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マーケティングの本を読んで自分の業界について改めて考えてみた。

マーケティングの本を読んだ。

自分の商売を繁盛させるためには「一生懸命頑張ってます!!」みたいな根性論だけでなく、戦略が大事なんだろうと考えていたところに私が唯一課金している『パレオチャンネル』の管理人・鈴木祐さんが新刊を出した。普段はアンチエイジングをテーマとした健康ブログ(超科学的)を書かれていて、信頼のおける情報を発信しているので著書も何冊か購入させていただいている。著書も心身に関するテーマが多いなかで“マーケティング”とは珍しい気がして購入したのだが、読んでいるなかで改めて自分の今後を深掘りしたのでここにサラッと書いてみる。リラクゼーション業界の方のアイデアのキッカケになれば幸いです。

(※本の内容には触れない)


淘汰される整体師・セラピスト・店舗?


私はいま格安系のリラクゼーションサロンで施術者×店長として働いている。格安系の店では“もみほぐし”というカタチで淡々と施術を行うのが一般的で、年代は30~40代をメインに50代以上→20代が客層の順番という感じだ。疲れた身体を癒す目的で施術をしているので特別な技術は必要がない。勉強していろんな技術を使うセラピストもいるが、こういった格安店のリピーターが望んでいるのは高等技術なんかではなく、ただただ押されて「くぅ~、効く~」なんて痛みが欲しいだけだったりする。身体の根本的な改善よりも“効いてる感”が求められるエンタメなんじゃないか、というのが約4年格安店で働いてきたきた中での仮説である。

治療家の世界は当然「改善」が求められるが(たぶん)、リラクゼーションの世界は「その場のスッキリ感」の比重が大きい。なので全身を押す技術さえあれば客を回していける。

ただ、このようなやり方だとちょこっと技術を覚えれば誰でもできる仕事になるのでこのような仕事っぷりでは回転数で日銭を稼ぐ薄利多売スタイルから脱却することはできないと思う。なぜならこういった単調な施術だけなら誰でもできるものになるから。誰にやられても同じ(代替可能)になれば安いのは当然だ。


そうなるとエンタメとして求められているだけの仕事では危うくなる。理由はいくつか考えられるが、例えば電気マッサージ器の進化が止まらないとかがある。

私も持っているマッサージガンを始めとした部位ごとに適応する枕・シート・チェアーなど多種多様な電気マッサージ器が作られている。しかも安価で。


いまだに「人の手でやられるのが一番」と信じている方々もいるが、それは高齢者のイメージであって私より若い人たちはこの電気マッサージ器を使うのが当たり前になって、「別に知らない人に触られる必要なくね?」と思われるのは時間の問題だと思っている。“効いてる感”が求められるエンタメをやっていてはテクノロジーに負けてしまう時代がもうきてしまったのだ。

それでは整体・リラクゼーションサロンは今後どのように変わっていくのだろうか??



今後生き残る整体師・セラピスト・店舗の予想


とりあえず採用されたら数日間研修してお店に出されるような押すだけのセラピストは徐々に下火になっていくと思う。需要がなくなるわけではないが、円安や物価上昇の煽りを受けて生活費が増していくうえに税金も毎年上がり続けている現代で、格安サービスを行なっていてはプレイヤーとして働く整体師・セラピストは生活もままならなくなっている。なのでそんな職場(格安店)で働こうという人は更に減っていくはずだ。

どこもかしこも人材不足が深刻化しているが肉体労働で業務委託契約(完全歩合給)が多く、正社員雇用でも薄給+サービス労働が多いこの業界の求人に魅力を感じる若者はかなり少ないだろう。私が若い頃に出回っていた「手に職がある(=食いっぱぐれない)」という幻想ももう通用しない、というかそんな言葉を知らない人が大多数なのではないか。若者が好んで選ぶ仕事では残念ながらもう無い。

国家資格である「あん摩マッサージ指圧師」「はり師及びきゅう師」「柔道整復師」の受験者数も徐々の落ちているし、これ以上に業界が発展していくことは難しいと思う(理学療法士は別のようだが)。


https://www.hone-u.com/industry-info/statistics/detza1zb.php


今後、格安店が生き残るとしたら職にあふれた、あるいは第二の人生的な中高年セラピストばかりが集まる半老後施設のようなカタチでも維持できる店舗だと予想している。若者が在籍するとしたらやや高め~超高級な整体院orサロンだったりパーソナル空間で行う個人店舗とかになるんじゃなかろうか。若者はSNSなど上手く駆使した売り方をするとなると、実店舗にはますます中高年と学ばない若者が取り残された集落になりかねない⋯。

安価でサービス提供していては割に合わないので諦める・辞めていく人が増えて業界が縮小していくか、1〜2年の経験者が入れ替わり続けるようなカタチで店舗を維持するようなところが増える。客側からすれば気にならないかもしれないが内側から見ればあまり魅力的な職場にはならない。

ま、細かいことを言い出すとキリがないのでざっくりまとめると今後リラクゼーション業界は縮小していくか、いま以上に質の悪いカタチにして「業界拡大してます」みたいな水増し状態で維持させるか。そんなところではないだろうか。

そんな業界でどう生き抜いていくべきか。その答えを進化論マーケティングを読みながら考えていた。



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