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「タスクに優先順位をつける」と、なぜ炎上しやすくなるのか?

4月に部署異動があり、営業系の部署に異動になった。以前にもやっていたことがある業務なので、研修などもそこそこに、結構忙しい日々を送っている。

業務の質が違うというか、以前いた部署は難解な案件に時間をかけて取り組むようなタイプだったのが、いまはもっと広く、たくさんの案件数をこなしていくという感じ。日々電話がかかってきたり、メールが飛んできたりするので、その対応をしつつ、やるべきことを考えてこなしていく。仕事量は明らかに増えたと思う。

急にタスクが膨れあがってきたので、タスク管理について考える必要が生じた。いまは出張なども多いため、業務用のスマホのメモ帳をタスク管理用に使っている。

パソコンのメモ帳でもいいのだが、パソコンを開かないと見れないし、いろんなウィンドウを開いて作業しているとメモ帳を呼び出すのも手間なので、物理的に手に取りやすいスマホのほうがいいというわけだ。

地味に気に入っているのが絵文字が入れられるということで、いったん自分の手を離れて他人待ちのタスクには「⏸️一時停止マーク」をつけたり、緊急のタスクには「❗️ビックリマーク」をつけたり、記号にルールを設けて管理している。ただ単にチェックマークをいれるだけのツールよりは使い勝手がよい。

社会人になって10年ちょっと経つが、世間で言われているタスク管理であんまり納得のいくものに出会ったことがない。

その最たるものは「仕事に優先順位をつけよ」というものである。一見すると、仕事に優先順位を振るのは重要なことのように思えるのだが、実はこれには落とし穴がある。

それは、「優先順位が低い」と判断されたタスクには永遠に着手しない、ということである。

優先順位が低いので、当然後回しにされる。が、タスクである以上、そのタスクを遂行してほしいと思う人はいるわけだが、その人はいつまでたってもタスクが実行されないので、ストレスが溜まっている。

結果、たいしたことがないタスクをやっていないことが原因で炎上して、火消しに追われる……、という状況を何度も経験してきた。意外と、緊急のタスクが要因で炎上することって少ないものである。炎上は、どうでもいいタスクを放置しすぎたことが原因で起きる。

最近は、タスクを3つに分類することにしている。

まず1つは、今日中にやらないと死ぬタスク。これはいますぐ対応することを求められるので、優先順位は関係ないというか、真っ先にやることを求められるタスクである。なので、これがあったらとりあえず手を付ける。

次は、緊急性は高くない普通のタスクである。これが先ほどの「取りこぼし」になる対象になりやすいやつだ。これはシンプルに「古い順に」手をつける。つまり、時間軸的に古いものからやっていくので、放置して炎上するリスクがなくなる。

バリバリの日中にどうでもいいタスクに着手するとき、「いまの時間にこれやる必要あるか?」と不安に思う瞬間もあるのだが、「今日やらないと死ぬ」タスクはすでに片付いているので、過度に気にすることはない。

どうせ持っているタスクは全部やらないといけないので、どんな状況であろうと、古いものからやっていけばいいのだ。シンプルに物事を考えることが大事。そもそも、時間が経ちすぎるとタスクの内容そのものを忘れてしまい、それが原因でひと揉めすることもある。放置していいことなど何もない。

3つ目は、「納期が遠いが、重要なタスク」である。これはうっかり放置してしまうと直前になって時間が足りなくなり、炎上しがちなやつである。これについては、タスクというよりは事前に自分のスケジュールを押さえて、何曜日のこの時間に集中してやろう、と「自分の予定をブッキング」してしまうといい。

タスクというよりはスケジュール化してしまうのである。その時間はその作業に集中し、ほかのことは一切しない。すると、そのタスクの進捗度合いによって、今後どうスケジューリングしたらタスクがこなせるのかがわかるようになる。お勧めのやり方である。

突き詰めるとタスクは「最優先タスクだけ片づけて、あとは古い順にやろう」というのがマイルールである。シンプルイズベスト。

前述の通り、放置しすぎたタスクは詳細をどんどん忘れてしまうので、結局なんだったんだっけ? と思い出す手間もかかるし、心理的にも大変である。他人を巻き込む場合だと、他人もタスクの内容を忘れてしまっていたりする。そうなると、すごくつまらないことで自分の信用をなくしてしまう。

タスクが膨大でそもそも処理しきれないときは、タスクそのものを減らす努力をしたほうがいいだろう。しかしどうしてもやらなければならないときは、そのようにやってみたらよいのではないだろうか。

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