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大学職員(MARCH)への転職ノウハウ!(実際のエントリーシート・面接質問も公開します!)


プロフィールにもお書きしましたが、私は一般企業から大学職員へ転職した経験があります。
転職先は名だたる大学の中でも極めて好待遇と言われるMARCHの一角。倍率は数百倍とも言われており、今回はその選考を突破した方法を中心にnoteを書きたいと思います。

noteの中では私が実際に提出したエントリーシートや面接対策なども記載しており、決して後悔させない内容と信じていますので、よろしければご購入ください。

1.大学職員への転職の難しさ

私は同時期に一般企業への転職活動も並行して行っていましたが、大学職員への転職はかなり特殊で、普通の転職活動方法では全く歯が立ちません。
その理由は主に以下2点です。

(1)転職支援エージェントがいない
これは、大学側が「エージェント経由での採用活動をほぼ行っていない」ことに尽きます。
というのも、大学職員は転職希望者が極めて多いため、エージェントにお金を払ってまで母集団形成をせずとも優秀な方々が集まるからです。
これは好待遇の有名大学であるほど顕著で、基本的に応募手段はHPからの直接応募のみが多く、その選考内容もブラックボックス化しています。通常の転職活動であれば、エージェントがしっかりとサポートしてくれますが、そういった方はほぼおらず、自分だけで転職活動するのはかなり困難です。

(2)採用基準が一般企業と異なる
通常の転職活動であれば、職務経歴書に書いてある内容をベースに応募者の実績やコンピテンシーを測ります。
しかし大学職員の場合は、「大学職員という仕事のフィールドをどこまで知っていて、どんな仕事をするかイメージできているか」という評価軸が加わります。
どこまで優秀な方でも、「大学職員の仕事内容を理解していない」と判断されれば容赦なく落とされるのが現実です。
一方で、そもそも一般企業に勤めている人間からすると、大学職員の仕事がかなり見えにくい中で、「大学職員の仕事の解像度を上げる」ことが極めて困難です。

今回のnoteでは、私が直面した上記①②の難しさに対する解決法もお伝えしたいと思います。

2.大学職員への転職 メリット・デメリット

転職して感じた大学職員という仕事のメリット・デメリットについて解説したいと思います。

(1)メリット

これは他の大学職員の方も口をそろえて言いますが、年収そしてワークライフバランスの圧倒的良さです。

①年収
私の転職前の年収が30歳で800万円ほどでしたが、大学職員に転職してもほぼその水準でした。
さらに言うと、自分の年収を「時給換算」したときはかなり興奮したのを覚えています。前職では毎月の残業時間が30~40時間だったのに対して、大学職員ではほぼゼロにも関わらず年収は据え置きです。夢がありますよね。

②ワークライフバランス
上述のとおり、残業はほぼゼロ。かつ大学の夏季休暇中は有休とは別に20日ほどの休暇を取得できるうえ、定時間も短縮となります。(大学によって差はあると思いますが)
コロナがなければこの時期に職員は海外旅行や、若手であれば短期留学などに行くこともでき、人生を謳歌することは間違いないでしょう。

③仕事がイージー
上記2つのメリットは新卒で入る方にも言えるメリットですが、この「仕事がイージー」というのは転職者に当てはまるメリットかと思います。
大学職員の仕事は正直、転職者から見ると相当なイージーモードです。私の場合は、正直言うと他の職員が定時間内でこなす仕事量を、半分ほどの時間でこなすことができていました。
一般企業でエクセルやワード、パワーポイントなどをそれなりに使いこなしていたレベルの人であれば、かなり効率的に仕事を捌くことができますので、相当な余裕を持って仕事ができます。

(2)デメリット

これだけ素晴らしい大学職員というフィールドですが、もちろんデメリットもあります。

①職員が主役になることはない
もちろん校風などにもよるとは思いますが、大学職員が大学運営においてイニシアティブを取ることは難しいと思ってください。
基本的に大学は研究と教育を行う場所であり、その主役は教員。彼らが意思決定者です。総務や経理といった、いわゆる経営サイドなら多少は話が違うかもしれませんが、研究や教育に近い部署ほど教員が意思決定権を持っています。
非常に些細なことでさえ、教授会といった教員の意思決定機関を通さねばならないことが多く、やきもきする職員が多いのが実態です。そのため、一般企業で大きな意思決定をしていた人からすると、この点はかなりギャップを感じるところだと思います。

②成長スピードはかなり遅くなる/転職が難しい
大学職員の仕事は極めて特殊で、いまだに紙での申請受付や紙での作業など、昭和の業務プロセスが多く残っています。(大学側も変えようとはしているものの、そう簡単に何かを大きく変える意志決定ができていません)
また、職員の多くは年齢に関わらず事務作業に従事しており、ここで鍛えられるスキルは一般企業におけるポータブルスキルとはかけ離れているのが現状です。
私自身の職場でも、20~50代の職員がいましたが、どの世代においても基本的なスキルやコンピテンシーは一般企業と乖離があります。
1年や2年ならまだしも、転職して3年以上在籍した場合は転職市場における自分の価値はかなり下がることを覚悟してください。

③成果を上げても給与は一緒
大学の人事制度の仕組みによるとは思いますが、基本的な考え方は「全員平等」です。一般企業ですと年齢給の割合は比較的少なく、業績割合が大きいと思いますが、大学は真逆です。
基本的には年齢で給与が定められているため、どんなに良い成果を上げても給与が爆上がりすることはありません。そのため、多くの職員が年齢とともにモチベーションを下げ、いわゆる窓際族のムーブをするようになります。
てこ入れを図ろうとしている大学の人事部もあると思いますが、人事考課や給与規則の改定には労働組合の同意が必要。一方で労働組合側は基本的に「平等主義」を掲げていますので、このてこ入れは相当難しいと思われます。
そのため、どんなに働かない人でも50代では年収1000万円くらいには到達したりするため、若手や中堅の働き盛り世代はモチベーションに響いているのが実態です。

転職にあたっては、上述のメリットとデメリットをしっかりと天秤にかけて意思決定する必要があると思います。

3.大学職員の仕事

大学には多くの働くフィールドがありますが、特に規模が大きいのが「学部事務」と言われる領域です。
これはいわゆる教育の最前線と言える部署で、もっとも職員数が多い部署であり、職員の仕事のメインといえます。
大学職員への転職において重要なことは、とにかく大学職員がどんな仕事をしているのか理解しておくことであり、以下①~③くらいは頭の片隅に入れておいて方がいいです。

学部事務の仕事も様々ありますが、主な仕事は以下のとおりで、教育の最前線から順に並べると以下のとおりです。

(1)履修・成績・授業関連業務
主に若手が担うケースが多いですが、学生の履修登録に関するガイダンスやマニュアルの作成、成績の取りまとめや休講のお知らせなど、教育の最前線の仕事です。
学生から頼られることも多くやりがいを感じやすい仕事ではありますが、とにかく作業ごとの割合が多い仕事であり、何かを新しく始めるような仕事ではなく「ミスなくきっちりやる」ルーチン業務が大半を占めています。

(2)教育計画関連業務
(1)よりは少し裏側の仕事ですが、最近であれば「Withコロナの教育」がメイントピックとして挙がっています。たとえば学部内にある1000の授業のうち、何割を対面授業/オンライン授業にするのかといった方針策定を担ったりしています。こう書くとかっこよく見えますが、実際は学部内の教員が意思決定するため、そういった検討会議の取りまとめをするのがメインです。

(3)学部運営関連業務
大学には教授会という最高意思決定機関が存在するため、こうした会議体のとりまとめなどがメインです。
何度も書きますが、職員が意思決定に関わることはほぼないので、あくまでも資料をとりまとめて議事を作るといった超裏方の仕事だと思ってください。

4.大学職員への転職ノウハウ

さて、ここからが本noteのメインとなります。
ここから先をしっかり読んで選考対策をすることが、大学職員への転職を成功させる一番の秘訣です。

(1)選考プロセス

大学によって多少差があるものの、主に以下のようなプロセスで選考が進みます。
 ①エントリーシートの提出
 ②適性検査の受検(大学によっては筆記試験もある)
 ③面接(3回程度)

 
ちなみに多くの大学ではいまだにエントリーシートは紙での提出や手書きの場合がありますので、志望大学のエントリーシートなどは早めに確認しておくことをオススメします。

(2)プロセス別選考対策

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