッボロになりました。
残業代なんて出ないし…(デザイナーあるあるかもしれません。)

フリーランスになった今、そこで学んだことも、もちろん多くあるなという気づきはあります。今になってあの時上司が言っていたことはこういうことだったんだ…というのもありますし、逆に反面教師にしている面もあります(笑)

ボロボロ具合がまさにピークだったあのころ…

いきなり言われたのが「今月20日にどう?」でした。
この「どう?」は退職勧奨です。
目に見えてヤバそうだったんでしょうね…

そして、辞めた私。
実はそこから数ヶ月ほど再就職するか独立するかを迷うことになります。

なので、私は「会社辞めて独立するぞー!!!!イエイイエイ♪」なタイプではなく…

トミナガハルキさんの下記のブログ記事「強い人だけが起業するわけじゃない〜逃げ起業の私」とは、また状況は違うと思いますが…ある意味、私も「逃げ起業」…

…いや、起業ではないので、「逃げフリーランス」か。(同意しまくりのブログ記事でしたよ)

退職し、再就職するかフリーランスになるか悩む私ですがフリーランスという生き方を選択しました。

その決め手となった私自身の「働く」ことへの思いと理由を5つ、書いていきたいと思います。


理由①クライアントとはパートナーになりたい

私は制作会社、インハウスデザイナーとして働きました。
インハウスデザイナーはクライアントが会社自身です。
制作会社だと依頼をしている企業ですね。

制作会社ですと、営業さんがいるパターンがあります。
クライアントとのやりとりは全て営業さんが対応し、依頼内容も営業さんや上司からデザイナーに詳細を伝えられることも多く、クライアントと会う機会がないことも。

会社によっては営業さんがいてもデザイナーもクライアントと直接話す機会もあるかもしれませんが最終決定する役職の方ではなく「担当者」と話すことも多いかと思います。クライアントとデザイナーとの間に何人(場合によっては会社)もいる状態もあります。

スムーズに行けばいいのですが中には「それってほんまに問題解決になるの?」であるとか「なんでこういう内容に…?」とか色々と悶々としながら仕事をすることもあります。そこで「質問」をしたとしても答えが返ってこないことも多いですし、根底からひっくり返すようなことはなかなかできないのが現実です。

私はデザイナーには「課題解決をデザインで行う」というミッションがあると思っています。その課題解決をするにはクライアントの話を直接聞き、コミュニケーションをとっていくことが欠かせません。非常に大事な作業の1つです。

フリーランスになったら…それができるのではと思いました。
課題(悩み)の本質を掴み取るためにも人づたえではなく、直接クライアントと顔を合わせて話を聞ける状況で仕事をしたいと思ったのです。

そして、クライアント>デザイナーという関係でなくクライアント≒デザイナーでいたい。

上下もなく優劣もなく…しかし、プロとして導く立場としてクライアントをサポートできるデザイナーになりたいという思いが強くなり、身軽で動きやすそうなフリーランスは非常に魅力的で、それを叶えやすいのではと思いました。

(実際に叶えるには、自分自身のマインドも変えながら良いクライアントに出会い、良い関係を築くことが大事なんですがこれがまた大変なんですよー。)

課題をたくさん抱えている企業や個人事業主はたくさんいます。
そういう方々のためにデザインの力でサポートできたら幸せだなと。


理由②風通しの良い環境で働きたい

私にとって「風通し」はとても重要です。

例えば

・自分の意見を言える
・人間関係が良好
・情報共有が円滑

など…

私の場合、風通しが悪いと効率がめちゃくちゃ低下します。
あと単純に気持ちがしんどくなる…ので、できるだけモヤモヤは取り払いたい。

となると自分でモヤモヤが取り払える状況にすれば良いのではと思ったのです。
自分自身だけでは、どうしても限界のあった会社員デザイナー時代。
だったら、自分で風通しが良い環境を作る、選べば良いのではと考えました。

フリーランスならば、ずっと風通しの良い環境で働けるかもー!?という期待感がありました。やり方次第で、風通しの良いチームを作ることも可能ですし、風通しをよくするために動くこともしやすいのではと。


理由③選択肢を増やしたい

フリーランスになるとON・OFFのスケジュール調整や仕事量、その仕事を受けるかどうか、見積もりはどうするか…などなど自分で決定する事柄が大変多くなります。

私の場合、圧倒的に自分でスケジュール管理を最初から最後までする方が楽です。

これが独立前、非常に魅力的でした。もちろん全ての責任は自分なのでスケジュール管理によっては首を絞めることもありますが(笑)
自分自身の状況によってあらゆる選択ができる働き方をしたいと思いました。

実際、段取りも自分で決め、仕事中に適度に休憩をとりながら働けるという状況は心身のバランスも取りやすく、臨機応援に動ける働き方は私にはあってました。

仕事自体も自分で選ぶことができます。そして、仕事の進め方も調整できます。
やるなら自分が納得して仕事したいやん。

働き方の選択肢が増えることで、新しいクライアントとつながることや1人でなくユニットを組んだり、新しいプロジェクトを提案したり、新しい事業をはじめたり…と色々できることが増えます。

会社員デザイナーの中にはそれができる人も多くいると思うんですが…私の場合はフリーランスになることでできたタイプです。


理由④数年後の会社員デザイナーである自分が想像つかない

実は元々、大学の頃から独立願望みたいなのは少しありました。
漠然と、いつか独り立ちするのが当たり前みたいな…
(大学の先生もそうですし、私が憧れていた有名なデザイナーさんも会社員を経て独立した人が多く自然とそう刷り込まれていたのだろうか…)

1つの会社で順調にキャリアを積み、会社に欠かせない存在になることはもちろん可能ですし、転職を繰り返しキャリアアップしていくことも可能です。

ちょうど独立しようか転職しようか悩んでいるタイミングで結婚した私は、企業に務めている自分を想像したのですが、家のこともしながら会社に勤め続けていく…1社と決めてスキルアップする、もしくは転職を繰り返しながらスキルアップする…

…全く想像つかんのだけども?という感じでした。

私が在籍した会社は若い人が多く、特に女性は結婚したら退職する方が多くありました。ハードな環境の中、家のこともしつつ仕事もバリバリやる…というのが難しく、辞めざるを得ないという現状も。あと単純に退職率が高い環境。

これが30代〜50代と幅広い年代のデザイナーがいる職場だったらまた違ったと思います。だって目の前にいるもんね。そして、例えば育児休暇を経て職場に戻ってくる方が近くにいれば、また違ったかもしれません。
残念ながら私がいた職場には年上で、さらに地位を獲得している女性デザイナーがいなかった…という状況でした。

果たして、ここだと思える会社に出会えることができるだろうか。例えば結婚して子供ができた時に…病気になった時に…果たしてその時、会社に戻ってくることはできるだろうか(そしてそれが可能な会社にいれるだろうか)という不安もありました。

例えば年を重ねて50、60代になってもデザインに携われるようにするには…

会社員デザイナーにしろ、フリーランスにしろそれぞれ大変さはありますしフリーランスになっても5年後、10年後も仕事をしていくために考えないといけません。

数年後の自分を想像した時にどうなっていたいか、どういう働き方をしたいかと自分に問いかけた時に同じように苦労するならば…組織に所属し続けるよりも自分でやってみようと思ったのでした。

反対に…ぶっちゃけ、仕事ないときはアルバイトだってしたらいいんじゃない?という気持ちも持ってました。

なぜならば想定外の退職がきっかけだったので独立の準備もなんもしてなかった状態でしたのでね…貯金が〇〇たまってから独立!とかじゃないので…
「ま、なんとかなるか!いや、なんとかしよう!」という感じで…(先輩フリーランスの方には怒られそうなんですけど)


理由⑤やりたいことをやりたい

理由③とリンクしますがOFFの日を平日に設定することもできますよね。
逆に土日を仕事の日にすることもできます。
平日に朝から晩まで羽を伸ばすことも可能ですし、打ち合わせ後に展覧会行くとかライブに行くとか…セミナーに行ったり…

会社員時代、行きたかった展覧会やイベントなど時間や曜日の関係でいろいろ我慢した経験があります。

スケジュール調整がしやすいということは好きなこともやりやすい、というのが私の考えです。(めちゃくちゃ忙しい時はもちろん断念しますけども笑)

あと、主人は企業勤めですが舞台関係でシフト制なのです。
なので月によって休みはバラバラ、基本、平日が休み…という感じ。
となると…「あれー!?会社勤めしたら夫婦の時間があまり作れなくない…?」とも思ったのもキッカケです。

なんというか、私は仕事もしたいし家族との時間も自分の時間も大切にしたかったんですね。あと、できるだけ好きなことはタイミングを逃したくない。
独立することで、より自分らしい働き方=生き方に少し近づくんじゃないかなと思ったのでした。


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最後に

ここまで読んでくださりありがとうございました!

"フリーランスって「自由」の代名詞みたいで憧れる方もたくさんいる"と冒頭で書きましたが…確かに「自由度」=「選択できること」は増えると思います。が大変なことも、もちろん多いです。

私の場合は、フリーランスになることで「こんな生き方をしたい」に一歩近づけたと思います。

上の5つの理由はあくまでフリーランスになりたいと思った理由です。
実際になってみて…はまた違う記事で。
会社員デザイナーの時とはまた違う課題が出てきますから〜

会社員時代にはなかった大変さも多いですしデザインだけしてりゃいいってわけではなく「全て自分でやる」ということなので、決して楽な仕事=フリーランスではありません。あと、長時間労働がなくなったわけでもありません(笑)

仕事も大事だけど仕事はあくまでも自分の中の一部であるという「働くこと」への意識が変わったのは大きいです。そして、フリーランスになってから仕事とプライベートの境目が非常に曖昧になりました。この曖昧さは私には合ってるなあと思います。曖昧になったことで選択肢であったり可能性が増える気がします。

独立することを目的にするのではなく、目的や課題があってそれを解決する方法の一つが独立である、という意識でいるといいんじゃないかなあと思うのです。
なのでその課題や悩みは独立せずとも解決できることかもしれないってことも覚えておいてください。けれど、あえて私は独立を選ぶ!というならばぜひ頑張って欲しいです!

余談ですが…個人的には企業でデザイン経験を積んだのちにフリーになる、というのが王道コースだと思っています。やはり、会社での経験から学ぶことは非常に多いです。

学生さん、会社員デザイナーさん、デザイン未経験の方…それぞれ状況は違いますが「フリーランスになりたい」方へ。

あなたの「フリーランスになりたい!」という思いはどこから来ていますか?

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