教えてくれたこと


当たり前を当たり前に思っちゃいけない

当たり前が消えてしまったときに初めて分かる

そう教えてくれた。


明日もある、この先もずっとこうしていられる。そんな事に甘えて、大切だと思っていたものをおざなりにして過ごしてしまっていた日常。

どんなに後悔しても、していなかった事実だけが残って涙を流しても言葉に表しても、もうそこにはいないから、ただただ後悔だけが残る。


『日常』


・毎朝、起きてすぐに洗面所へ行き歯磨きをしていると私の足に鼻をくっつけて挨拶をして洗面所を出ていく。私は背中を撫でる。

・ご飯を食べていると膝の上に顎をのせてくる。ちょーだーいってもともと丸い目をもっとまんまるくして見つめてくる。ついついあげてしまう。

・家族でご飯中、ちょこちょこトトトトと足音を立てながら、みんなのもとへご飯をもらいに行く。

・ご飯がもらえないと思うと、自分専用のベットに戻り、眉を下げながらこちらを見ている。

・名前を呼ぶとぷいっとするのに、お菓子の袋を開ける音が聞こえると元気に近寄ってくる。

・朝は大体ピアノの前にある専用ベットで寝ているので、お出かけする前は『行ってくるね』と声をかけ背中を撫でる。

・帰ってくると、玄関でお出迎えをしてくれる。

・私たちがテンション高く話しかけて追いかけたり撫でたりすると、重たい体を持ち上げながらぴょんぴょん跳ねる。

・車に乗るのが大好き。

・リードをつけての散歩は嫌い。だから、リードを外して原っぱへ。自分のペースがあるみたい。

・おしりを、ぷりぷりさせながら歩く。

・歳をとって階段に登れなくなってしまったけど、挑戦したくなるのか、手をかけてなんとか自力で登ろうと奮闘するので、家族の誰かがお尻を支えてあげると登れて、満足気で自分のベットへ向かう。

・家族の誰かが病気になると、必ずその人のもとへ行って寄り添って寝てくれる。あったかい。

・お母さんの両足の間がお気に入り。うつ伏せになると、ベット出来たと言わんばかりにそそくさと向かう。

・弟に肉球触られても、撫で回されてもされるがまま。穏やかな子。

・皆が夜寝る前、歯磨きをしていると寝る時間だとソワソワし始めて父親の後をつけていく。

・どこにいても何をしていても、ふとした時に声をかけてしまうし、足音が聞こえる。


その日常が、当たり前になりすぎていて、その日常がなくなってしまった事実が未だに受け入れられなくて辛い。沢山のごめんねが残る。


明日もある、次もある。そんなふうに思って過ごしちゃいけないんだ。いまを過ごさないと。本当に大切な人や事、モノほど慣れてしまうと雑にしてしまいがちで、お互いの間に絶対的な圧倒的なものがあるからと、そのことに当たり前を見てしまったらダメなんだ。当たり前なんてないんだよ。


きっと、どんなことをしたって後悔は残ってしまうのだと思うけど、少しでもその後悔が後ろ向きのものだけにならないように。自分を救うことだけしか考えていない事なのかもしれないけど、それでもきちんと関わって向き合いたい。何事にも。


沢山たくさんありがとう。本当にお疲れさま。頑張ってくれてありがとう。


書くとバイバイが強く残ってしまいそうで、それが嫌で迷ったのですが、ひなちゃんを知ってくださっている皆さまには伝えたくて。


10月6日宮田家の愛犬、ひなちゃんが15歳と8ヶ月で旅立ちました。私が仕事から帰ってきて家族みんなが久しぶりに揃った日、その時間に。だから、家族みんなで最期を過ごせました。自分が辛いときにまで、家族を思って頑張ってくれてたのかなと思うと、ただただ、ありがとうしかないです。


家族になってくれて本当にありがとう。幸せだったよ。ゆっくり休んでね。

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