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月刊「ぶんぶくちゃいなノオト」

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2020年7月の記事一覧

【ぶんぶくちゃいな】元朗721無差別襲撃は「香港の天安門事件」だ

【ぶんぶくちゃいな】元朗721無差別襲撃は「香港の天安門事件」だ

7月21日が巡ってきた。昨年のこの日、香港郊外の元朗にある地下鉄の駅で無差別襲撃事件が起こり、居合わせた妊婦1人を含む45人が重軽傷を負った。

この事件は昨年の香港デモを語る時、ぜったいに忘れてはならない重大な事件となっている。筆者もデモについてコメントを求められるときは必ず、この事件がデモ全体に与える影響の深刻性を強調してきた。だが、日頃から香港問題に関心を持っている人以外、ほとんどの日本人は

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【ぶんぶくちゃいな・全文無料公開】見えない痛み:新型コロナ後遺症に苦しむ武漢の患者たち

今回は中国のフリーランスジャーナリスト、謝海涛さんが武漢市の新型コロナウイルス肺炎罹患者のその後を取材した記事を、謝さんの許可を得て全文公開します。中国ではほとんど伝えられていない新型コロナ患者の「後遺症」問題。謝さんは3ヶ月以上かけて洪水の危険にさらされた武漢に滞在して取材、発表しました。なお、できるだけ多くの人に読んでほしいという謝さんの希望により、今回の「ぶんぶくちゃいなノオト」は全文無料公

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200714 「現代ビジネス」寄稿:《「中国の香港政策に口出しするな」「植民地時代はもっとヒドかった」のウソ》

昨年以降、香港で起きているさまざまな葛藤を、「内政干渉はいやだから」「それでも祖国だから」「植民地時代が自由だったわけがない」といった独特の理由で拒絶する人たちがいます。

その人たちの多くが、日頃はリベラルな発言をする優等生であることが、そういう発言に同調する人たちを増やしています。だが、優等生にも知識不足や認識不足がある。そんな優等生的な発言にある誤解を解くために書きました。

【ぶんぶくちゃいな】基本法が先か、国家安全法が先か――決定権は香港市民の心に

香港で正式に「香港国家安全維持法」(以下、国家安全法)が施行されて10日あまりが経った。

この間市民の間ではSNSの名前を本名やそれに次ぐものからまったく別のものに書き換えたり、これまでの書き込み自体をバッサリと削除したりという動きが起こっている。実際にわたしの友人たちの中にも、昨年のデモのときには激しい書き込みをしていた人たちが、今回の国家安全法の施行決定以降、敢えて発言を控えているのを感じて

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【ぶんぶくちゃいな】トップIT企業「テンセント」が落ちた“罠”

その昔、日本で海外旅行が、特に団体ツアーに人気が集まり始めた頃、旅先に日本人がかならず持っていくものとして「醤油」が上がっていたと聞く。わたしが初めて海外に出たのは1980年代中頃で、それも行先が中国だったのでさすがにそれはしなかったけれど、「持っていくように」と忠告してくれたご年配の方はいた。出かける先がほぼ中華圏、あるいはアジア圏であるわたしは、お土産としてはともかく、日本の調味料を持っていっ

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