「Z世代マーケティング」を読んで
採用や育成担当者として、今の就活生・若手社員のマインドセットを理解する上で必要な情報がインプットできる良書。
ただし、当たり前だが内容はアメリカ人のZ世代についてのリサーチから書かれているものなので、その点多少の解釈はし直す必要がありそう。(特に第3部など)
1部・2部は、Z世代がもたらすニューノーマル、生きている世界線、そして彼らを顧客と見立てた時に必要な要素が書かれており、学ぶべきポイントが多い。
いまだに終身雇用が中心の日本社会において、「社員が企業文化に染まる」ということが当たり前ではあるものの、それはせいぜいミレニアル世代までと言ってもいい状況。
今後はZ世代を顧客や従業員として考え、そこに適応しなければならない。
以下、読書メモである。
はじめに Z世代がやってきた!
Z世代はビジネスの未来を変えようとしている世代。それも永遠に。
従来の一般的なマーケティングや人材採用、マネジメントの手法は、Z世代には通用しない。
彼らが今までの世代と大きく異なるのは、どのような繋がりかたを企業に期待するか。
Z世代は生活の隅々までデジタルが浸透した初めての世代。9・11や世界的大不況を経験した親に育てられ、コロナ禍やオンラインゲーム、BREXIT、型破りなアメリカ大統領の誕生といった出来事を体験している。
なお、Z世代は一般的なイメージよりも年齢層が高く、上は2021年に25歳になる年代までが含まれる。
ミレニアル世代が労働者になる際、上の世代はミレニアル世代もいずれ「大人」になり、上の世代と同じような労働者になるとたかをくくっていた。しかしその見込みが外れた。
第1部 Zたちが生きる世代
第1章 ニューノーマルへようこそ
エアビーは当たり前の宿泊手段、送金アプリも当たり前だし、仕事の依頼が届くのはインスタグラムのダイレクトメッセージ、という世界。
アレクサを頼りに勉強したり、ちょっとした質問もアレクサにする。
教師もスナップチャットを使って生徒にテストのリマインドをする世界。
こうしたZ世代がこの先数年で労働市場における勢力を拡大させることは避けられない事実。
例えば、金融、銀行、ロボアドバイザーはベビーブーマー世代の資産の維持管理がメインだったが、今後は下の世代を取り逃がさないように動き出している。
Z世代はモバイル性、直感性、簡便性、そしてここの事情とニーズに適したパーソナライズ性を求めている。これはサービスだけでなく、職場や暮らし全般で。
(1つの例が、e-Sportsの爆発的人気)
多くの会社が、Z世代向けのマーケティングが必要と感じているものの、エンゲージメント構築の方法がわからない。Z世代には、一方的な広告は不十分で、対話が必要。
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