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たまのは、あるいは極短詩逍遥。

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山頭火や放哉風の発句集……のはずが、人さまの言葉を勝手に切り取ったコメントやら何やらの収集になってます。
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2017年7月の記事一覧

海に連れてって。今すぐに

海に連れてって。今すぐに

車は暗闇の前で震えながら停まった。

「ついたよ」

シフトレバーをパーキングに押し込みながら言うと、助手席で眠っていたユリは目をこすって短く息を吐き出した。たぶん笑ったのだと思う。暗くてよく見えなかった。車内のライトをつけると彼女は片目をつぶって眉を寄せた。

「まぶしい」

手足を伸ばしながら言う彼女からは、俺と同じシャンプーの匂いがする。

おとこ物の、清涼感の強いその匂いでさえ、ユリが纏う

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