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お菓子の王様の、すたれることない風格

ベビースターラーメンとか、アポロとか、きのこの山・たけのこの里とか、ポッキーとか、キットカットとか。久しぶりに見て、久しぶりに食べる子どもの頃のお菓子の王様は、いつになっても王様だったりする。

なんだろう。あのお菓子らは、現役でずっと美味しんだよな。「これ、遠足に持っていったな」「大学生の頃に賭けの景品にしてたな」「裏にメッセージが書いてあったな」などなど、お菓子に添えられている思い出がたくさんあるのはもちろんで、そういう懐かしさがありつつも、今食べても美味しいと思える。

例えば、それがガストのお子様ランチだったらどうだろう。お菓子と同じように思い出があるし、美味しかった記憶もあるけれど、今食べて同じように「美味しいなあ! このお子様ランチは! いつ食べても!」と思えるだろうか。私は、ちょっと無理な気がしてしまう。オムライスは「ラケル」のほうが美味しいし、唐揚げは「から好し」のほうが美味しい。それを知ってしまっている。

「そんなのお菓子だって一緒じゃないか! チョコレート系のお菓子よりはゴディバのほうが美味しいじゃないか!」

わかる。わかるよ。

でも、ベビースターラーメンはどこまでいってもベビースターラーメンだから、ベビースターラーメンにしかない美味しさがある。要は、他で替えがきかないのだ。アポロは、ちょっと大きくなったサイズ感のやつがあるけど、結局アポロなのだ。同様に、きのこの山・たけのこの里、ポッキー、キットカットは、結局それらが原点にして頂点なのだ。

たまにデパ地下で、信じられないぐらい大きくて美味しい、柿の種に端を発したおかきが売っているけど、それは柿の種の亜種でしかない。純血の柿の種には敵わない(純血の柿の種ってなんやねん)。

大人になって、かつてほどお菓子の王様を食べることはなくなってしまったけれど、ときどき見る王様は、ときどき食べる王様は、いつになってもその風格を忘れていない。さすが。

”終わりよければすべてよし” になれましたか?もし、そうだったら嬉しいなあ。あなたの1日を彩れたサポートは、私の1日を鮮やかにできるよう、大好きな本に使わせていただければと思います。