年始の事ではないのだが、去年の秋は非常に感染症にやられる秋であった。

10月に娘がいきなり40度近くの高熱になった。自家中毒症があるため初日は嘔吐がはげしく、しかも日曜日であったため、辛そうだったが月曜日まで待って私が勤務する診療所にいったところ即インフルと判明。

当人、息子と私のぶんも「イナビル」を貰い帰宅。結局旦那以外の全員感染し、私は37.5度くらいで済んだが、息子はイナビルを使ってなお40度の発熱！

リビングで一緒に寝ていたのだが、夜中にトイレから帰ってきて
「グジュジュヨウジガ！！グジュジュヨウジガ！！」と意味不明発語連発。リビングの入り口に置いてあった日用品の箱もなぜか足元にもってきて倒れこんで爆睡。あとで聞くと「ネズミ系宇宙人と戦っていた最中」だったらしい。インフルエンザで、男子、おもいっきり異常行動。

インフルエンザが治って１ヶ月ほど過ぎたころ、旅行帰りから息子が38度位の発熱をした。夜だけ高熱になるという症状で、結局１週間くらい発熱していた。特徴のある咳をしていて、「クラリス」を貰い、回復してきた。インフルエンザもコロナも陰性であった。
娘は鼻風邪で耳鼻科にいっていて別の抗生物質をもらっていたのだが、弟と同じ咳をし始めた。それでびっくりしたのは、
特に何も言っていないうちに再診のときから耳鼻科のDrが抗生物質を「クラリス」に変更。それが奏功したのか変な咳はなくなった。

そんなこんなしているうちに、私まで発熱してしまった。なにを隠そう私、５年くらいちゃんとした発熱って無かったのである。なのでスグ治るだろうと甘く考えていたら、まあ辛いこと！そして変な咳をするようになってしまった。
インフルエンザでもモリモリの食欲がある私が、この風邪には食欲も全くでない。
「明日には治るだろう治るだろう」で、結局仕事もお休みしてしまったし、まる３日間以上発熱し、やっぱりクラリスを貰い良くなってきた。

いままでに無い３日間の高熱という状態で、大げさなのだが私はおかしくなりつつあった。
今までの人生がアタマの中でぐるぐるし、いつも以上に「突拍子のない考え」が沸騰するように噴いては消え、何故か隔離している部屋でこれから私はずっと寝るんだと思いこんでマットレスをポチして購入してしまったり、気がふれるとはこのことなのかと思ったり。

謎のクラリス奏功風邪にガチかかる。
人生折り返しおばさん。

ただでさえ変めな脳がさらに変性しました。

さて。リアルには３日間母ちゃんが倒れてみたらどうなるだろうという淡い期待と好奇心が沸き立った。

結論は、「細かい家事ができなくなる」という事だった。掃除はあまりやってくれないが、ごみ捨て・洗濯・食事は一応皆出来るようになっているのでおおかた問題ないようだった。
ところが「何とかのつめかえ。」とか「子ども部屋の整頓。」「冷蔵庫の、のこり食材整理。」とか細かいことになってくると、まったく回ってないような感である。

私は子供がいる状況で数日間倒れたことがなかったので、熱が１日、２日と続くうちに内心心配しているのか、最初はどうせすぐ回復するだろ、って感じだった子供たちが
「まだ熱下がんないの？？」「まだ？？」とか聞いてくるようになった。

治ってきて動けるようになったころ、
回ってない家事に「しょうがないなあ♪♪」とか
母ちゃん心配してくれている子供たちに「しめしめ」とか思いながら

可愛いなあと天使の心で微笑んでいたのだが、

一転。

ある光景（※）を見て

「ふっざけんなー！！クソがあ！！」

と絶叫した。それがこの話と、風邪のオチであった。

※風邪の母ちゃんのためにと買ってきてくれたはずの「雪見だいふく」が、母ちゃんに１個も回って来ずに、すっからかんに食されて無惨にもプラごみにポイされていた光景。