霊元院勅銘香『波間』に替えて『雲間』を炷き出します ―淡交社特別講習会

来月4日に追加開催が決まった特別講習会において、当初は前回と同様に『波間』を炷き出そうと考えていました(前回の投稿をご参照下さい)。
ところがその後、楽しかったから再度参加したいとお申し込み下さった方々が居られることを知り、急遽、もう一つの勅銘香『雲間』に変更することを思い付きました。

「伽羅では無い、沈香の真那賀」の典型的な実例とも言える『波間』に比べて、『雲間』は一見すると「伽羅っぽい」顔をしています。
そして、古くより「早く香がうするを上品とす」と表現されたことの真意を探りたくなるような、いかにも「いわゆる(伝説的な)真那賀」らしい立ち方をします。

当日に実物を回覧することを考えていますが、所蔵する塊(下の写真)は、御家流の香人でもあった漆芸家都筑幸哉(つづきこうさい1877-1942)の在判が香包に認められています。

雲間(横位置)

果たして『雲間』は「伽羅の真那賀」なのか「伽羅立ちする沈香の真那賀」なのか?…
そして真那賀という木所の本質は何処に在るのか?…
ご参加の皆様と一緒に、たっぷりと聞きながら、考察できればと楽しみにしています。

緊急事態宣言の解除に伴って参加可能な人数が若干ですが増やせるかも知れませんので、
ぜひ淡交社文化事業部にお問い合わせ下さいます様、お奨め申し上げます。

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