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週報#12 禅と生首

Esports と VTuber の話題をまとめてお届け。今回はちょっと偏ってる。

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Esports

・「biim兄貴」に聞くRTA動画とネット文化への思い。タイムアタックに革命を起こした男は、電子の海に“うんこの墓標”を立てる

RTA(Real Time Attack)動画は名の通り最速ゲームクリアを目指す動画なのだが、それをゲーム実況と同じエンタメの域にまで情報の密度を整理したのは biim 兄貴の功績と思う。怪文書。

なお、こういうイベントもあります。

・『PUBG MOBILE』18歳未満のプレイヤーを対象とした休息通知が一部の国で適用。ゲームの魅力と魔力の境界でゲーマーは禅に頼るべきか

ワオゼン。タイトルの、特に後段の意図が伝わりにくいものになっているが、面白い記事だ。PUBG MOBILE を一定時間プレイすると休息を推奨する通知が出るようになった件に絡めて、アメリカで流行するこんまりブームに言及している。こんまりの片付けの魔法は禅の思想と合わさりジョブズのデザイン思想のように受け止められている。ヒッピー文化もここまで来た。

VR / VTuber

・xRプラットフォーム構築のバルスが3.5億円調達、B向けへの応用にも期待

TechCrunch がこのニュースを取り上げるとは思わなかった。バルスというのは池袋の映画館でイベントをやってる企業で、今週もやったし来週もやる。そのプラットフォームについての記事だ。

バルスには MZM だとか銀河アリスだとか映画好き Twitter 芸人だとかそういう VTuber が所属している。マガジンに突っ込んだ記事で把握してくれ。

銀河アリスの MV はバレエの要素が取り入れられたコンテンポラリーなものとなっており、繊細な表現を達成するその技術力に驚く。俺は生身の踊ってみたも見るし、MMD のダンスも見るのだが、VTuber のダンスと MMD のそれとは 3D モデルが踊っているというガワは同じでも明らかに違う表れ方をするのが面白いところだ。不気味の谷についてでも思いを馳せろ。

なお、TechCrunch の記事で好きなのはこいつだ。

・サキぽよのアラビア語講座vol1「あいさつ」

・【アラビア語入門講座#1】アラビア語とはそもそもなんなのか

ちなみに中田考先生はただの怪しいおっさんではなく、ちゃんとした怪しい教授だ。Tik Tok やったり『みんなちがって、みんなダメ』を書いたりカジュアルな活動もしているが、ちゃんと怪しいので調べてほしい。気をつけろ。

・ライフ・イズ・エンターテインメント!-4-

「ね、ね、今日は何処の取材?」
「物理肉体の購入基金を募集して予定の1000倍集めた仮想アイドルが相手だ」
「なにそれ、どうかしてる」
「まったくだな」

・VTuber斗和キセキ、1400万円分の 「自身の生首」をつくるハメに

書いた。どうかしてる。

話題になることについてはどうしても考え込んでしまう。何度でも引き合いに出すことだが、ネットミームになるとは顔の見えない(属人性のない)不特定多数の興じるゲームの媒体(おもちゃ)になることだ。主人公はネットミームを演じるキャラクターだが、主役はプレイヤー(大衆)である。

バズる・炎上する、のではない。バズらせている・炎上させているのだ。不特定多数のプレイヤーが。文脈から外れた単純なルールの元。記事中でもリアクションと書いたとおり、弄られ芸(角野卓造ではない)はそこかしこに存在する。お前のクラスにも、サークルにも、ゼミにも、研究室にも、居酒屋にも、職場にも。

『りはめより100倍恐ろしい』とは懐かしい作品だ。いじりといじめの境界が曖昧なように、バズと炎上にも境目がない。どちらにしろ話題になっている当事者は望みに関わらず願ってもない場所に連れていかれる。

ネットミームの話をしよう。カエルのペペだ。海外の情報を漁れば見かけない日はないほど有名なミームだ。作者はいるが、ミームには関係がない。ヘイトの象徴として使われる状況を憂んだ作者はぺぺの葬式を挙げた。いわんや、弁護士やお笑い芸人や子役をや。

リプライ欄がメディアアートの様相だ。

広い畑がある。その中では VTuber の生首でキャッチボールがおこなわれている。何千という人々がその遊びに興じている。崖のフチに立たなければ。誰かが、或いは生首が崖から落ちそうになった時、飛び出して拾わなければ。しかし誰が?崖とはどこにあるのか?本当にあるのだろうか。そして、誰が見張りを見張るのか?

その他

・「ビリヤニって何ですか?」と詳しい3人に聞いてみた

良く分からないがひたすらお腹が空く記事だ。ビリヤニの話題はたまに流れてくるのだが奥深い食べ物だ。なんか家で作ってパーティしている話も聞いていたが、この記事を読んだ印象だとだいぶ沼にハマった人種のようだ。

・パリコレ2019

これは以下の note 公式投稿コンテストへの応募作品である。

「ヨーグルト」と聞いて思い浮かんだ、自分なりの景色や思いを作品にして、noteで投稿してください。

そう、ここは note に広がるメキシコの果てしない荒野。情報商材の蜃気楼に揺らめく地平線、その先に屹立する胡乱な無法者ばかりが集うモーテル。ようこそ、お前は足を踏み入れた。バァバを読め

・【デビルハンター】「ジュディ婆さん」シリーズを読もう【老いと人生】

・ザ・リーサルウェポンズ『Back To The 80's』【ディスクレビュー】

以上です。

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