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「古今和歌集」私撰秀歌 古今和歌集 あとがき

 数ヶ月にわたり、掲載してきた「古今和歌集」私撰秀歌も、これで終わりです。

「万葉集」「古今和歌集」「新古今和歌集」の中では、私は「古今和歌集」が一番好きです。

「万葉集」は、言葉遣いが古すぎて、直感的に意味が分かりにくい歌が多いです。また、世界に対する見方に、時代の隔たりを感じます。

「新古今和歌集」は、技巧的すぎて、読み解くのに知識が要求されます。そのために、鑑賞に身構えてしまいます。

 その点、「古今和歌集」は、平易で素直に意味が読み解け、現在の私たちにも共感できる歌が多いです。

 そして、歌の数も1000首ほどと、ちょうどよく、その順番もよく練られており、現代の私たちにも納得のいく構成になっています。

「古今和歌集」の世界観は、その後の日本の文化に、大きな影響を与えました。そういった作品に触れることは、自分たちの文化を確かめるという意味でも、意味のあることだと思います。

 何よりも、よい歌が多いですしね。

 というわけで、過去に何度も読んでいる「古今和歌集」を、ふたたび振り返りながら、この連載をおこないました。

 長い間、ありがとうございます。

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目次と序:
https://note.mu/yanai/n/n5825ea920db5

参考文献:
講談社学術文庫「古今和歌集 全訳注」(久曾神 昇)
#短歌 #詩

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