ガレットを食べたい。大学生のときからずっとそう思っている。美味しいクレープも食べたいな。テイクアウトして紙をビリビリ破いて食べるタイプのクレープじゃなくて、ナイフとフォークを使って食べるちょっと上品なやつ。それから、福岡旅行に行ったときに食べたとあるお店の水炊き。あれは、人生のベスト10に入るぐらい美味しかったからもう一度食べたい。

海外旅行は少し苦手だけど、タイには行きたい。頭がとろとろになるぐらい気持ちいタイ式マッサージをもう一度受けたい。甘いタピオカ、新鮮なフルーツ、特にマンゴスチンを食べたい。日本ではなかなか食べられないけど、タイだとけっこう簡単に食べられて美味しい。食べたい。

よくInstagramで見かける韓国にも行きたい。韓国料理はもちろん、コスメも楽しみたい。あとチマチョゴリも着てみたい。プロのヘアメイクさんがメイクしてくれて、プロフィール写真の撮影をしてくれる撮影スタジオもあるらしくて、それにも行ってみたいな。

編み物も始めたい。素晴らしきおばあちゃんに編み物は必須だから、YouTubeが使えて、細かい文字が目で追えるうちにある程度は覚えておきたい。ぬか床も始めたい。無印良品に混ぜるの不要のぬか床が売っているらしいけれど、ぬか床から作ってみたいな。あと、手の込んだ料理をしたい。スパイスカレーとか、アクアパッツァとか、牛肉のホロホロ煮込みとか。パン作りもしてみたいな。

食べたい。行きたい。してみたい。やってみたい。

そういう欲望があるうちは、私は大丈夫だと思う。

以前取材させていただいた方が「欲望だけは教えることはできない」と言っていた。それはまさしくで、かつて気持ちが落ち込んでしまったとき、私は何もできなかった。それは「～たい」という欲望がなかったから。

お腹を満たすだけでいいから、食べたいものがない。とにかく動くのが面倒くさくて、外に出るのが億劫になる。最終的にはトイレに動くことすら面倒で、行かなくてもいいようにすぐに食事を抜いた。

欲がないって、危ない。

食べたい。行きたい。してみたい。やってみたい。って結局突き詰めると「生きていたい」になると私は思うんだ。