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ゆずってばかりの人生(2024.05.01)

「ゆずってばかりいたら、人生悲しいよ」と長男(8歳)が言う。

「そんな事どこで学んできたんだ」と思った。そして「たかだか8年しか人生経験がないお前に何が分かるってんだ」とも思った。

長男がその時誰に向かってその言葉を放っていたのか私はよく分からない。私はその時次男(3歳)のオムツを替えていた。次男は幼稚園ではオムツがほぼ外れているが、お風呂上りはまだオムツを着用し、オムツを履くとやけにう〇こを頻発する。

この時も次男は短時間に二度目のう〇こをして、私はイライラしていた。マルチタスクで色んな事をやらなければならなかった。おまけに長女(4歳)は夕飯を食べないままテーブルにうつぶせて眠り、どんなに声をかけても起きようとしない。流しの中には大量の洗い物が中途半端に残ったままだ。

テレビで何かやってたのか?分からない。ただ、私はその時心底疲れていたので、長男に「そのとおりだよ。パパもゆずってばかりの人生だったよ。ゆずってばかりいたらだめだよ」と言った。

ああ、あんまり言ったらいけないような事を私は言ってるなという自覚はあったが、「ゆずってばかり」というのは確かにそうで、私は誰かとおおっぴらに競わなければならない場面ではゆずってばかりいたような気がする。

でもゆずってばかりいたのには理由があって、ゆずったものは全てたいして大事なものではなかったのだった。「本当に大事なもの、本当に欲しいもの以外はゆずってしまえば良いんだよ」と長男に言えば良かった。と、今ちょっと後悔している。



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