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たまのは、あるいは極短詩逍遥。

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山頭火や放哉風の発句集……のはずが、人さまの言葉を勝手に切り取ったコメントやら何やらの収集になってます。
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2021年3月の記事一覧

いつも心の中に、インド人と猫を住まわせるようにしている

いつも心の中に、インド人と猫を住まわせるようにしている

人間、生きているだけで十分に偉いはずなのに、それに見合わないくらい苦しいことや腹の立つことが往々にしてあったりする。

こちらとしては普通に生きさせてくれればいいのに、余計な面倒がふっかかってきたりする。

別に致死に値するわけではないので、深手ではない傷を負いながら生きている。
常にどこかから何らかのダメージを受けつづけていて、傷一つない状態でいることはまずありえない。
それらのダメージは基本的

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彷徨うは慕情の夢

彷徨うは慕情の夢

途方に暮れればくれる程
少年は街を徘徊した

商店街の八百屋の看板の色褪せや
無くなった電線のことなど
頭の隅にも伸びきった爪の中にも入ってこない

なにも考えずただひたすらに歩くことで
少年は見たくもない愚かな自分と
向き合う時間を
言い訳の様に削っていった

これが散歩ならば
風を感じ
街並みに恋をし
今いる場所の一部に少年はなろうと願うのだろう

情け無い己が
自室の真ん中で大の字になり居眠

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noteでフォローするということ

noteでフォローするということ

SNSでの出会いとは不思議なものだと、ブログ時代から感じていました。
SNS以前の生活では絶対に会わないだろう見も知らぬ人と知り合ったりもします。
しかもnoteではブログと違い「フォロー」して繋がることができますし。
これに関してはワタシは大きな失敗をしました。
noteの初期のころによくわからないまま適当にフォローしまくったのですが、タイムラインに流れてくるnoteをみて、ちょっと何かが違う、

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叫びたし寒満月の割れるほど

この句以外に、この世にはもうどんなことばも要らないじゃないか、などとしみじみ思うわたしは、とても疲れてやり切れないのだと分かる。

叫んでさえいないのに。
叫ぶことを諦め断念しただけなのに。

雪は溶けて叫ぶ大義も月もなし

きみもぼくも底知れぬ闇に酔いしれて今日も小さな明かりを灯す #極短詩返信
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頭の中に残っている、孤独は、目の前のこの暗闇とは、別物でした。|● #note https://note.com/jougesayuu/n/n30fb525feb32

短歌 勾配 十首

短歌 勾配 十首

1
若さとはあっという間に過ぎるからせめて各駅停車で帰る

2
切り分けたケーキの小さいほう選ぶそういう人から幸せになれ

3
春、薄いブラウスをすぐ脱ぐときの罪悪感は酸味が強い

4
ポケットにあったプリクラ加工機能なんてなかった頃のプリクラ

5
かさぶたを剥がしたあとの闘った証はすぐにゴミ箱へゆく

6
花束をばらす時まずリボンから捨ててしまうきみをそれでも

7
それは呪文? コーラを振っ

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