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2024年3月の記事一覧

240326 【現代ビジネス】寄稿:“ソフトパワー戦争”でも「中国の苦しい立場」が浮き彫りに...東南アジアをかき回した「テイラー・スウィフト争奪戦」

日頃から英語(系)メディアを読んでいる方はさんざん目にしたはずの話題なんですが、日本語メディアにほとんど真剣に取り上げられている様子がなかったので、書きました。たぶん、日本のマスメディアには、記事中の香港議員たちと同じように薄ら笑いして「エンタメ話題」程度としか思われていなかったんだろうな……

実は、テイラー・スウィフトのシンガポール公演がアジアに与えた衝撃はすごかったんですよ。もちろん、その動

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【ぶんぶくちゃいな】国家安全条例施行、国際金融都市・香港はいったいどこへ行く?

2024年3月23日、香港の憲法と呼ばれる「香港基本法」第23条に基づき制定された、「国家安全維持条例」(以下、国安条例)が施行された。

同23条の条文にはもともとこう書かれていた(翻訳は筆者)。

今回制定された国安条例とは、この条文で触れられている行為を禁止することを目的に制定された香港独自の法令で、2020年6月に中国人民代表大会で可決された「香港国家安全維持法」(以下、国家安全法)とは別

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【ぶんぶくちゃいな】戦狼から戦馬へ、荒ぶる民たちはどこへ行く?

今週から北京では1年に1回の二大政治会議(全国政治協商会議と全国人民代表大会)が開幕し、華語メディア及び中華系英語メディアにはトップニュースとしてそこでの話題が並ぶ。

今年の二大会議での最も大きく注目されたのは、過去30年以上続いてきた国務院総理の記者会見が取り消されたことだった。その御蔭で各メディアが拾ってきた、李鵬、朱鎔基、温家宝、李克強ら歴代総理の記者会見での「絡みっぷり」がなかなか個性的

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『時代の行動者たち』書評続々

昨年12月に白水社から刊行した『時代の行動者たち 香港デモ2019』ですが、このところ続々と新聞各紙でご紹介いただいています。

●日経新聞 2024年3月9日朝刊

「多層的な運動 担い手の証言」 評者:国分良成・前防衛大学校長

●毎日新聞 2024年3月9日朝刊

今週の本棚 評者:米村耕一・毎日新聞外信部デスク

●しんぶん「赤旗」 2024年3月10日朝刊

「デジタル時代の社会運動を研

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【ぶんぶくちゃいな】「Hong Kong is over」がもたらした激震

「Hong Kong is over.」(香港は終わった)と書かれた記事が香港で大激論を巻き起こしている。

記事を書いたのはスティーブン・ローチ氏、元モルガン・スタンレーのアジア地区主席アナリストで、現在は米エール大学の教授を務めている。2007年から12年まで香港を拠点としてアジアの経済分析を担当し、中国に対してどちらかというと楽観的、好意的な論を展開する中国経済専門家としてその名前を知られて

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