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私のお箸!

認知症の姑、お花さん

昔から、料理が得意ではないお花さんです。
得意ではないものの、立派な長男を育てたことは事実。
それなりにやっていたことは、やっていました。
私が同居となってからも、私が作る日もあれば、お花さんが作る日もあり、二人で食事を作ってきました。

認知症を疑いながらも家事を何とか行ってきましたが、料理が作れなくなったのをきっかけに、急激にいろいろとできないことが増えて、認知症状が,激しく出てきました。

お花さんが料理するときは、おジジさんも手伝うことが増えました。
おジジさんと一緒に、台所に立つと、
「野菜切って」
「炒めて」
と指示がでますが、うまく伝わらない。
例えば人参切ってと頼んでも、皮をむく?輪切り?どのくらいの厚さ?どうやって切ればいいのか?わかりません。伝わりません。
人参を皮つきのまま、ザクっと一回切って、包丁置いて、終わり!!そしていつものソファーに戻ります。

切れたか?と確認すると
やりっぱなしの人参が・・・
おジジさん、イライラする。の繰り返し。

お花さんができることはやってもらいたいと、いろいろと試すのですが、お互いのイライラ、ストレス。。
悪循環です。
お花さんも、なんで怒られているのかわかりません。
もういいや、やらなくてもいいよ・・・と結局なります。

お花さんがやってもらうことは、みんなのお箸を配ること。
我が家は、6人家族です。
子供たちは時間が遅くなったり、ご飯いらないことが増えてくるお年頃。
仕事に、遊びに忙しい・・・
今日は、誰がご飯食べるの?その日によって、使うお箸は違ってきます。
お花さんに、その時の人数分のお箸を並べてもらいます。

お花さん、自分のお箸はわかります。
自分のお箸を取って、自分の席に置きます。
あとは・・・同じ柄をそろえて・・・終わり。
また別の日は、自分のお箸を取ったら、ほかのお箸は片付ける・・・

お花さんが誰のお箸がわからなくなったので、お箸を全員分買いなおしました。
お箸に名前を入れてもらいました。ただ、パパちゃんと私のお箸は、柄が全体に入ったものを選んだため、名前が入れられないものでした。
でも、色違いの夫婦箸だから、だれのかわかるよね?
これくらいは考えられるかなと・・・

名前が入ったお箸は、わかりやすくなって、それぞれの席に置くことができるようになりました。
パパちゃんと私のお箸も、お箸がない席に置くことでできました。

少し月日が過ぎたころ。お箸の名前を確認しながらそろえるのですが、今度はその名前の人はどの席に座るかわからない。

また月日が過ぎると、自分の箸だけ取って、ほかのお箸はそのまま。。。

何ができるのか?
ストレスがないようにと思っても、言葉の理解ができないお花さんにはストレスしかないよね。

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