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ATTACK Athletics時代 (2008年6月~9月)

少ない荷物を積んでウィノナからアーカンソーまで移動してから2年弱
少し増えた荷物と大きく増えた経験を同じ車に積んで
今度はシカゴへ向けて北上しました。
短い時間の中に大きな刺激が詰まった3カ月間。

インターン初日

アーカンソーを出る前に修理した車は、10時間強の道のりをトラブル無しで走り抜けてくれました。前日にシカゴ入りしてホテルに一泊した翌日、膝のズキズキと胸のドキドキと共に、Daveから受けた”You can never be too formal (正装し過ぎる事はない)”というアドバイス通りにキチンと身なりを整えてATTACK Athleticsへ。

辿り着いた場所は、大きな倉庫のような建物。想像していたような大きな看板どころか、その場所がATTACK Athleticsだと示すものは一つもありません。ただし、住所は間違いなく合っているので建物のドアをくぐり、カーペットの刺繍で自分が正しい場所に辿り着いた事が確認できました。
警備員の指示に従ってジム(体育館)へ繋がるドアを開けた瞬間、目の前に現れた中国人バスケットボール選手。その身長、236センチ。自分が今までとは違う世界に足を踏み入れた事が分かりました。

そしてコートの中央付近には、ATTACK AthleticsオーナーのTim Groverが。痛めている膝による影響を出来るだけ隠しながら歩み寄り、挨拶をしました。彼独特の相手を射抜くような目でドレスシャツとドレスパンツに身を包んだ僕を見るなり、

Are you here to watch or work (おまえは見学しに来たのか、働きに来たのか)?

「働きに来ました!直ぐ着替えます!」と伝えると、「付いてこい」という仕草をして歩き出すTim。彼も足を悪くしているらしく、軽く足を引きずっています。後ろに続く僕も、隠そうとしながらも左足を引きずっています。いきなり「見学しに来たのか働きに来たのか」と言われて少しだけ縮こまっていた心が、少しだけ落ち着きました。

刺激と驚きに溢れた2008年の夏がスタートしました。

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原点である高校時代、留学を決意した日本での大学時代、アメリカ生活のそれぞれのステージを振り返った、計12のノート(計10万字強)を読むことができます。 全てのステージにおいて「心構え」「苦労したこと」「学んだこと」が共通項として記されています。

What's upの意味が分かずにスタートしたアメリカ生活。そこから英語を習得し、大学院で学び、NYの裁判所で国際結婚し、PhDを修め、N…

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