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外出自粛アプリ「Stay Home(仮)」

みんなが自らの意思で外出自粛をしたくなっちゃう最高のアイデアを考えました。

まずは自己紹介

あくと申します。総合コンサルティングファームに勤務しており、専門はデータサイエンスです。AIとかDXをうたったプロジェクトによくアサインされております。noteは初投稿です。

これまでnoteは読むばかりで、一回、自分でも書いてみたいなと思いつつ、なかなかきっかけがつかめずにいました。最近、新型コロナの影響による社会の激変を目の当たりにして、自分でもいろいろ思うところがあり、こんなアプリがあったら、日本を感染爆発の脅威から救えるんじゃないかというアイデアを思いついたので、noteで共有させていただくことにしました。

背景

近頃は、新型コロナの感染拡大を防ぐため、安倍総理や小池都知事が毎日のように会見を開き、「外出を控えてください」と呼び掛けています。今月7日には、東京都など7都府県で緊急事態宣言が発令され、16日にはそれが全国に広げられることが発表されました。しかし、外出に対して、罰金や罰則を科すなどの法的な強制力がない日本で、はたしてどれだけの効果が期待できるのか。都心の繁華街が営業自粛で閑散とする一方、商店街に人が流れるといった問題もすでに報告されています。新型コロナについては、多くの専門家が短期では収束せず、1~2年程度は継続するという見方を示しており、長期的な戦いが予想されます。そんな中、一人のコンサルタント、データサイエンティストとして、この世界的な危機に対して、何か自分でも出来ることはないのかと考えていました。

そんなとき、twitterのタイムラインを眺めていると若い(ちょっとギャルっぽい?)一人の女性のツイートに目が留まりました。そのツイートを改めて探してみたけど、見つからなかったのですが、だいたいこんなことが書いてありました。

今までは、インスタとかで、高級レストランや海外旅行の画像をアップしてる人がモテたかもしれないけど、今は自宅にいる人が一番かっこいい。ちゃんと世の中のことを考えて、真面目にずっと家にこもってる人がモテる時代になるよ。

これを読んだときの僕の感想は、「んなわけねえだろ!」でした。(あと、ちょっと可愛い人だなと思いました。)

自宅にこもってる人がかっこいいのかという話は一旦置いておいて、そもそも自宅にこもってることを証明する手段がねえじゃんというのが僕の思ったことです。

インフルエンサーみたいな人が、オシャレでユーモアの利いた自宅での過ごし方みたいなのをアップして、たくさん「いいね!」がつく、みたいなのは容易に想像できるのですが、その人が普段から本当に自宅にこもってるのかは誰にも分からない。また、大多数のただただ地味に家にこもってるだけの人に日の目が当たることは絶対にない。

いや、でも待てよ。もし、一人ひとりが、どれだけ外出自粛を守っているのか可視化できる手段があったとしたら、、、これまで、SNS上で、金持ちアピール、リア充アピールで不毛な競争をしていた人たちが、どれだけ家にこもっていたかという健全な目的のためにマウンティングしあう世の中が実現できたとしたら、、、

そう考えたことが、僕がこのアプリのアイデアを思いついたきっかけです。

外出自粛アプリの概要

私が考えている外出自粛アプリというのがどういうものなのか、概要を記載します。要は、自宅にこもっている時間を記録するアプリです。

①自宅位置の登録

スマホでアプリをインストールしたら、まずは自宅の位置を登録します。家にいる状態で画面上のボタンをタップするとGPSから自宅の位置を特定して登録されるイメージです。

②在宅時間の記録

アプリで1日の在宅時間を計測します。もし、外出をしたら、スマホのGPSから特定し、在宅時間のカウントからは除外します。自分がどれだけ外出自粛を頑張れたのかを毎日の記録として残しておくことができます。

(注)在宅中か外出中か正確に判定することは難しいと思いますが、ひとまず、明確に外出と分かるほど遠出してなかったら、在宅という判定で良いと考えています。また、家にスマホを置いていくというケースが考えられますが、現代人がスマホを持たずに外出はしないだろうという前提に基づいています。厳密にやるとしたら、スマホじゃなくて、ウェアラブル端末で生体情報を取りながらとかですかねえ。

③SNSへの投稿

アプリで記録した在宅時間をtwitterやinstagram等のSNSに気軽に投稿することができます。そして、「自宅にいよう!世界を救おう!」みたいなオリジナルメッセージも同時につけることができます。

④全ユーザーの統計情報

アプリユーザーのデータを集計し、どれだけみんなが外出自粛を守っているのかをアプリ内で共有します。また、ユーザーの在宅時間が増えたことで潜在的にどれだけの人が救われたのかといった情報もあわせて公開します。収集したデータは、感染者数の先行指標として、新型コロナ対策チームなどに提供します。

以上が私が考えている外出自粛アプリの概要です。

ビジネスモデル

このアプリのビジネスモデルについて、コンサルらしくフレームワークを使って整理してみることにしてみました。

新規ビジネスを整理するフレームとしては、アッシュ・マウリヤという方が考案したリーンキャンバスという考え方があります。要は、新規ビジネスの重要ポイントを一枚の絵にまとめることで、全体を俯瞰して見れるようにしましょうという考え方です。類似のフレームで、ビジネスモデルキャンバスという言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、あれをスタートアップビジネス向けに進化させたものです。

キャプチャ

外出自粛アプリについて、リーンキャンバスで整理したのが、こちらになります。

キャプチャ

1. 顧客セグメント、アーリーアダプター

最終的には、日本全国の人がこのアプリをインストールして利用することを想定しています。もちろん、日本で成功をおさめることができたら、海外展開するという道も考えられます。ただ、海外では、外出した人に罰則を科すなど厳しい対応をしている国も多く、日本と比べて必要性は低いかもしれません。

このアプリを最初に導入するのは、やはりこの新型コロナをどうにかしたいという社会貢献意識の高い方々でしょうか。また、これが流行り出したら、インフルエンサーの人たちも、積極的にこのアプリを紹介するでしょう。そしたら、そのフォロワーにも拡がっていくという形で急速に広まっていくはずです。

2. 課題、既存の代替品

課題は、新型コロナ感染拡大を早期に収束させ、肺炎による死者と経済への影響を最小限に留めることです。特に、外出自粛要請に法的強制力がない日本では、どれだけ真剣に外出自粛に取り組むかは、国民のモラルにゆだねられています。

現在は、政治家の記者会見やニュース報道、SNSでのインフルエンサーの呼びかけなどが抑止力として働いていますが、日本ではまだ医療崩壊のような悲惨な状況になっていないこと、若い人は重症化しにくいということもあって、なかなか自分ごととして真剣に捉えられない人も多いのではないでしょうか。

3. 独自の価値提案

SNSでつながっている身近な人やインフルエンサーが、自らの行動で示して、外出自粛を呼びかけるわけですから抑止効果は大きくなります。また、ユーザー全体の統計情報を共有することで、みんなで協力して新型コロナと戦っているんだというユーザー同士の一体感が生まれるはずです。

4. ソリューション

ソリューションは上記の外出自粛アプリです。

5. チャンネル

twitterやinstagramなどのSNSで「バイラル」に拡がっていくことを想定しています。その他、身近な人からの口コミや、ニュースで取り上げられるなど注目を集めることができれば、急速に広まっていくはずです。

6. 収益の流れ

このアプリは、利益を上げることを目的としていないので、開発チームは完全ボランティアで働くことを想定しています。

皆さん本業が別にあるでしょうから、仕事の合間を縫って開発を進めていくことになると思います。在宅勤務が増えて、時間に融通が利く人が増えているので、なんとかなるんじゃないかと。僕も含めて、基本的には匿名で会社にバレないようにやる想定です。もし、アプリが大ヒットしたら、調子に乗って顔出しなどしてもよいでしょう。

アプリの利用も無料として、必要な資金は、開発チームの持ち出し、クラウドファンディング、広告収入などで賄う想定です。

7. コスト構造

やってみないとよく分かりません。アプリの開発、運用費用以外は、かからないのではないかと思います。

8. 主要指標

アプリのインストール数 / SNSへの投稿数 / 総自宅滞在時間 / 新型コロナ感染・死亡者数

9. 圧倒的な優位性

もし、このアプリの開発を進めることになれば、それは高い志を持った優秀なメンバーということになるでしょう。もし、競合プロジェクトが立ち上がって、そちらに全部持っていかれたとしても特に問題はないです。利益のためにやるわけではないので。

最後に

以上、長々と書きましたが、こんなアイデアを思いついたんだけど、みなさん、どう思いますかという話です。

「~~だから、うまくいかない」とか「ここ、もっとこうしたほうがいいよ!」といった意見があれば、この記事のコメント欄やtwitterのDMに連絡をください。ぜひ、参考にさせていただきます。

また、僕はエンジニアじゃないので、これを作りたくても、自力じゃ作れんです。デザイン面など、その他にも、いろいろ検討するべきことはあると思います。もし、このアプリを一緒に作ってみたいという方がいたら、連絡をください。

技術面で気になるのは、GPSで自宅にいるかどうか判定するって出来そうっすか?というところですね。周辺に高いビルがあったらGPSの電波が遮断されるのではないかとか。計測できる人だけ利用するといった整理にできるとは思います。

デザイン面では、最近twitterでバズっていた異常度診断のようにネタに走った感じで流行らせていくのか、ユニバーサルでオシャレなデザインで誰でも使いやすい感じにするのかといったところがポイントになりそうです。

あと懸念されるのは、どれくらいの期間で開発できるのかというところですね。もし、完成前に新型コロナが収束して、どんどん外出してOKってなったら、せっかく頑張ったけど、無駄になったねってことになります。それはそれで、とても喜ばしいことですが。まあ、その場合でも、自称自宅警備員の人が本当に自宅警備を怠っていないのか確認するアプリなど何らかの使い道は考えられると思います。

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