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月刊「読んでみましたアジア本」

日本で出版されたアジア関連書籍の感想。時には映画などの書籍以外の表現方法を取り上げます。わたし自身の中華圏での経験も折り込んでご紹介。2018年までメルマガ「ぶんぶくちゃいな」(… もっと読む
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2023年5月の記事一覧

【読んでみましたアジア本】若い女性にかぶせて語られる、100年前の志士たちの姿/笠井亮平『インド独立の志士「朝子」』(白水社)

日本では、「アジア」という言葉を聞くとまず「戦争」を思い出す人たちが、多分まだ一定数いると思う。もちろん、そんな「戦争」や「戦後」(だけから)の視点から脱却しようとする動きは明らかにあるし、初めての「アジア」体験がそれ意外だという世代もかなりを占めようになっているので、必ずしも「戦争」絡みの話題がいまだに日本人のアジア視点の中心だといい切るつもりはない。

正直、筆者もアジアといえば戦争の記憶(あ

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