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都民が事業を提案する仕組み=都民提案!事業化された方へインタビューしました。

こんにちは!「あなたのアイデアが東京を変える!」都民提案担当です。

都民提案のインタビュー企画、第3回をお送りします。
ご登場いただくのは、創価女子短期大学 青野 健作(あおの けんさく)准教授です。今回は、提案者のゼミ生を指導された、青野ゼミナールの先生へインタビューすることができました!


介護の仕事に光を

創価女子短期大学・青野ゼミナールの皆さんからは、「介護の魅力PR事業」をご提案いただきました。介護職の人材不足解消に向け、介護職の魅力を伝える動画を制作し、介護を身近に感じてもらうよう普及啓発を実施していく事業です。

<ご提案いただいた事業の概要(東京都作成)>

介護ニーズの増加が見込まれる中、質の高い介護サービスを提供できるよう、介護人材の確保は重要な視点です。自分の身近にある問題を自分ごととして捉え、生まれた提案だったようです!
興味深いお話をたくさんお伺いしました!

自分ごととして捉えて、実践的な学びを

―東京都の「都民提案」にご応募いただいたきっかけは何だったのでしょうか?

青野准教授:3年前に初めて挑戦しました。初めてゼミ1期生を受け持った時でした。私自身が大学に赴任する以前に、外務省や日本貿易振興機構(JETRO)等で社会課題に取り組む仕事をメインにしていたこともあり、学生には実践的に学んでもらいたいという想いがありました。そして、現実に東京都で困っている社会課題はないかと探している最中、ちょうど「都民提案」を知ったのが最初に挑戦したきっかけでした。

極力自分の身近にある悩みから出発して、その先に社会の課題へと繋がれば、自分ごとにできると考えています。「(提案が)採択される・されない」ということよりも、学生にとって実のある研究をしようという考えで取り組んでいます。


<都知事から感謝状を贈呈される様子(令和6年2月) >

原体験から生まれた提案

―今回の提案はどのように生まれたのでしょうか?

青野准教授:ゼミを担当して3年目の昨年度は、最初からチームに分かれるのではなく、一人ひとり考えていこうというところから始めました。その中でゼミメンバーで考え、ディスカッションを通して、一番共感できるのは何なのかということで枝分かれして、最終的にチームで取り組む形としました。
今回の提案も学生の原体験からスタートした提案で、実家で祖父母の介護で家族が疲れているのに自分が何もできないという葛藤が原点としてあり、元々は「介護疲れに癒しを」という考えがスタートラインでした。
介護はする側もされる側も大変な中、間に入る介護士は、社会に大きく貢献している職種であるにもかかわらず、社会で正当に評価されていない。そういう状況に対して学生が光を当てて、厳しい介護現場で苦労している人に対して少しでも助けになれば、という発想から生まれた事業です。

―実際に提案が採択されて、学生さんが変わったと感じるところはありましたか?

青野准教授:SDGsの授業の中での課題は、“自分ごと”。これがやはり教えるのが難しいです。共感力というのは、実践を通さないと中々実感できません。そういう中で、学生たちがこの都民提案に取り組み、様々な社会課題を自分ごとにするということを通して、視野が広がった、非常に人間的に成長したなということを感じることができます。

介護する側とされる側の人たちを良い環境へ

―この事業へ期待することはどんなところですか?

青野准教授:介護士というのはすごく重要な職種だと思うんです。現実に介護が必要な家族にとって非常に支えとなる仕事であるにもかかわらず、給料が安い等の理由で、魅力的に見えていない。この事業を通して、介護士がいかに社会に貢献していて、それを見た人がこんなに素晴らしいんだ、私もなってみたいと思えるようになってほしいですね。若い人たちにも、介護士の魅力がしっかりと届いて、介護する側とされる側が良い環境になっていくといいなと思います。

ブレイクタイム☕

―最近のマイブームなどはありますか?

青野准教授:そうですね。YouTubeは研究のテーマでもあるので、すごく興味深く、分析しながら、楽しみながら観ています。大学でイノベーションの授業も担当しているので、ビジネスの話だと昔は到底聞けなかった経営者の考え方みたいなものを聞けるのはとても参考になります。
あと、本学で働き始める際に近くに移ってきたので、すぐそばの東京富士美術館で美術鑑賞したり、滝山城址や大学を子供と一緒に散歩するのも楽しいですね。

<現在のゼミのメンバーの皆さんと。今年も頑張ってます!>

東京都を自分の故郷と思えるように

―今年度も提案の募集を開始していますが、提案を考えている都民の方へ伝えたいことはありますか?

青野准教授:女性や青年が意思決定したり、提案できるという場所である事業提案制度は非常に良い制度だと思います。
大事なのは、東京都という自分たちが住んでいる街を「自分の故郷」と思えるような提案ができると良いですね。現在は人との関係性が希薄で、愛着感というのがどうしても感じにくくなるので、自分の中の課題の一つを解決していく中で、東京都の明るい未来をみんなで作っていこうという感覚で提案を考えてみてはいかがでしょうか。

―熱いメッセージをありがとうございます!自分の課題の解決から東京都の未来を創っていくというのは、まさに事業提案制度の理念そのものです。もっと多くの提案をいただけるよう努めてまいります!

―本日はありがとうございました!青野ゼミナールの今後のご活躍をお祈りしています!

都では、今年度も「都民による事業提案制度」を実施中です。
応募は5/31まで受付中です。
詳細は以下のページをご覧ください。ご応募お待ちしています!