進んで困難な状況に身を置く者はいないが、逆境は力を試し、自らの成長を確かめる機会になる(中略)外界からなんらかの刺激を受けると、アルゴリズムが動き出し、そのインプットを処理し、自動的にアウトプットを生み出す(中略)やるべきことに集中するためにも、自信が必要(中略)自尊心より結果を優先するために必要なのが自信(中略)自信とは、誰が正しいかではなく何が正しいかに集中する強さ(中略)要約は時間の節約と意思決定の改善につながると思われがちだが、たいていそうではない。要約を読むほうが文書を全部読むより早く済むかもしれないが、その結果、多くの細かい情報を見逃すことになる。文書を要約した人には不要だったかもしれないが、あなたには重要な情報を時間の節約の代償として見逃す。情報の上澄みだけをすくっていると、思わぬ死角が生まれる。情報は頭脳の栄養だ。今日摂取したものが、明日の問題解決を支える(中略)要約ばかり摂取するのは、ジャンクフードを食べて暮らすのと同じだ。栄養価が低くなる、つまり意味のある情報量は低くなり、得られる知識も少なくなる。本物の知識は獲得するものだ。要約は借り物に過ぎない(中略)要約に頼っていると、エゴデフォルト反応の罠に陥る。それは知識の錯覚を生む。問題を本当に理解していないのに、何をすべきかわかった気になるのだ(中略)ジャンクフードを食べていると最終的に体を壊すように、質の低い情報は最終的に質の低い判断につながる(中略)自分は何を探しているのかわからなければ、それを見つけられる可能性は低い。標的が何かわからなければ、弾が命中する可能性が低いのと同じだ。何が重要かわからなければ、判断に役立つ情報を見逃す一方、どうでもいい情報に膨大な時間を費やすことになる。ほとんどの情報は役に立たない。無視すべき情報を理解すること、雑音と信号を区別することは、貴重な時間を無駄にしないためのカギとなる。投資判断の例で考えてみよう。一流の投資家は多くの変数のうち、どれが確率的に結果に影響を及ぼすのか知っていて、それに注意を払う。他の変数を無視するわけではないが、主にこうした変数に集中することで、膨大な情報をあっという間に選別できる。何が重要で、何が重要でないかを迅速に見分けられる人は、膨大な情報にあふれた世界で圧倒的な強みを持つ。無視すべきことがわかっていれば、重要なことに集中できる。