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明日早起きしたい自分へ向けた手紙

拝啓、明日の朝の自分へ

こんばんは、と言うかそちらはおはようございますの時間でしょうか。

私は昨日の夜のあなたです。

私が今手紙を書いているのは他でもない、私はぜひ明日あなたに早起きをしてほしいと考えているからです。

明日は一日中予定がないからこそ、早起きをして早朝の散歩がてら家の周辺を散策して、そこでふと出会ったおしゃれな喫茶店に立ち寄り、モーニングを食べながら又吉直樹の小説を読むような、そんな健やかな一日を過ごしたいと思っています。

今までも予定がない日に早起きをしようと考えたことは何度もありました。しかしそう考えたのと同じ回数だけ、早起きできずに悔しい思いをしてきました。「早起きしたい」とは前日の自分が考えているだけで、その思いが早朝のベッドの上の自分に届くことはありませんでした。

前日の夜を過ごす私からすれば、早起きすることは時間も有効に使えて、気分も晴れやかになるし、いい事しかないはずなのに、次の日の朝になるといつも、立てた予定とか、そのあと感じる罪悪感とか、そんなもの全部どうでもよくなってただ「もう少し寝たい」というあまりにも稚拙で阿呆な一時の気の迷いに身をゆだねて、昼過ぎまで寝てしまいます。

そしてあまりにも高い位置からの太陽光に起こされた時に、「また同じ過ちを犯してしまった。自分はなんでこんなことも出来ないんだ。次こそは必ず早起きしてやる。」という悲観的な感情を抱き、愚かな負のループに陥っていることにも気付かないその姿は、まるで自らの尻尾を追いかける猫のそれでしかありません。

もう同じ過ちを繰り返したくはない、明日の朝こそ早起きをして自分もやれば出来るんだと自信を付けたいと思い、私はこの感情が明日の朝の自分に伝わるようにと手紙を書きました。

どうか明日の朝のあなたが早起きをして、「あの時二度寝せずに布団から起きて本当によかった。」と思えるような素敵な一日を過ごしていることを期待しています。

敬具

昨日の夜の自分より


拝啓、昨日の夜の自分へ

ごめんなさい。

敬具

明日の朝の自分より


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