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地球に最も近い星


https://apod.nasa.gov/apod/ap160118.html

αケンタウリという全天で、4番目に明るい星がある。
ケンタウルス座のα星だ。
つまり、ケンタウルス座で一番明るい星ということだ。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%82%B9%E5%BA%A7%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A1%E6%98%9F Alpha Centauri


肉眼では一つの星に見えるが、実はαケンタウリは、αケンタウリA星(リギル・ケンタウルス)とαケンタウリB星(トレマン)という太陽程度の大きさの二つの星が極めて近い距離にあって、互いの共通重心の周りを公転している連星なのです。

この二つの星の距離は、23AU(AU:天文単位といい太陽地球間の距離を1AUとする)しかない。この距離は、天王星の20AUより少し遠い程度だ。

αケンタウリまでの距離は、4.3光年あり、この2.3天文単位の距離は近すぎて一つの星に見えるのだ。

この距離にあって、2つの星は互いの共通重心の周りを、79.9年かけて公転している。

ところで、このαケンタウルス星系は、連星ではなく、3重連星であるようなのだ。

αケンタウルスA、αケンタウルスBの他に、もうひとつαケンタウルスCが存在している。この星をプロキシマ・ケンタウリという。


https://apod.nasa.gov/apod/ap030323.html

ちょっと見にくいかもしれないが、左の写真及び右下の写真の矢印部分がプロキシマ・ケンタウリ。
右上の写真でわかるように、αケンタウルスA、αケンタウルスB間は、非常に近い。


https://en.wikipedia.org/wiki/Alpha_Centauri

上の写真で、赤い円で囲ってあるとこにある赤い星がプロキシマ・ケンタウリ(写真を拡大してみると見える)。

プロキシマというのは、ラテン語で「最も近い」という意味を表すように、このプロキシマ・ケンタウリは、地球から4.22光年の位置にあり、最も地球に近い恒星だ。


プロキシマ・ケンタウリ

このプロキシマ・ケンタウリは、αケンタウルスA、αケンタウルスBの周りを55万年かけて公転している。


ケンタウルス座α星A

ケンタウルス座α星Aはケンタウルス座α星系の主星で、太陽よりわずかに大きく、質量は太陽より10%、半径は23%大きい。スペクトル分類は太陽と同じG2Vで、可視光線では黄色に見える。

自転周期は、約22日で太陽の25日よりもわずかに短い。
このように太陽と似ていることから、もしかしたら、我々人類の居住可能な惑星があるのではという期待もされている。


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%82%B9%E5%BA%A7%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A1%E6%98%9F


ケンタウルス座α星B

ケンタウルス座α星Bはケンタウルス座α星系の第1伴星で、質量は太陽より10%小さく、半径は14%小さい。
従って、太陽より小さく暗い。

スペクトル型は、K1Vで橙色に光るる。
特徴的なのは、ケンタウルス座α星Aより強いX線を放射しており、また、高度曲線は短時間に著しく変化し、フレアが観測されることもあるという。

この星の近くでは、生命は存在しにくかろう。

ケンタウルス座α星C(プロキシマ・ケンタウリ)

スペクトル分類は、M5.5Vの小さな赤色矮星である。
質量は、太陽の12.3%で、木星の129倍しかない。
ちなみに、太陽は木星の1047倍ある。

コノプロキシマ・ケンタウリは、閃光星としても知られている。これは、短時間のうちに、短時間の急激な増光を起こす星で、爆発型変光星に分類される。

閃光星となりうるのは、小さい赤色矮星で、彩層が非常に発達している。フレアは太陽の場合は、表面の一部だけで起こるが、閃光星では星全体がフレアを起こし、数秒から数十秒で急激に明るくなる。

増光は、可視光線のみでなく、X線から電波にまで及び、平時の3倍から200倍以上に及ぶものもある。

これだけ、星からの放射線の変化があると、この星の惑星で生命が存在するのは、難しいかもしれない。



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