本のタイトルについて ~制作日記(記憶をたよりに)②~

本のタイトルを決定したのは、告知をするほんの数日前だったと思います。本文すべてを代表するものなので、タイトルを付けるのがいつも1番難しいですね。毎回苦戦するんだけど、“ストリップをよろしくかな……”といのは数年前から思っていたりします。漠然と、こういう本にしたいというイメージはありつづけます。でも、そう思ってる時点ではそこまでに作ってる内容が“ストリップをよろしく”に似合っていなかったりします。

では、そもそも“ストリップをよろしく”という言葉はどこから出てきたのか。僕がはじめにこの言葉を聞いたのはいつか、それは初めて記念撮影に参加した時かもしれません。その週に引退する踊り子さんの撮影をするときに「ストリップをよろしく」そう言われたような気がします。「私が引退しても、ストリップ劇場に遊びに来てくださいね」「私は引退するけど、これからもストリップを盛り上げてください」そして最後に、このひと言を伝えて引退する踊り子さんを何人も見てきました。

自分が引退したあとのお客さんや業界のことは考えなくてもいいはずなのに“ストリップをよろしく”そう言い残していくところに、踊り子さんの踊り子さんらしさを感じてずっと印象に残っている言葉です。

この記事が参加している募集

文学フリマ

サポートしてくださったお金はもう1冊は作りたい!本の製作費に使います。