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月刊「読んでみましたアジア本」

日本で出版されたアジア関連書籍の感想。時には映画などの書籍以外の表現方法を取り上げます。わたし自身の中華圏での経験も折り込んでご紹介。2018年までメルマガ「ぶんぶくちゃいな」(… もっと読む
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2020年1月の記事一覧

【読んでみましたアジア本】民主主義は進歩しているのかを問う: アルンダティ・ロイ『民主主義のあとに生き残るものは』(岩波書店)

「民主主義のあとに生き残るものは」とは大きく出たものだ。だが、この本は「民主主義のあと」について論じているというよりも、今この瞬間に我われが目にしている「民主主義」の現実とその水面下に行き来するさまざまな、薄汚くも、また強大な連帯関係について語り、「民主主義」に満足している我われに民主主義の本質を説く内容になっている。

運悪くというべきか、体験してもらえて良かったというべきか、著者は2001年3

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