ヴィジュアル系のフリ文化と「一体感」とやら。フリはやらなきゃいけないのか

私はヴィジュアル系(=V系)バンドが好きで、時々ライブにも行く。しかしヴィジュアル系特有の「フリ文化」というものに関して色々感じることがある。

ヴィジュアル系のライブにはフリや客がやる動きというものがあって、V系共通の動き(モッシュ、咲き、ヘドバン、拳、拳ヘドバン、手扇子、キメetc)の他、それぞれの曲特有の振り付け(歌詞フリなど)があるバンドもある。

それらは一部のファンがやり始めて、だんだんファン全体に広がるものもあるし、最近はバンドメンバー側が振りを作ってレクチャーする動画をYouTubeなどで載せていることも多い。
そしてバンギャ(客)はそれを覚えてライブに行く。

そして、振りをしない、暴れない(ヘドバンなどをしない)客は前方で観てはいけないという暗黙のマナーみたいなものがある。

周りが暴れている中で暴れないのは逆に危ないからという妥当な理由もあるし、
ヴィジュアル系(V系)のバンドは客が暴れていたり「一体感」がある方がそのバンドはかっこいいからという理由もある。
そういう中で前方で観てるのに暴れない客は周りの客から痛い目を向けられることもある。最悪の場合匿名掲示板で叩かれる。


「フリやらないなら後ろ行け」。

私はこの文化に思うところがありまくる。

周りがやってるから、麺(メンバー)に煽られたから、手を挙げるんですか?頭を振るんですか?
それって本当に音楽を楽しんでるんでしょうか。

あなたはあなたの意思で踊るべきだ。
つまらないライブでも、麺に煽られたから手を上げるとか、それって思考停止じゃないの?

私はロボットになるためにライブに行ってるんじゃない。
精神解放するために行っている。
もっと一人一人の踊りを大事にしないと奴隷と同じだよ。
全員決まった動きをしないと弾かれる音楽って笑

音楽って、音を楽しむって書くのに。
そんなの音楽じゃない。奴隷になるなよ。
音楽ってもっと自由だよ。 

ヘドバンだって本来は、かっこいい音を聴いて直立していられなくなって暴れ出す衝動の放出であるべきだ。ただの「曲に合わせてやる動き」化してしまっているのが良くないと思う。


ここまで書いたけど、私はフリ文化自体に反対ではないし、私だってライブでフリもするし暴れたりもする。
ただ、周りのギャはどこまで思考を巡らせた上でライブであの踊り方をしてるんでしょうかと疑問なんです。

考えた上でやるのと、その踊り方しか知らないからと思考停止したり疑問を持たずにやっているのは違う。
私はヴィジュアル系の文化が好きだし、フリ文化も面白い部分はかなりあると思うからやめろとは思わない。
でも、界隈全体の考え方がもう少し柔軟になっていったらいいなと思う。


最前ドセンでステージを睨みつけてたっていいじゃんって思うんだよ。自分の思考を止めて、自分の踊りを殺して楽しむライブって何?音楽って何?
バンド側も、そんなお遊戯会みたいになっていいわけ?納得できんの?
まあバンド側も同じ文化の中で育ってきた人たちだから疑問を持っていないのかもしれないね。
私がもし麺だったら、「拳を上げろ!」じゃなくて、「お前ら自分の踊りを忘れるなよ」って煽るね。

ぶつかり合おうよ。
てか大森靖子さんも言ってたけど、そもそも音楽でもたらされる一体感とやらって気持ち悪い。一体感ってなんだよそれ。みんな同じになったらダメなんだよ。

今すぐ変われとは言わないけど、V系のライブが、もっと音を楽しむことに集中できる、客も自由に音楽できるライブになっていくことを願ってます







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