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制作日記「40歳になって考えた(略) 第5話掲載」

現在発売中の小説幻冬10月号にエッセイ漫画「40歳になって考えた 父親が40歳だった時のこと」第5話が掲載されております。8P。
よろしくお願いいたします。

今回もなかなか恥ずかしい回です。

まあこんな感じです。。。

ちょっと前の制作日記で「自分の漫画が載ってる掲載誌が読めない」ということを書きましたが、なぜかこのエッセイは読めます。なぜでしょうか。
周りに載ってるのが小説だからでしょうか。
何でしょうか。自分でいうのもなんですが、不思議と雑誌に馴染んでるような。。。
場違い感があんまりないといいますか。

(前も書いたかもだけど)劇中に登場する団地は僕の記憶を頼りに描いているんですが、ところどころ作りが不明でごまかしながら描いてます。
当時の写真があればいいけど、そんな部屋の隅っこを写した写真なんかないし、時を遡って見に行きたいですが、何ともそれも叶いません。
もし行けたら1000枚くらい写真撮ってくるんだけど。
しかし不思議なもので、43歳になった今でも一番夢に出てくるのは小学校の時に住んでいたこの団地だったりします。
他に住んだ家も色々あるし、それらにもそれなりに思い出はあると思うのだけれど、それらは出てこない。
今の自分が住んでたり、昔の自分が住んでたり、妙にエロい夢だったり、パターンは様々ですが、とにかくこの団地の夢を今でもよく見る。
団地が夢に頻繁に出てくるからエッセイを描き始めた。というと完全な過言ですけど、かといって全く無関係とも思えません。
考えてみたら不思議なことです。
こりゃあれやな。

霊やな。


VIVANTを観ました。

(ネタバレ含みます。)
噂のテレビドラマ「VIVANT」をU-NEXTで観ました。
いつも流行に遅れて観がちの私にしては早く追いついた方です。
昨日夜中2時まで観てて、観たてほやほやで熱くなっている状態なので恥ずかしいですが、とっても面白かったです。
話がどうなるのかも気になりながら観たのですが、やっぱり漫画のことも考えながら観てしまう傾向があり、説明的「ハッタリ」のハマり具合が絶妙だったように思います。
説明的ハッタリというのは例えば「テント」という悪のテロ組織がある。トップは何と日本人である。後3人の側近はどんなビジュアルか。というお題に対して、あの丸サングラスの人(バトラカ)を入れるところ。
思わず「いい!」と声を上げてしまいました。
例えばあそこで筋肉隆々のパンツ一枚のプロレスラーみたいな人を入れちゃうと急にコントっぽくなっちゃうわけで、リアリティーを保ちつつ、悪の組織っぽくありつつ、「怖そう」でありつつ、インテリジェンスも感じさせたい。そのコントとドラマのギリギリのラインをあの丸サングラスのビジュアルに感じました。

自分で漫画を描いてても「なんかすごいやつを登場させたいな」とよく思うわけで、どういうことをしたら「こいつがすごい」ことが簡潔に読者に伝わるのか、よく考えます。
これは大喜利でありつつ、あくまでキャラクターですから、面白い瞬発力だけでなく人物の中に物語性が含まれており、性格的に持続可能でなければなりません。
「こいつはすごいキャラだ」ということをどうわざとらしくなく、説明的でなく、簡潔に表現するのか。というのを他の人はどうやってるのか。
ドラマを観ていても気になってしまいます。
なのであの「ナイフとバナナ」のシーンは痺れました。
「こいつはすごいやつだ」というのを説明するのに1秒かかっていません。
1秒で万人がわかる「すごい」
しかも2人分説明してます。
1秒で2人はすごかったです。

あとは今更なことこの上ないですが、豪華俳優陣による演技力です。
中でも思わず笑ってしまったのは「役所広司の赤飯の食べ方」です。
日本に帰れず15年。地獄を見た15年。15年ぶりの日本の赤飯。果たしてどんな顔をするのか。
これまた大喜利を考えるように「自分だったらどうするか」という余計なことも想像しつつ、どんな顔をするのか、モニターの前で刮目してしまいました。
いやーすごい食べ方でした。

「………うまい」
とかぼそっと言うと思ってたんですけど。涙ぐんだりしながら。
しかし違いました。
実際は

「…………ぉほっ(はにかみ)」みたいな。

表情から赤飯の温かさが伝わってくるような。
これには思わず観てて笑みがこぼれました。
「ちょっと半笑いになるんだ!!くぅ〜!いい!」
あんな赤飯の食べ方できます?
あれは絵で表現するのも難易度MAXレベルではないでしょうか。
役所広司の赤飯の食べ方。ぜひチェックしてみてください。

ではまたー。


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