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自分にとって休むとはなにか。『休むヒント。』を読んで

今年のゴールデンウイーク。有休を加えて前半が四日、仕事に三日行き、後半が四日の休み。
昨年は帰るのがこわかった実家に帰省したり、忙しかった。落ち着ける環境ではない場所によく帰れたなという気がするほど、最近は体調が良くない。昨年は夏ころから頭のふらつき、めまい、胸痛などの自律神経の症状が出ていた。それまでは鬱はあっても身体は怠い位だったので、変化が理解できなかったし、ついていけなかった。色んな病院に行ったけど根本的な改善には至っていない。そのほとんどは心の不調からきているものなのだろう。それが出やすくなっている。
 そんな具合に体調がいつも不安定なので、ゴールデンウイーク前半はひたすら眠っていた。何をする気力もなかった。というより、何もしないでいたかった。何かについて考えたくなかった。考えると動悸がした。
 流石に数日間眠ると、身体が回復した実感があった。仕事も穏やかな気持ちでおこなうことができた。心なしか職場の周りの人も疲れが癒えているように見え、いつもよりは雰囲気が良かった。
 鬱がひどくなっても働き続けて六年、本当は何も考えないで休みたい。働いて鬱に苦しむだけの日々から一旦離れたい気持ちは強い。でも働いていた方がいいと感じることも多く、結局は休めないまま何年も経っている。休むって、どうすればできるのだろう。
 最近は本を読むことが幸いなことに出来ていて、しかもいい本に出会えている。今は『休むヒント。』という本を読んでいて、色んな人たちの休むことについてのエッセイで面白い。ある人は“そもそも自分は休みたいと思ってるのか”と自問し、ある人は“どうすれば休めるか考えようとしてる時点で休めてない”と書いていた。他にも、“自分では休む決意ができないので、休みなよと言ってくれる人に会いに行く”、というものや、長時間かけて運ばれる料理を待ちながら時間を過ごすことをするうちに、自分の主導権を相手に手放すことで心を解放し、休めたという人もいた。まだ途中だけど、休み方というのでなく、休むことがどういうものでどういうことかそれぞれに感じてることを書いているところがとてもいい。
 今まで、休むことの意味をきちんと考えないまま休んでも意味がないように考えていたけど、この本を読んで他の人もそれぞれに格闘していることを感じ、休むことに対し、ある意味では失敗してもいい位の気持ちでやってみてもいいかなと思った。また鬱転したらわーっとなって訳が分からなくなって休めなくなるので、回復した時にいろいろと試すなど。
 今はただ休むというよりは歩くことや、山に登りたいという気持ちがある。心を休めるというより解放したいというか。決して元気ではなく身体は弱くなってしまったけれど、いろんなことを自分にゆるすことができていけば、回りまわって体調も良くなるかもしれない。まだ元気はいらないと思う位自分は病んでもいるけど、そうした希望もすこしは持っている。休むこと、試行錯誤しながら。そう思う今年のゴールデンウイーク。
 


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