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「難しいことを簡単に、具体性のある指示」の罠。

こんにちは、HKRです。

こうしてnoteを書き始めると自然と日常からネタを仕入れようというセンサーが働くのか、いろんなことに気がつくようになりました。久しく忘れていたなぁこの感じ。

さて、今日のテーマは「正解主義」について。

正解主義というワードが正しいかわかりませんが、すぐに1つの答えを知りたがる・出したがる人の不思議について考えるキッカケがあったので書いてみます。自分の頭で考えて試すってそんなに難しいことなんですかね⋯?


すぐに答えを知りたがる人たち


仕事にモチベーションが湧かない、とはいえ店長代理を務めている身なので周囲には気を配っているのですが、最近特に気になる点がいくつかあったのでスタッフと共有するノートに注意書きをしました。注意書きといっても特定の人間を名指しにして具体的な指摘をするわけではなく、以前私が店舗用に作成した「仕事で注意すべきマナー・ルール表」をもう一度読んでくださいという旨を伝えました。マナー・ルールといっても計10個程度の簡易なものですが、“大体こういった理由でクレームになるよ”という点をまとめたものです。自分の経験+いろんな店舗のクチコミから拾い上げたクレームから算出したものなので、内容はそれなりに汎用性があると思います。

私としては自分が気になった点だけでなく「皆んなでいま一度見直してね」、という意で伝達したのですが、スタッフの一人から「聞きたいことがあります」と呼び出しをくらいました。

てっきり退職相談かと思ったら、私の伝達事項について「具体的に何のことを言ってるんですか?」と詰められました。自分が怒られていると勘違いしたのか、そうではなく緩んだ空気を締め直すためだよと伝えても引き下がりません。


「何で怒っているんですか?」

「誰のことを言ってるんですか?」

「ハッキリ言ってくれないとわかりません」


___と、まぁ詰めてくる笑。(※ちなみにまったく怒っていません)


この時、私がとても不思議に思ったのは「何で自分で考えないんだろう?」ということでした。


人から言われたことは身になりづらい


私がはじめて入店したリラクゼーションサロンはあいさつや所作、店内管理などのマナー(基準)を守ることにとても厳しく、3年間みっちりと仕込まれました。リラクゼーション業界のイロハを何も知らなかったので「こういうものなんだ」と思っていたのですが、のちに転職やヘルプ、研修等でいろんな店舗を拝見すると「なかなか特殊な厳しさだったんだ」と知ることになります。じゃあその教わったマナーが間違っていたかというとそんなことはなく、サービスマナー系の書籍で理想論を書いているようなものにはよく書かれている真っ当なものでした。



そこではさまざまな細かい指摘を受けてきましたが、その度に私は「なぜコレが必要なのか?」「どうしてオーナーはその点を気にするんだろう?」「こういうやり方でもいいのだろうか?」など、自分なりにさまざまな考えを巡らせて本で調べたり自分でやってみて正解を模索してきました。それは言われたことをただやるだけでは身にならないし、応用もきかない(その環境でしか役に立たない)ものになってしまうからだと考えているからです。自分で答えを模索する余地は残しておくのが指導者としての大事なポイントではないでしょうか?

この「自分で答えを模索する余地」を奪ってしまうのは私はよくないと考えていて、「コレを〇〇してください。なぜなら✖️✖️だから」と明確な解答を与えてしまうと自分で考えることをやめて、ただ従うだけの人間になってしまいます。管理側として見るならばその方が扱いやすくて楽ではありますが、長い目で見ると「言われなければやらない無能」を生産しているだけのようにも思えます。

「難しいことを簡単に説明し、なぜコレが必要なのか具体的に言って納得しないと動かない⋯」。理屈としては理解できますが、言い換えれば「簡単にすることでわかった“気にさせて“、具体的に言うことで解釈の余地を潰している」。そんなようにも思えてきます。単一の正解が完璧な解であることってそんなにないんじゃないかな⋯?(数学とかは別ね)

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仕事で人をまとめるぶんにはその方が楽だと思うのですが、これだとその答え以上のものは生まれないので成長の余地が無くなってしまうのでは⋯と私は考えるのであまり自分の考え(=正解)を押しつけたり断定しないような言い回しにしています。(※ただし、聞かれたら答えられるようにはしています)

人間は他人に言われたことよりも自分で気づいたことを重視する傾向があるので、考えさせる方向へ導き自分で発見させるのも上司の仕事なのかもしれませんね。


万の平均よりも唯一の天才を


見取り稽古のように見せて(考えさせて)覚えさせる方法は、現代では嫌がられるし上司としては頼りないかもしれませんが、この”自分で考える余地を残す“スタイルは今後も変えないつもりです。単一の正解を与えてそれを徹底的に守らせることは平均をつくる上では最適ですが、天才を生みだすのは難しい。私は自分の考えが覆るものを望んでいる節があるので、今後も適度にゆる〜く管理をして他人の考えや行動から貪欲に学んでいこうと思う次第であります。


まあ具体性のある指示待ち人間はどこにでもいますけど、言ったら言ったで反発してくるのもまた指示待ち人間だったりします。人間って難しいね。



※※※

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