ケインズは主著である『雇用、利子、貨幣の一般理論』“The General Theory of Employment Interest and Money, 1936” (初版1936年刊)という本を書いた。この本だけが、経済学にとって唯一、偉大な本である。あとに表れたアメリカ経済学の本たちは、全てこの本からの派生であり真似本である。ケインズの『一般理論』が出版された1年後に、ケインズと同じイギリスのロンドン大学の講師だった、当時33歳の(※ケインズの式を悪用した)ジョン・ヒックスが④の I・S = L・Mという式を作った。この I・S = L・Mの式は、いまでも日本の上級職の公務員試験の「経済学」の中心で王様だ(中略)「 I・S 」というのは、財市場(グッズ、ものの市場)での均衡モデルを表している。「 L・M 」というのは、金融市場での均衡モデルである。それを総合して、複合的な均衡モデルを組み立ててある。ケインズが示した(本書P68の文の中)「総需要関数と総供給関数の交わる点Dの値を有効需要(エフェクティブ・デマンド)と呼ぶことにしよう」をそのまま使ってある。ほんの思い付きで作られた。(※ケインズの)Y(※もの)=M(※お金)の式をヒックスが、自分の思い付きで I・S (※もの)= L・M(※カネ)と書き変えただけの方程式なのだ。この時から理論(あるいは数理)経済学の暴走が始まった(※この時から経済学がお経となった)(中略)(※ヒックスのI・S = L・Mは)アインシュタインの相対性理論(1905年)と同じで、当時「これで宇宙の謎が解けた」と大騒ぎになった。あのE=mc²の式と同じだ。「E(エネルギー)は、m(質量(マス))かけるC(光速度)の2乗である」と読む(中略)宇宙の始まりのビッグバン(原初の大爆発)なんか有るわけがない。それを数式で解いたとされるスティーブ・ホーキングもとんでもない喰わせ者であった(中略)ケインズは、「私の式は均衡しない」と言った(中略)ヒックスは、このケインズの発言に恥ずかしがって「いや、これはちょっとまずい」と、自分の「I・S = L・M曲線」を撤回して取り下げた(中略)現在では、この式(※ケインズの式を悪用したジョン・ヒックスの I・S = L・Mという式)はものすごく煙たがられており、アメリカの大学院では教えないことになっている。ウソ八百の大理論だったことがバレてしまっているからだ(中略)これは、ケインズが一番嫌ったまさしく“セーの法則(※従業員の賃金を減らし製品が売れる値段にまで価格を下げれば作ったもの、製品、商品は必ず売れるというライプニッツの唱えたオプティミズム、秩序は必ずある。市場は放っておけば必ず均衡する。ものごとは必ず秩序正しく落ちつく処で定まる。それが神の意思だという考え)” の復活そのものである。ケインズは「貯蓄は全て必ず投資に回される」という “セーの法則” を否定した(中略)現実の世界では作った商品は売れ残る。ものすごい量で売れ残る。作っても売れない(中略)だからケインズはこの「余剰がどうしても出る」から「セーの法則」をひっくり返したのである。これがケインズ革命だ。ケインズの偉大さだ(中略)(※マーシャルより40歳下の弟子がジョン・メイナード・)ケインズのY(※二つの複合関数)=C+I(※国民需要=有効需要)の式で、I(※総供給関数、投資、研究開発費、有能な社員)は定数であるのだが、元は「投資(の)関数」(中略)定数であるIは、関数の一種だ、とも考える(中略)C(※総需要関数)は消費関数であるのだが、YがC(国民生産)を決める。と同時に、CがYを決める。YとCは互いに作用しあって相互関連(中略)全てはY(※儲け)=Mの式の形(中略)限界消費性向(マージブル・プロペンシティ・トゥ・コンシューム marginal propensity to consumu)という考え(中略)これを「0・8」という数字にすることにだいたい決まっている(中略)Yが1兆円増えれば(財政政策、積極財政で)、消費関数(C)も「0・8」増える。それでC=0・8Y と書く(中略)Yが0・8兆円増えると、Cはさらに0・64兆円増える(中略)マーシャルのM=k p Yの式では、kは係数である。比例定数あるいは媒介変数(パラメータ)とも言う(中略)(※LSEで学んだ左翼のピケティの)r(※資本収益率)とは「金持ち儲かり率」のこと(※金持ち儲かり率は常に歴史的に国民全体の成長率よりも大きい)(中略)(※マルクスの)X(※会社の儲け、商品の価値)=C(※工場や設備と、労働者の経費)+N(※有能な労働者が生み出す剰余価値)も、その裏側にY=Mが隠れている(中略) C(※費用、コスト、経費)+I(※研究開発費への投資)の辺は、そのまま、=M(中略)C=C(Y)(中略)数学という学問のインチキ部門、闇の部分が統計学と確率論(中略)悪名高い金融工学(ファイナンシャル・エンジニアリング)というのは、確率部分方程式でできている(中略)上級ラテン語を話せない者は神について語ってはならない(※ローマン・カトリックの話)(中略)(※リバータリアンの源流フリードリッヒ・)ハイエクは経済学のインチキを見抜いた(中略)ポール・クルーグマン教授が、「私を含めて馬鹿でした」と大反省(中略)クルーグマンたち古典派は、発生した失業は、瞬間的に、費用もかからないで解決する(次の職がすぐに見つかる)、と考える(中略)ミルトン・フリードマン(※シカゴ大教授)が “マーシャルのk(※マネーサプライのM)” を「歴史的に2%ぐらいだ」として定めたもの(中略)『法律学の正体』(中略)『裁判の秘密』(中略)『裁判のカラクリ』※引用者加筆.